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これを読んで書きました『ホモセクシャルの世界史』
こんばんは。みおさんです。
文学フリマ東京で販売する本を書くために読んだ本シリーズ、第四弾!
古典期ギリシャ少年愛がテーマの拙作「美少年に生まれたかった」の参考資料としては第二弾になりますね。
今回の資料はギリシャではなく、同性愛の方です。
『ホモセクシャルの世界史』
著・海野弘、文春文庫
ホメロス「イリアス」に描かれたアキレウスとパトロクロスから、二十世紀まで――主にヨーロッパ世界でのホモセクシャルの在り方を書き起こした著作。
あまりに長い時間軸を扱うので、素材や事例ひとつひとつはどうしても端的ですが、時代感を知るための分かりやすい読み物として、また人類史のひとつの切り口としてとても面白かったです。
個別具体的な事案は別途資料収集が必要ですが、それはともかく、およそ三千年間の西洋史における同性愛の変遷を見るには、まずこの一冊から。
雑誌「プレイボーイ」(日本版2004年五月号)の内容を取り上げたプロローグが興味深かったので、詳しく紹介します。
アイルトン・セナの追悼記事から、マッチョなホモソーシャルをばりばりに感じるF1の世界。アカデミー賞の各賞を総なめした「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」のフロドとサムのゲイ説に対する監督のコメント。コラムにも「世界の宗教の性のとらえ方」。そしてフレディ・マーキュリーの生涯を語る記事の英語タイトルは「キング・オブ・コック」。
海野氏はこうコメントを添えています。
『男性誌はホモセクシャルに呪縛されていて、そこから目が離せないという、現代の奇妙な状況を反映している。<プレイボーイ>たちは、ホモセクシャルとはっきり向かい合うことをおそれていつようだ。もしかしたら、そこには鏡があって、自分自身が映るからだろうか。男らしさを強調し、男の世界を特権化する男性誌こそ、最もホモセクシャルに敏感である。それがないと男と女の境界線がはっきりしなくなるからである』
「美少年に生まれたかった」のWebカタログページはこちら。
文学フリマ東京は5/19(日)東京流通センターで開催。
第二展示場1階Eホール【く-48】「活字エンドルフィン」にてBL小説本を販売します。
美少年~を含めて全四種です。
立ち読み歓迎、無料配布もありますので是非遊びに来てください!
イベント情報は下記からご確認ください。
一般入場はチケット購入(1,000円、18歳以下は無料)が必要です。
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