【無料】養魚秘録『海を拓く安戸池』(7)~南水門開設~
野網 和三郎 著
(7)~南水門開設~
着業三年目をむかえて、試験養魚の結果から将来への飛躍を期し寄魚漁業権の買収も終え、如何なる施設を行なうとも異議の出る心配はなく、自分の海として養魚が出来ることが何よりの励みとなったのである。ただし池内の漁船の出入、航行については充分の留意をおこたらなかった。まず本年の施設としては南水門新設を第一に、その次は餌料用冷蔵庫の建設申請書の提出を計画したのであった。
南水門の新設については、その位置を松鼻崎の松の切れ目の沖側と決め、規