狭山池博物館 ~日本最古のため池・ダムの歴史が学べる建築デザインも素晴らしいミュージアム~
南河内地域には北側に大和川、東側に石川が流れていますが、基本的に水があまりない地域。そのためいろんなため池があります。普段良く散歩する河内長野の寺ヶ池もそうです。しかし寺ヶ池にないものが、大阪狭山市の狭山池にはありました。
それはミュージアムの存在。今回紹介する、狭山池博物館です。
河内長野よりいち早く桜が咲いた狭山池の北側にミュージアムがありました。
ちなみに桜や狭山池の様子はこちらをご覧ください。
狭山池博物館は大阪府立の博物館。建物内には狭山市立の郷土資料館もありました。
2001年3月28日に開館。建物を設計したのは建築家の安藤忠雄氏です。
著名な建築家が設計しただけに、建物自体も不思議なもの。非常に見ごたえがありました。
また乃村工藝社(のむらこうげいしゃ)が、展示の設計をしたそうです。
入り口に行くのにいったん下に降りてから、再び上がるという少し面倒なのが難点です。
最初施設に入ったのはは3F部分に相当。エレベーターで1Fまで降りると
こういう場所に出てきました。そしてここには人工の滝のようなものがしたたり落ちています。
ミュージアムは常設展示室と特別展示室があり、常設のほうは、時代順に7つのゾーンに分けて展示していました。またこの日は特別展示も行っています。
エレベータのほか、こちらの階段で上り下りもできました。
デザインが個性的。なので実際の展示物を見るまでに、写真を多く撮ってしまいました。またそれだけを目的に撮影をしていた大学生の姿も見られます。
そしてこの階段を上がってようやく施設の入り口。これが唯一の難点と言えるかもしれません。
しかし嬉しいのがこれです。入館料が無料とのこと。これは気軽に利用できますね。そして中に入るといきなり圧倒されました。
それがこちらです。『北堤の断面』という物で、実際の狭山池を改修したときに、その一部を削り取りました。そしてここに展示しているそうです。さらに状態の変化を防止するために、展示の前に特別な液で長期間浸しました。そのことの説明もあります。
飛鳥時代からの歴史がある狭山池なので、奈良時代の行基や鎌倉時代の重源、それから江戸初期には片桐且元が改修。
そのときの跡などが地層として保存されていました。また水をせき止めた池から出すための木樋(飛鳥時代と江戸時代のもの)を展示しています。
また明治以降の改修についても触れていました。想像以上に見ごたえあります。
これは石樋です。仕組みなどはミュージアムで詳しく書かれていました。
わかったことは時代を追うたびに、技術が進化している点。それらも見比べられてよかったです。
寺ヶ池は江戸時代にできたそうですから、歴史が全く違うのですね。
狭山池の広大な姿を見ながら学べるので非常に有意義でした。また併設している大阪狭山市郷土資料館は、図書館の一室のようなところです。真剣に調べ物をしている人の姿が見られました。
狭山池博物館
入館料 : 無料
開館時間 : 10時 - 17時(入館は16時30分まで)
休館日 : 毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)
アクセス:南海大阪狭山駅から徒歩10分
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