めまいを起こすような美しき挑戦状
最近の私の仕事は、WEBコンサルやマーケティング施策、そして物書きだ。
自分も変わっているが、変わってる人、純粋な人、いっちゃってるひとが大好きなのでその人のことを根掘り葉掘り聞きながら、インタビュー形式でストーリー仕立てにしていこうと思う。
******
娘の中学校の子供会のPTA会長になってしまった。
コロナ渦で、子供会の総会が延期になったので、委任状を各家庭に配るのが最初の仕事だ。
昨夜のうちに、委任状を配り終わった私は、夕方犬と花見に行って家に帰るとポストを開けた。
その瞬間、ツンと鼻をつくような男物の香水の香りがした。
人一倍嗅覚が敏感な私は、ポストに入っている2通の封筒を手に取る。
一通は親しいママ友からの委任状だった。
もう一通は○○ホールディングスと書いている会社用の封筒だった。
香りは明らかに、そのハイセンスにブランディングした封筒から漂っている。
表書きには、『子供会総会委任状』と美しい字で書かれていた。
中を開封して私は目を見開いた。
本来、こんなめんどくさい書類は、雑に扱われるものだが
その書類の意見の賛否をつける丸印は、まるでPCで文字を打ち直したかのような機械的な美しいマルがつけられていたのだ。
これはスタンプだろうか・・・
封筒には、〇〇ホールディングス、福岡市〇〇、ホームページのアドレスが書かれている。
気になってググると、そこは広告・マーケティング・WEB制作会社だった。
同業者だ・・・
私は正直やられた!と思った。
委任状には私の家の住所しかかいてなかったから
PCに詳しい人はグーグルマップを使うだろうという私の戦略はある意味正解ではあったが、
私の前社のアロマテラピーのサロンは堂々と看板を出していたし、
最近グーグルマップの社名と、分類をITコンサル会社に変更したばかりだった。
香りは0.5秒で脳に届く。
そんなことまでリサーチされて、この返信用封筒を準備したとしたら、相当な策士だ。。。
私は、この一連の流れに、感嘆の微笑みを漏らす。
人の記憶に留めるとはこういう事か!
この会社の代表者に目をやると
案の定委任状の人であった。
会ってみたい!
こんな第0印象もデジタル社会の中で、あってもいい
粋なものを感じた。
いやぁ参りました。。。
もしこの文章が目に止まったその社長さん。連絡ください。