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だから私は、図書館へ行く
連日のテスト地獄を耐え抜いた私は、へとへとになっていた。
そんな時、私の足は無意識に図書館に向かっていた。
テスト勉強をするわけでもないのに。
図書館の入り口のガラスに「閉館」の文字を見据えると、肩を落とした。
「そうだった」
私が通うキャンパスの別館は本館より早く閉まる。
とはいえ本館に行くには気が重い。
久しぶりに、家近くの図書館に足を運ぶことにした。
目の前に見えたのは「あの」光景だった。
立って本に夢中になる小学生、新聞を読むおじいさん、仕事帰りのサラリーマン、必死に勉強する受験生、本の読み聞かせをしている親子、そしていつも哲学書や法律書を読むホームレスのおじさん。
「これでよ〜これ!」
思わず口に出してしまいそうだった。これが私を図書館に向かわせるマジックなんだ。
図書館ではみんなが何かと向き合っている。単に暇つぶしをする人、現実逃避をしたい人、知識欲のままに動く人。夢へ向かって進む人や自分を相対化したい人。悩みを解決したい人、ただ司書さんと話したいだけの人もいる。
誰にしても、どんな思想や宗教でも、外向きな人も内向きな人も、
この空間の中で生きているんだ。
図書館の中は、それぞれの次元、時間が生き生きしている。
図書館自体が、物語を「作る」のだと思う。
その「物語」の続きを読む為に。