城下町・萩で、ご縁とタイミングについて考えてみた
こんにちは。
走ったり、街歩きをしたり、お茶を飲むのが好きなMikokoと申します。
健康問題には意識が高い方と思っていますが、現在、風邪をひいております…。
おそらく、旅行でエネルギーを使いすぎてしまったせいだと思われます。
私は、先週はじめて山口県に行ってまいりました。
日本国内なら、いつでもどこへでも、行こうと思ったら行けるだろうと思い続けて50年以上。
気がつけば、行けていないところの、なんと多いことでしょう…。
また、コロナ禍の自粛期間の際、都道府県を越えることさえもはばかられた経験を経て、私は身に染みたのでした。
「行ける時に、行きたいところに、行っておこう」と。
とはいえ、旅行に行くきっかけ、巡り合わせ、経緯はさまざまであります。
今回、山口に行くことができたのは「ある人とのご縁」によるものでした。
私はこれまでお茶、とくに日本茶について記事を書いてきましたが、お茶が好きになったきっかけは中国茶であります。
そのことについては別途書きたいと思っておりますが、私が中国茶の勉強をしていなければ、その方との出会いはありませんでした。
まさか、お茶に興味を持ったことで、数年後に山口にたどり着くとは想像もしていませんでした。
人、物、事との出会い、タイミングというものは不思議なものであります。
今回は山口県を縦断、横断するように旅をしたのですが、その中で、萩で過ごした時間について触れたいと思います。
1、萩のまち
古い町並みが残っていて、自然も豊かな萩のまちは「江戸時代の地図がそのまま使える町」と呼ばれています。
また「明治維新胎動の地」であり、2015年に萩反射炉など5つの資産が「世界遺産」に登録されました。
このように、見どころがいっぱいなところなのです。
2、まずは松陰神社でお参り
吉田松陰を祀る神社であります。
元々は私祠として小祠が建立されたところ、門人の伊藤博文らが中心となり、神社を公のものとして創設しようと運動し、県社の社格をもって創建が許可されたものです。
松陰神社といえば、東京都世田谷区にもありますね。
3、そして松下村塾(世界遺産)へ
神社の境内には吉田松陰ゆかりの史跡などが点在していますが、松蔭が主宰した私塾であり、維新を成し遂げた数多くの偉人達が育ったという松下村塾があります。
瓦葺き平屋建ての50㎡ほどの小舎で、予想以上に小さい印象を受けました。
近代日本の原動力となった数多くの逸材がここで輩出されたのかと思うと、胸が熱くなるものがあります。
ちなみに「松下村塾」という名は、当時この地域が松本村と呼ばれていたことが由来だそうです。
もっと幕末の歴史について勉強してから来ればよかったと思いました。
4、その後、萩反射炉(世界遺産)を見に行く
反射炉とは鉄製大砲の鋳造に必要な金属溶解炉のことです。
江戸時代末期、萩藩は外国からの脅威に備え軍事力強化をはかるため、反射炉の導入を試み、佐賀藩の反射炉のスケッチのみをもとに造ったそうです。
西洋の科学技術への試行錯誤を象徴している遺構であります。
すぐ横を山陰本線の線路が通っています。
電車からの眺めも圧巻でしょうし、電車と一緒の写真も撮ってみたいと思いました。
5、萩城下町(世界遺産)へタイムスリップ
萩城下町は、「萩城跡」「旧上級武家地」「旧町人地」と3地区あります。
私が今回ゆっくり散策できたのは、高杉晋作の誕生地や萩藩の豪商・菊屋家住宅などがある「旧町人地」でした。
どの時代の、どこを歩いているのか、わからなくなる町並みです。
6、カフェを見つける
朝から萩のまちを歩き、ちょうどお昼になっていました。
そこで、素敵なカフェがあったので、そこでランチをいただくことにしました。
カフェの名は「晦事(ことこと)」。築200年の町家をリノベーションしたそうです。
7、萩焼との出会い
このカフェに入った時から、気になっていたものがありました。
山口へ来てから、何度も萩焼のお店の前を通りましたが、興味を持つものはありませんでした。
しかし、このカフェの入り口付近の販売スペースに置かれていた食器類は、どれも素敵で、それまで見てきたものと明らかに違う雰囲気なのでした。
私はランチで注文したカレーを待つ間も、何度も見に行きました。
これらは大屋窯の萩焼であり、その窯元さんも車で数分のところにあるとのことでした。
かつての自分であれば、この一期一会の機会は逃さず、その場でいくつかを購入していたはずでした。
8、断捨離中の私
私はいま時間をかけて断捨離をしているのです。
特に食器類については真っ最中です。
私の思う断捨離の目的は、使っていないもの、好きでないものを手放し、自分が素敵だと思うもの、必要なものだけに囲まれて、それらを大事に使っていくことであり、そのような豊かな生活をする事であります。
そして、現在は、手持ちのものを見直して、少しずつ手放している段階なのです。
そんなことを1年以上かけてやっていると、物欲もなくなっていき、衝動買いはしなくなりました。
欲しいと思うものがあっても、「一旦落ち着こう」とじっくり考える習慣がついてくるのです。
9、心の葛藤
目の前にある食器は、そんな豊かな生活を彩ってくれるものに違いないと感じました。
そうであっても、考える時間は欲しいです。
あとでオンラインでも購入できるのではないか?とも思い、その場で調べましたが、同じものを見つけるのは難しそうな状況でした。
さて、その時の私がすべき選択肢は「この場で欲しいものを購入する」、「大屋窯の窯元さんまで行ってみて考える」もしくは「今回は一旦落ち着いて買わずに帰る」でありました。
そして、
結局、
この一期一会の出会いではなく、断捨離している自分が勝ってしまい、何も買わずに萩のまちを後にしたのでした…。
10、あらゆるものはご縁とタイミング
世界遺産、幕末の偉人達、そして食器を買うのも悩む断捨離中の私。
自分は、なんとちっぽけな存在なのでしょう。
帰ってきてからの1週間、私は大屋窯のサイトを見たり、萩のまちの写真を見てばかりいます。
でも、後悔しているわけでもないのです。
素敵だと思うものに出会えただけでも収穫があった、と思っています。
きっと、断捨離しているこのタイミングで、萩のまちを訪れたというのも一つのご縁なのだろうと。
このご縁や自分の決断が次につながっていくのだろうと思い、どんな展開が待っているのかが楽しみなのであります。
そして再び、萩に行く楽しみや、大きな理由ができたと考えています。
その際には、幕末の歴史について、もう少し詳しくなってから、今回見られなかった世界遺産や萩の魅力に触れてみたいと強く思ったのでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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