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少年のサッカーノート
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昨日も書いた公園の話だけども。
先日から、小学3年生のなんとかくんのノートがベンチに置き忘れられていた。
表紙には「サッカーノート」と書いてある。
気になるからちょっと失礼して中を拝見すると、練習メニューや試合での目標など、日々のサッカーに関する記録が書かれていて、コーチからのコメントも付いている。
見た目は鉛筆で元気に書いた小学生らしい感じなんだけども、書いてる中身は具体的かつ冷静で大人と遜色無い。
驚いた。
何より、その言葉から、なんとかくんが本当にサッカーを好きなことがストレートに伝わってくる。
好きなことがあって適切な指導に導かれると、子どもはこうして成長していくんだなぁと感心した。
ビジネスやスポーツの世界で積み重ねられてきた、こういう自己啓発やコーチングのノウハウって公教育の現場にどの程度活かされてるんだろうか、と思った。
例えば普段の学習でも、小学生の頃からこんな風に記録付けて分析する習慣を教えてもらえたら、一生物の財産になると思うんだけどな。
その学びは、算数とか国語とかみたいな学習の内容よりも、生きていく上で大事なことだと思う。
で、そのなんとかくんはノートを見付けられるんだろうかとか、学校に持ってってあげたらイイかなぁとか、考えてたんだけど、今日公園に行くと、そのノートが消えていることに気付いた。
なんとかくんの手元に戻っていると良いんだけども・・・。
祈る。
彼の姿から学ばせてもらった。
記録を付けること、分析してフィードバックすること、そして何より向き合う対象を好きでいること。
シンプルだけど、生涯大事なことだ。
道に落ちていたボールペンが、車に踏まれたのか、砕けている。
そして砕けたボールペンから飛び出したインク。
アスファルトの上で繰り広げられた惨劇が生んだ造形美。
なんか恐ろしいけど好きだった。