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ターニングポイントは存在する
転倒して左足の靭帯損傷してから2ヶ月が経った。そして先日、やっと傷病手当が振り込まれた。
長かった。長かったけど、とても有意義な2ヶ月でもあった。
・彩雲に見惚れて転倒の末に左足靭帯損傷。
・ついでに自覚してなかった過去の骨折発覚。
・療養の為、休職。
・松葉杖をついて負傷兵みたいな姿で流しの企画をやり遂げる。
・父が駅前で倒れて救急車で運ばれる。
・救急の検査で父の肺の腫瘍が発覚。
・足の痛みや違和感があり休職期間長引く。
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字面で見ると悲惨かも知れない。だけど私にとっては本当にいい体験だった。
次から次へとアクシデントが起きてもジタバタできない。靭帯損傷しているから動きたくても動けない。この状況でやれることしかできない。転倒理由がまず彩雲に見惚れて段差踏み外したって時点で笑うしかない。落ち込んで動けるようになる訳でもないし一銭にもならへん。何ならもうそれを「ラッキー!」と逆手に取って、自分の好きな時間に没頭することにした。
noteやsnsに文章を夢中で書く。歌いたかった歌を歌えるようにコードを起こしてひたすら練習する。忙しさで感じきれなかった気持ちや感情を感じる。丁寧にご飯を作る。
文章を夢中で書くのは本当に楽しい。「コレが私の仕事なんだ!」という気持ちで取り組むことで文章をかけた日は達成感があった。最近では自分が書いたものを「このくらいの価値やな!」と値段を自分で決めて、その金額が自分に入ってくるイメージをして楽しんでいた。実際に有料記事にはしないけど、そう思ったら本当にそうなる気がしてニヤニヤした。
歌とギターに関しては、ギターが上達したのが自分でわかった。ギターが下手なのがコンプレックスだったけど自信がついた。弾き方のバリエーションは増えてないけど、いろんな曲を片っ端から弾いて歌ってみたので何となく好きなコード進行がわかって曲作りもできた。
ちょうど月1で深層心理系のオンライン講座を受けていたので、この休暇を使ってひたすら内観することができた。この講座を受けていたから焦らずに不安に飲み込まれないで居られた。どんなに感情が揺れても、ゆっくり丁寧に自分の気持ちや感情を感じて、自分の望みを尊重して、自分の才能や資質を信じる。徹底的にそうした。不安になりそうになったら講座のアーカイブ動画をひたすら見た。そうしていく内に思っていた以上に私は不安にコントロールされてたことに気づいた。不安と恐れから自分を否定しまくって我慢と罪悪感と義務感で自分を縛る。そんなんアホやん、ただの。自作自演で自分を不幸にする呪いをかけていたようにしか思えん。そのくらい拗らせてた自分を発見しまくった。むしろこれは療養期間があったからこその成果と恩恵。
料理はとにかく自分が食べたいもの、美味しく感じるものを作った。毎日だから義務的になりそうにならないように美味しく食べることを大切にした。
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そんな風に毎日、自分の好きなことややりたいこと、自分の気持ちや感情を大切にした。寝たくなったらすぐ寝ていいし、「こんなに幸せでいいのか?」と思うくらい自分を大切にできた。逆に言うと、こうでもしないと私はなかなか自分を満たせなかった。自分が思っていた以上に、自分の気持ちや望みよりも、人がどう思ってどうしてほしいかを考えて動いて欠乏していた。コレは子どもの頃からの癖らしい。
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自分の気持ちや感情を見つめて受け入れていく中で、小さな頃に諦めたり閉じ込めた感情があることがわかった。それは感情というよりか、もうひとつの生き物みたいだった。わかってもらえないって諦めて私が気づかないところでずっと悲しんでいた。でも時々いろんなシチュエーションで現れてもいた。やっと見つけた。その子(感情やけど)を言葉にしてみよう。
「こんなに我慢してまで想ってるのに、何で私の気持ちに気づいてくれないの? ひどい!」
この休暇でやっと気づいた気がしてるけど、思い起こすといろんな場面で現れていた。私がそう思って激怒パターンと人から激怒されるパターン。過去に体験した人間関係のトラブルの根本はこの感情が震源地だった。この感情というか思いは私が諦めて閉じ込めて見ないようにしていただけで、気づいて認めてもらえるまで健気にずっと待っていた。
今まで自分がそう思って激怒する場合は何故かこの本音を隠していた。私がこう思って…という気持ちより理解されそうな常識とか普通はとかを引き合いに出して、相手を責めるような言葉で怒ったり嫌な態度とったりしてた。その根源が「こんなに我慢してまで想ってるのに、何で私の気持ちに気づいてくれないの? ひどい!」なんて、ただ健気で可愛いだけやんか!! そんな気持ちや感情が今まで言えなかったのか。受け入れてもらえないと思ってたんか。アホやなぁ。でもいいか、気づけたから。その気持ちを自覚したからか何だか心は軽い。
明日11日からやっと職場に復帰する。足は完全ではないけれど少しずつ慣らしていきたいから週3日3時間から始める。働かなきゃいけない!ベースではなく、働こうベースがここにある。やってみて足が無理なら辞める。そんな無理ない程度に働くスタイルにして、文章を書く時間とギターと歌の時間を毎日確保する。食事をゆっくり作る時間も確保する。私がやりたいことの可能性を私が信じてあげる。私がどうしたいかを大切にする。そんな当たり前のことができてなかった私に与えられた豊かな時間。これからが楽しみ。
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もう夏は終わる。今年は私にとって思い出深い夏になった。人生には計り知れないターニングポイントがあるんだな。人間って不思議ね。
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