昇進昇格アセスメントに合格する人②
以前の記事では・・・
このまま放置していましたが、あらためて続きを書いてみたいと思います。
ただ言うほど大した内容ではなく、次の2つが大きな原因です。
①社内評価の信頼性に難がある
②昇進昇格アセスメントの信頼性に難がある
結局、どちらを信頼するかなんですが、そう言ってしまえば話は終わりなので、もう少し掘り下げて考えてみたいと思います。
「社内評価も信頼できる」「昇進昇格アセスメントも信頼できる」を前提として、「食い違いが生じている結果」を受講者の方の順位(点数ではなく)とします。
このあたりについて企業さんと意見交換をすると、「ZさんよりもYさんのほうが優秀」「Xさんは同期の中でもトップクラスの評価なので、こんなに順位が低いのはおかしい」など、順位についての指摘が大多数を占めるからです。
順位に食い違いが生じる原因はいくつかありますが、これまであまり焦点が当てられなかったものを取り上げてみます。
社内評価は評価項目に重みをつけてしまっている。
そして、その重みは評価する人によって違う。
私たちアセッサーは、例えば15個のコンピテンシーを独立公正に5段階で評価を進めます。そして合計点(15個×5点満点=75点)を算出、その順位によって「トップ3が次の部長の候補ね」「平均点より上の20人は課長に昇進昇格でもいいかな」と企業さんは最終的に判断していきます。
このアセスメントにおける評価の最中、私たちは「このコンピテンシーは次の部長にとって重要なので合計点を算出するときに2倍の重みにしておこう」「このコンピテンシーは意味がないので軽く扱うか」などは絶対に行いません(反対にこれをしたくなるようなコンピテンシー設計を行う企業さんもいらっしゃいますが・・・)。
このポリシーというかアセスメントのスキルを、私たちは「平らで評価する」と称しています。
これに対して社内評価の場合、人によって立場によって部門によって評価は凸凹になります。この凸凹、いわゆる無意識のうちに「あるコンピテンシーを重視、あるコンピテンシーを軽視」という現象を指しています。
例えば、明るくポジティブで回転が速い社員の方が高く評価されるカルチャーの企業さんで昇進昇格アセスメントを実施した場合で以下を例に考えてみます。
極端な例ですが、明るくポジティブで回転が速い社員の方が高く評価されるカルチャーの企業さんではBさんの社内評価が高くなり、このような社員が好みのトップの下でもBさんの評価が高くなります。
さらに、顧客とのリレーションを築くことが重視される部門、ノリと体力で製品を販売していくチーム、ここでもBさんの評価が高くなります。
Aさん60点、Bさん45点の評価結果を見た部門長、「えっ??」「BさんがAさんより低い・・・」「おかしい」「アセッサーに説明を求めなさい」といった流れになります。おそらくご自身の評価だけでなく、業績的な成果もBさんのほうが上でしょうから。
このような食い違いを防ぐために2つの手法がありますが、なかなか企業さんの理解が得られず、日々苦労していることが現実です。しかし、この2つの手法を広めていくことが昇進昇格アセスメントの信頼性の向上につながるものと信じて、これからも続けていきたいと熱意を燃やしている次第です。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。久しぶりにサゲがない記事であったような気がします。では、次回もよろしくお願いいたします。
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