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悩みすぎて眠れないあなたへ
私は心配性です。そしてつい最悪の事態を想定し、どよんとした気分になりがちです。
四六時中何かを心配しているわけではないのですが、気になることにふと囚われると、心がすべてそっちに持っていかれて困ります。そうなると、考えるわ、悩むわ。それも悪いほうへ、悪いほうへ。よくそこまで想定できるものだと我ながら感心するくらい、最悪の事態を考えます。
またそんな心配に至るまでの自分の言動を責めたり後悔したり、何もかも自分のせいだと落ち込んだりして、メンタルはもう最悪です。
これは生まれ持っての性分なのか、育った環境のなせる業か。
とにかくそんな自分の思考のクセが、嫌で嫌でたまりませんでした。
この沼にハマると、そこから一刻も早く逃れたくて、ネットで「悩みすぎない方法」など検索し、記事を読みあさります。
そこには大抵「考えることをいったん止めましょう」と書かれているのですが、「いやいや、それができないから、こうしてのたうち回って、助けを求め、夜中にあなたの記事を読んでるんだよ。」と毒づきたくなります。
ああ、今夜も眠れない。
そんなことを繰り返し、ふと気がつきました。
想像した最悪の事態は起こらない、ということに。
振り返って考えてみると、自分が考えた最悪の事態は起こらず、結果的には「あー、よかった、助かった。」という結末を迎えていたからです。
それに気付いてからというもの、物事を悪いほうへ考え、最悪の事態が頭に思い浮かんだら、「おっ、これは起こらないということだ。ラッキー!」と思えるまでになりました。そして最悪の事態を想定しておこうと考えるようになりました。だって、そこまでひどいことは起こらないんですから。
逆に言えば、不意に訪れるピンチやトラブルのほうが、もっとずっと怖い。それが起こる予測すらできないから、最悪の事態を想定する暇もない。実は最悪の事態を想定できるということは、時間と心の余裕があり、何らかの準備ができるかもしれないという、ありがたい状態なのかもしれません。
では心づもりもないのに襲ってくる刺客を、無事にかわすことがことができるかどうか。それはもう、その時になってみなければ分かりません。ただ、最悪の事態を想定することのできる人は、丸腰ではない気がします。最悪の事態袋(そんなもの、本当は持ちたくたないんですけど・・・)には、悩んだり考えたりした結果得たノウハウという、たくさんの武器が詰まっています。そこから使えそうなものを引っ張り出し、未知の敵に立ち向かってゆく。
そう考えると、心配性も最悪の事態を想定する思考のクセも、悪いものではないと思えるようになりました。
この記事をたまたま拾ってくれた、心配で眠れないあなたへ。
行きつくところまで、考えちゃってください。
最悪の事態を想定しても、きっとそれは起こらないから。
悩んだことや考えたことも、いつかどこかで役に立つから。
大丈夫、だいじょうぶ。
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