『おかしいルールは変えられる』と伝えたい
メンバーが「なぜmiracoで活動するのか?」を語るリレーマガジン。3番手、SHIMAです! 2017年夏からmiracoで活動しています。
私が活動している一番大きな理由を一言で言うと
『おかしいルールは変えられる』
ということを体現し、一人でも多くの人に気づいてほしいということ。
そう思うに至った理由などを書き連ねていきますので、少しお付き合いください。
miracoに出会うまで
「名誉男性」として生きてきた出産前
子どもの頃から、レールに乗って無頓着に生きてきました。
母に「男に負けないように手に職をつけなさい」と言われ続けて育った子ども時代。理工系に進学し、だんだん女性が少数派に。
そんな状況だったので「優秀だね」と言われることが多く、ある意味「名誉男性」として生きてきました。
職場の建設現場では、数百人いる中で女性はほんの数名。すぐ覚えてもらえる、職人さんたちに言うことを聞いてもらいやすい、など得だなと思った一方で、ストーカーのように付きまとわれたり、セクハラや性被害にあったこともあります。
それでも私は、私だからここで生きていけてるんだ、この環境で女性は得だな、みたいな勘違いをしていました。
出産を経て壁にぶちあたる
それが妊娠・出産を経たら一転。今の社会の『子育てをしながら働くことの無理ゲーさ』の壁にぶち当たりました。
育休後、前線の設計職に復帰。周囲は「残業できない」ことは理解してくれたけれど、時間で終わる仕事ではないため、出産前にしていた仕事量を定時内に詰め込み、常に追われる日々。
一方家庭では、夫は家事育児をよくやるほうだったけれど、「仕事を今まで通りやった後の残りの時間で家事や育児をする」というスタンス。なので、平日の夕方以降すべて私が育児。夫の休日出勤も当時は多く、休日も子どもと二人きりですごすことが多くなりました。
そしてある日、涙が止まらない状態に。うつと診断され、休職などを経ながら、逃げるように第二子の育休に入りました。
二回目の育休復帰後は、前線業務は諦めてサポート部門に。
時短もフルで取得。この頃の私の口癖は「立派な給料泥棒になろう」でした。仕事をがんばろうなんて思ったら自分が壊れてしまうからギアを落としてできる仕事だけ。「マミートラック」に入っている自覚も、悔しい思いもありましたが、それでももう二度とあの状態になるのは嫌でした。
miracoに出会って気づいたこと
働きながら子育てすることはなんでこんなに無理ゲーなんだ。と思いながら、いろいろなものを諦めて仕事を続けていた2017年の夏を目前に控えたある日。りょうたっちに誘われ、miracoの前身『希望するみんなが保育園に入れる社会をめざす会』の戦略ミーティングに参加しました。
そこに参加して、脳が開いたような感覚に。
あまりよくわからないまま流されて参加した感じでしたが、『社会を変えよう』という活動ってこういうものなのか…! と自分ごとに落ちてきたという感覚がありました。
そして同時に、「私たちは自分たちで自分たちの環境・社会をよくできる」という教育を受けていないことに気づきました。
レールに乗って無頓着に生きてきた、と最初に言いましたが、それは『勉強をして、いい大学にいって、いい会社に入る』というレール。社会は変わらないという諦めを前提に、そこへいかに適合して生きるか、という教育を、私たちは受けてきました。
一方で、私たちが生きる社会は、人々によって築かれるものであり、人によって変化させることができるはず。なのにそうわかってる人が少ないし、やり方も知らない。
選挙のたびによく「誰に投票しても変わらないんで選挙行かないです」と言っている街頭インタビューを見るたび、とても歯がゆい思いになります。
私たちは社会をよくできる
miracoに出会ってからの活動で、『私たちは微力だけと無力じゃない』と思えることがたくさんありました。
miracoがこれまで解決してきたことについては、タエさんの記事に載っているので割愛しますが、そのほかに、江戸川区の学童の時間延長・補食の復活 の活動などもしていて、少しずつ
おかしいルールは変えられる
私たちは社会をよくできる
という成功体験を積ませてもらっています。
子どもが中学生のとき、理不尽なルールが次から次へと突きつけられて、『こんな教育をしてたら子どもたちが「どうせ自分たちが何を言っても変わらないんだ」という学習性無力感に陥ってしまう』とものすごく危機感を持ちました。
だからこそなおさら、おかしいルールを変えることは誰でもできる。ということを知ってほしい。
そんな思いでmiracoで活動しています。
miracoでの活動を通して、私は多くのことを学んできました。困難な状況にあっても、変化を望む声があれば、それを実現することができると信じています。おかしいと思うルール、既存のフレームに縛られている社会、それらを一緒に変えていく仲間がmiracoにはいます。
私たちの活動に共感してくださる方、または新しい風を吹き込んでくれる方、どんな小さな一歩でも、それが大きな変化を生むキッカケになるかもしれません。miracoは、その一歩を踏み出す場所です。私たちと一緒に、より良い未来を築いていきませんか?
(文責:SHIMA)