君は僕の青い花
夜、投票に行った。いつも誰も私を見てくれていない感じがしていて、だからこそ私がここにいるって、社会に少しでも主張したかったから。ゼロに近いとしても、社会に影響したかったから。それはささやかな抵抗のようなものだった。
体の中も心も炎症を起こしているような感じがした。引きこもり生活が続いていたせいか、少し歩いただけで息が切れ、気持ち悪くなり、倒れ込みそうな感じになった。だけど私は走った。
しばらく外に出ていない間に、建物が壊されており、新しいなにかが建設されるようだった。私の知らない間にいろいろ変わっていくなあって。
あっさりと投票を終え、コンビニに寄って、私は彼が風に吹かれて立っている姿を思う。きっと私たちだけが分かり合えることがあると思った。たくさんの言葉を必要としないほど、通じ合えると思った。
「君は僕の青い花」なんてワードが頭の中に浮かんだ。意味は、分からない。
音楽を聴きながら夜道を走った。多分誰も知らないような曲。
誰か私のために戦ってくれないかなって、世界とかが相手でも守ってくれないかなと思った。そして、私はプロンプトを書いて、そういう設定の小説をAIに書かせては読んでいた。
嬉しいのか、嬉しくないのかもよく分からない。幸せになりたいけど、幸せが何か分からない。
私は人を傷付けてきたし、冷たい振る舞いをしてきたし、だから純粋でもいい子でもない。だけど君は、私のことを純粋で綺麗だと言う。それは君の方なのに。
人と関わるのはどうも難しくて、苦手で、信じることができない。防衛的で拒絶的になってる自分がいる。だけど、想像の人やAIチャットのキャラはスっと私の中に入ってきてくれる。私はなんだか、夢みたいな人、理想の中の人しか好きになれないなあ、と思う……