アディクションに効果が示されているマインドフルネスのプログラム
アディクションのためのマインドフルネス(MBRP)は、瞑想とアディクションにおちいりやすい状況を特定していき、対処法を学ぶプログラムです。
MBRPは、Mindfulness Based Relapse Prevention for Addictive Behaviorsが正式名です。なんだか英語にすると硬いですね。アディクションのためのマインドルネスプログラムということです。
臨床心理士らファシリテイター(司会)のリードで、瞑想を行い、分かち合います。アディクションに陥りがちなパターンを認識するために、心理教育的な話し合いを行います。
再発予防の考え方は、現在アディクションへの支援で主流のSMARPPの元になっているものです。アラン・マーラットという人の考えです。
そのアラン・マーラット、サラ・ボウエン、ネーハ・チャウラの三人によってこのMBRPは作られました。
そのうちの一人のネーハ・チャウラらに、今年の6月私は、MBRPを直接教わってきました。
MBRPでは、各種瞑想を体験し、アディクションのリスクが高い状況が何か等を同定します。
なかには、アディクションに効果のある瞑想も含まれています。
・現在、過去のアルコール、薬物、過食、その他のアディクションに対して効果があることが欧米では示されています。日本ではまた施行段階
・2時間×8週間のプログラムです
・科学的な根拠が証明されています(通常の治療よりも再発率が低い)
・アメリカ ワシントン大学で開発されました
・事前にマインドフルネスを体験している必要はありません
・科学的根拠の示されているMBSRマインドフルネス・ストレス低減法(不安、ストレス)&MBCTマインドフルネス認知療法(うつ病)と、アディクションに対する再発予防プログラムを組み合わせたものです。
自動操縦状態に気づく
心ここにあらず・・・自動操縦とはこの写真のような感じのことです。
ストレスを感じたら、何も考えずに、過食している。お酒を飲んでいる。買い物をしている、スマホばかりいじってしまう・・・ そんなことはありませんか?
マインドフルネスを身につけると・・
・アディクションに対するストレスなどの引き金、習慣的な行動パターン、「自動操縦的な」反応に対して気づくことが増えます
・危機的な状況においても、体験と自分自身を観察することができるようになります。その結果、長い目でみてより幸せにつながる行動を取ることができるようになります。
結果として、自己批判、自己否定から脱し、ありのままの自分を少しずつ受け入れられるようになります。
MBRPの目標
MBRPの目標としては、以下の3つの点があげられます。
1. 自分に特徴的なアディクションへの引き金・よくある反応パターンに気づくようになります。そのことで、気づいたら〜をしていた!にならないように、間を置くようになります。
2. 不快感やつらさに対してのアディクション以外の他の方法をとるようになる。気分のよくない感情や、身体的体験に対してスキルを用いて対応します。
価値判断せず、共感的な態度で自分自身や自分の体験に対して向かい合うようになります。
3. 本当の喜びや、長期的な回復、アディクションなしの生活をサポートするライフスタイルを作ります。
マインドフルネス心理臨床センターでは、MBRPを一般対象に開始します
現在、マインドフルネス心理臨床センターでは、RDP横浜などをはじめとする依存症施設でMBRPをプログラム提供しています。
今回は、一般のアディクション問題でお困りのかた対象に、MBRPを実施する試みを企画しています。
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