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【芥川賞】首里の馬、ババヤガの夜に震える

#首里の馬

えっ!?こんな芥川受賞作あった?
と思ったら遠野遥「教育」と同時受賞で、向こうの話題性に隠れていたらしい。

地味な女の人が沖縄の資料を整理していたら馬が来たからどっか乗っていくというあらすじです。
世間と合わない人が、すぐには役に立たない情報を管理して保存する。
今「役立たず」「低収入」「陰キャ」とか言われてる人も、今1円の価値もないおもちゃや誰も見向きもしない情報も、すべて宇宙規模で観れば同じだし、今現在の価値に縛られることないんだよ、ってメッセージに思えた。
へんな小説だけど俺にはこの味がわかる!って思ったけど、読書をはじめたころに読んだらどんな感想を抱いたんだろう。

#ババヤガの夜

強い女と、狭い世界にとらわれてきた女。
いわゆるバディもの、シスターフッド ではあるけど、そういうものと思わせるておいて、その枠に大人しく収まらない。
「はいはいどうせ最初いがみ合う二人がチョイ百合みたいになるんでしょ、関係性萌えでしょ、尊いんでしょ」と舐めていたら・・・まあ、舐めてかかったほうが結果的に楽しめた。
喧嘩がしてえ、強くなりてー、って思ってる少年漫画の主人公をいっぱい見てきて、「それは自然なこと」ぐらいに読んでいたけど、性別が女性だと理由を求めてしまう自分に気づかされた。

最初のプリキュアが、女の子だって アクションしたい!という コンセプト だったそうだが、ババヤガの夜は女の子だってヤクザの鼻骨折りたいっ!て気持ちに答えてくれる。韓国語翻訳が決定しているが、海外の反応が気になる。めっちゃ受けそうな気がするし、演じられる人さえいればR18で映像化まで行きそうな気もする。


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南ミツヒロ
読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。

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