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いまはいつかの帰結であるゆえ 2/19
大学生の時、地元の友達のギタリストがバイクの事故で右手の人差し指を失ったという話を耳にしました。その後一度だけ再会したのですが、あっけらかんと「残った指でなんとかやってるよ」と言っていました。
最近CTスキャンを受けに行ったことは以前述べました。2週間の経過観察の後に再度通院しましたが、お医者様が気にしている症状が改善されないため、今度はMRIを受けに行くことになりました。初のMRIだったのでとてもワクワクして、願わくば検査中も目を開けたままどのような光景が繰り広げられているのか視認したかったのですが大人しく目を閉じていました。
ぼくはもともと猫背で腰や背中を悪くしやすく、ここ一年くらい整体に通っていました。身長176cm、体脂肪率5〜8%、骨格筋量が4.4kgくらい(成人男性平均が2.8kgだったと思う)で、同じような見た目のひとの身体より骨や筋肉など硬い部分の割合が大きいです。
よくよく考えると、これまでもとくに意識していなかったけれど体格に起因した不都合があったなと思います(もちろんもっと背の高いひとのほうがぼくが感じる種類の不都合をより強く体感して生きているのだろうけれど)。
たとえば高校生のころは長いあいだ机の前に座っていると背中が痛くなるからという理由で宿題をなかなか提出できませんでした。学校やカフェの机はもちろん体格に合ったためしがなくて、よく行くカフェもある特定の席以外は背中が痛くならない体勢をとれません。猫背だって生まれつきというより、その姿勢をとらざるをえない機会ばかりだったからそうなってしまったのだとも思います(これは言い訳かな)。
整体に通い始めた時は「歳をとればだんだんと身体のあちこちが痛くなるものだから、いまのうちからケアしておこう」くらいの気持ちで通い始めたのですが最近はほんとうにもうずっと背中が痛い、首も痛い。
先日、友達が「オーダーメイドのまくらを買いたい」とおっしゃったので、4人でオーダーメイド寝具店に行ってきました。ぼくは「まくらくらいは買うか」というつもりでいました。
4人とも身体の診断をしてもらったのですが、ぼくだけ各項目で異常値を叩き出してしまい、店員さんに睡眠について詳しくアレコレ調べてもらいました。
おそらく筋肉や骨のつきかたに依るところもあり、寝ているあいだ身体の多くの箇所が接地せず、身体の出っ張った部分のみで体重を支えていたようです。またふつうのひとより肩幅が広いらしく、横向きに寝ると腕や肩をへんな方向に拗らないといけません。そのためどの体勢をとっても身体が休まらないのだとか。
整体、病院、オーダーメイド寝具店とあちこちで身体の異常に言及されたこともあり、せっかくだからととてもよい寝具一式を購入しました。本記事執筆時点でまだ届いていないのですが、それでなにかが改善されればいいなあと思います。
さいきんCTやらMRIやらを受け、お医者様も原因を特定できない症状(本来であれば脳腫瘍がある場合に見られるらしい)を身に抱え、実感としてはまったく大袈裟な体調不良ではないではないものの「健康」をつづけることの難しさを学びつつあります。
※実感としてはほんとうに大した体調不良じゃないです、ほんとうに。最近はなにかあったときのために違和感は未然にクリアにしておこうという方針を立てている、というだけです。
ぼくはなにかを失うことよりも、なにかを失ったという状態で存在し続けるということのほうが大変だなあと思います。そして「なにかを失うこと」と「ないものとして受け入れること」の間には大きな溝があると思います。
幸いにしてぼくはまだ平均的な大きさ以上のお別れや取り返しのつかない事故を経験したことはありませんが、いまはいつかの帰結であるゆえ、受け入れられることは受け入れて行こうと思います。もしだれかに受け入れられないことが降りかかったとしたら、そのときは代わりにちょっとだけ受け止めたいです。
追伸、本記事公開時点で各検査の結果がわかり、身体に物理的な損傷はみつかりませんでした、やったね。