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無職になって一ヶ月が経った


適応障害になり、働かなくなってから一ヶ月が経った。


この一ヶ月は体調の変動が本当に激しくて
調子が良いときもあるけれど
悪いときは呼吸ができなかったり、吐き気が止まらなくなるのがとくにつらい。
(ちなみに今日もそう)

他にも音が大きく聴こえすぎてしまったり
判断力が低下してるのか、スーパーへ買い出しに行くだけでも混乱して、パニックを引き起こしたりするので
普通に生活を送るのも頑張らないとできないような日々だった。



そのため転職活動はしていないし、日々体調の変動が激しいので人にも会っていない。
予定はしばらく入れないようにしている。




今年はとても暑かったのに、もうすっかり涼しくなって、季節は秋へと移り変わって。


そうやって確実に時間は進んでいるのに
わたしだけが、働かなくなったあの日から時間が止まっている。


わたしの場合は体調が悪すぎて早退→その後休職期間もなく、心の準備もできないまま判断を急かされて退職したことにより、無職になった自分の現実を受け入れるまでに時間がかかった。


数日前までは働いていたのにな。
憧れの編集者だったのに。
わたしはどうしていま、働いていないんだろう。
無職になってしまったんだろう。
これからどうしよう。
何したらいいんだろう。
何ができるんだろう。



退職すると決めたときに
これでいい、と思ったくせに
突然悔しさと悲しさと虚しさと絶望感に襲われ
スーパーからの帰り道に涙が止まらなくなることもあった。

頑張りたかったのに頑張れなかった自分を責めては苦しくなることが続いた。




後から聞いた話だけど、編集者の頃。
わたしのいたチームだけ
仕事量が去年の3倍だったらしい。


3倍…
そこまで増えていたとは聞いてなかった。
どおりで毎日休憩に行けないほど仕事に追われていたわけだ。

その仕事を捌くだけでも大変なのに
わたしはそれに加え、他の人の仕事や新人教育まで押し付けられる始末だった。
いま思えば、ここまでの仕事量を新人に押し付けるなんて異常だと思う。

なのになぜそんなにとんでもない仕事量を抱えてしまったかというと、人手不足と
自分で言ってしまうけど、わたしが仕事ができたからだ。


わたしは編集者の仕事で通常三年かかることを一年でできるようになって、同期の中でも特に成長が早かった。
だから周りも期待したし、まだ二年目で自分も新人なのに新人の教育担当を任され、年数以上の仕事をこなしていた。

頼られたり期待されるのはうれしくて頑張っていたけれど、その仕事量に対してやっぱり実力は追いついていないのが事実だったし、
とんでもなさすぎる仕事量はやる気だけで捌ける量ではなかった。


なので深夜まで残業して、どうにかこうにか終わらせるような日々が続いていたけれど
結局身体が耐えきれなくて潰れてしまった。



自分としては編集者という仕事をもっと頑張りたかったので未練があったし、
辞めてからも
あのときどうしていたらよかったんだろう。
と、考えては落ち込むことが続いていた。
そんな一ヶ月だった。




でも、そんなことはもう考えても仕方のないこと。


仕事をしなくなって一ヶ月経ち、
最近ようやくそう思えるようになった。



わたしはもう辞めたわけで、戻ることもないわけで。
息もできないくらいに忙しかったあの日々は、
もうゆっくり過去の出来事になっている。


編集者として頑張る自分のことが好きだったし
仕事はやり甲斐もあって楽しかった。


だけどあの日々が続いていたら
毎日料理したり、夫と食事したりする時間も
ちゃんと湯船に浸かってから眠る生活も
ゆっくり好きなことに浸って、自分を取り戻す
いまの余裕も、幸せもなかったわけで。

そう考えるとやっぱりこれでよかったと思うし
そう思うしかないとも思えるようになった。


たとえ後悔したとしても、辞めた以上はもう
辞めたこの選択を正解にしていくしかないのだから。

過ぎたことをいくら悔やんでも仕方ない。
こうすればよかった。と思うなら、
その考えや気持ちは自分の未来に生かしていくしかない。

過去には戻れないし、他の誰かにもなれない。
これからもわたしはわたしの人生を生きるしかないのだから、ゆっくりでも進むしかないと
いまは思う。


編集者としてがむしゃらに頑張っていた
あの頃の自分に
「頑張ってくれてありがとう。
わたしはいま幸せだよ!」
って胸を張って言える未来にしていきたいし
それがいまのわたしにできる唯一のこと。


戻れないけど、進むことはできるから。
いつかまたキラキラと働けることを願って
わたしはわたしらしく
一生懸命わたしを生きていこうと思う。



体調はまだ変動があって苦しい日もあるけれど
一歩ずつ、まずは心も身体も元気になることから。



そう思えた一ヶ月だった。





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