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絶妙な例え×情景=心を掴む言葉
それぞれの世界に連れていってくれる
どこでもドア
これは、アーティストのJUJUさんが本のことを表現する際に言ったコトバだ。
ぼくはこのフレーズが大好きだ。
読書好きのぼくにとって、多分、一生忘れることのないコトバだと思う。
では、なぜぼくはこのコトバにそこまで惹かれたのか。
その答えが先日読んだ著書、「コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術」にあったのでご報告します。
なぜJUJUのコトバは響いたのか?
結論から言うと、「絶妙なたとえがその情景を鮮明に思い浮かばせる」からだ。
超言葉術の著者である、コピーライターの阿部さん(今でしょ!?が話題になった東進ハイスクールのCMなどを手掛けたひと。凄!)は、本書の中でこう語っている。
愛と書かずに愛を伝える、言葉を探そう。
もう、この一言にどれだけの学びが詰まってるんだよべらんめぇ!と言いたくなるほど強烈に刺さるコトバだ。
この一言を無断引用したせいで、もしかすると、ぼくは出版社から社会的に抹殺されてしまうかもしれない。それほどに、本書のなかでも重要なコトバだとぼくは思っている。
ひとが共感するとき、または心の底から震えるとき、そのコトバは、何かで何かを例えている場合がとても多い。
さらにもうひとつ、大事なことを本書から引用する。
そのコピーを読んで、「あ~わかる!自分もそんなことがあった」とか、「その状況にたまらなく惹かれる」とか、なんだか無性にグッとくる時。言葉を受け取った僕たちは、意識の引き出しを開けて、そこからあふれてくる思いを味わっている。目指すべきは、言うの外にあると書いて「言外」の情報が豊かに含まれている言葉。言い換えるならば、「情景が思い浮かぶ文章」だ。
この引用で、出版社による「ぼくを社会的に抹殺するぞ計画」はほぼ確定的になった気もするけど、それならそれで生きているうちにサッサと書けるとこまで書いていこうと思う。
今の引用で大事なのは、お分かりの通り「情景が思い浮かぶ文章」というところ。これも言われてみれば納得しかない。
あれ?今ぼくはマキシマムザホルモンのライブに来てるんだっけ?というぐらい、首を縦に振った(詳しくはヘッドバンギングで検索)。
ここでもう一度JUJUさんのコトバを思い出してほしい。
それぞれの世界に連れていってくれる
どこでもドア。
本を開いた先には、見たことも聞いたこともない世界が広がっている。それは、本の数だけちがう世界が存在している。そんな場面が、このコトバからは容易に想像できる。
さらに、それはのび太がどこでもドアを開き、新しい世界へ行くことと、凄く似てもいる。
絶妙なたとえが、情景を鮮明に思い浮かばせる。
だからJUJUさんのコトバは、ぼくの胸につよく響いたのだ。
JUJUさんがそんなことを緻密に考えながら言ったとは思えないけれど、結果的に、ぼくにはそう作用した。だから、刺さった。
超言葉術を読んで、ぼくはそのことがストンと腑に落ちた。そして、そうやって人のこころを掴む言葉はつくれるのかと、勉強になった。
言い換えだけで表現力はぐっと上がる
JUJUさんの「本=どこでもドア」理論の見事なところは、表現がダブルになっているところだと、超言葉術を読んだぼくは思った。
そもそも、「それぞれの世界に連れていってくれるもの」だけで、本のことはうまく表現されているのだ。そこへさらに情景が浮かびやすい「どこでもドア」という秘密道具をプラスする。
考えれば考えるほど見事だなと。見事すぎて自分にはできないと、こころが凹の字にへこんでしまいそうだ。
しかし、いま言ったように、秘密道具を出さなくても表現力はぐっと上がる。だからぼくはまず、その辺りからゆっくり練習していけばいいかと個人的には思った。
JUJUさんと同じ本で練習してみるなら、例えば、本とは主人公や著者の人生に沿って進んでいくものだ。
では、本とは「他人の生き方を眺めることできるもの」と表現してもいいのかもしれない。情景のことを考えると、「主人公の目になって、世界を生きること」はどうだろうか、という感じで。
JUJUさんのあとに何を言っても、いまいちピンとこないのが悔しいけど(クソがっ!)、そんな風に、まずはできそうなことから練習するのがいいかなと。
阿部さんの著書のなかで、もうひとつ好きなコトバがある。それは、「才能とは、掛けた時間だ」という一言。
技術習得には継続が欠かせない。であるなら、何よりもまず楽しむこと、好きになることが重要。そのためにも、いきなりJUJUさんの秘技・ダブル相対性理論(何それ?)のようなハイレベルを目指すのではなく、自分のペースでできることからやっていけばいい。と、ぼくは思いました。
おわりに
最終的に、阿部さんの著書の話をしているのか、JUJUさんの話をしているのか分からなくなった感はあるけど、そこはもう寛大なる皆様のこころをもって許してほしい。
心をつかむ、超言葉術。
本書に含まれる内容は、さきであげたキャッチコピーのつくり方だけでなく、自己紹介文のつくり方、ひとを惹き付ける文章の書き方など、書くこと全般について、具体的かつ丁寧に書かれている。
率直に良書です。
気になった方は、是非ともJUJUさんのCDをて…阿部さんの著書を手に取ってみてください。絶対、損はいないとおもいます!
阿部さん、良い本をありがとうございました!
それでは出版社お抱えの暗殺部隊が来るまえに、私はドロンさせていただきます。
サラバ!(←今サラバ!という小説を読んでいて、どうしても言いたかった)
おわりに(アンコール)
ちなみにだけど、読書好きであるぼくも「本」についてキャッチコピーを考えたので、3つほど、ここに書いておく。
何だか一本グランプリの、最後の松本さんのコーナーみたいで恥ずかしいけど、せっかく作ったので、時間があるひとはどうぞ。
充電の要らないiPhone。
わからないことはググり、暇つぶしにはnoteを見ると、今やスマホ一台でなんでもできてしまうわけだけど、唯一の弱点がバッテリーを必要とすること。その点に至っては、本が優っているなと(紙の本限定だけど)。
本は知識の宝庫だし、暇つぶしには持ってこい。また、充電が切れたときのイライラ感も想像しやすいかなぁと思ってのコピーなんだけど、ちょっと大袈裟かなぁ?
10冊読めば11の人生になる。
100冊読めば101の人生になる。
人生は1人につき1つまで。それを増やすことができるのが本だとぼくは思っている。
読むたびに誰かの人生を感じるのよ。そんな体験が個人的にあるから、誰かにもあんじゃないかなって。だから、これも想像しやすいかなって。
実際のところはどうだろう。謎。
三つ星より、うまい一行がある。
味覚的うまいと、言葉遊び的うまいを掛け合わせた愛人シェフご自慢のフレーズ。
本を読んでると、例えや比喩が震えるぐらいうまい!と唸る瞬間は、本を読む者にとって誰にでもあるはず。その瞬間を切り取りました。
まあ、三つ星レストラン行ったことないけどね!
ということで、以上読書が愛人のキャッチコピーでした!
一本取れたかな。え?全然ダメ?そうか…………
クソがっ!!!
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