横に方向性 縦に深さ でグルーピングする
横に方向性縦に深さでグルーピングするのが独自性
それでは、次の作業です。
①頭にあることを書き出す<アウトプット>
②T字型思考で考えを進める<連想と深化>
③同じ仲間を分類する<グルーピング>←今ここ
④足りない箇所に気づき、埋める<視点の拡張>
⑤時間をおいて、きちんと寝かせる<客観性の確保>
⑥真逆を考える<逆転の発想>
⑦違う人の視点から考える<複眼思考>
発想法でグルーピングといえば、KJ法が有名ですね。みなさんも一度は受験勉強や会社のブレスト後でやったことがあるかもしれません。
これも言ってみればバラバラにした要素を書き出して、それを分類しようという作業ですので、『言葉にできるは武器になる』の③同じ仲間を分類する<グルーピング>と似ているかもしれません。
結論だけ先にいうと、このnoteのタイトルにもしました横に方向性縦に深さでグルーピングするのが本書の方法の独自性です。
KJ法の進め方
KJ法は4ステップからなる。
1.カードの作成
1つのデータを1枚のカードに要約して記述する。(1枚に1つのデータだけ。複数書き込まない。)
2.グループ編成
数多くのカードの中から似通ったものをいくつかのグループにまとめ、それぞれのグループに見出しをつける。
3.図解化(KJ法A型)
4.叙述化(KJ法B型)
『言葉にできるは武器になる』の進め方
こちらもKJ法そっくりです。
1.A4コピー用紙を準備してT字型思考法で記述する。(1枚に1つのデータだけ。複数書き込まない。)
2.グループ編成
3.方向性を横分類、深さを縦分類する
4.同じ仲間に名前をつける
この中で違っているのは、KJ法が厚手のA6のカードを使うのに対して、『言葉にできるは武器になる』方式ではA4コピー用紙を使うこと。
もう一つ分類方法として、方向性を横分類、深さを縦分類するというルールを採用している点です。
おそらくこの方向性を横分類、深さを縦分類するというルールは、内なる言葉を、外向けの言葉に変換する時のベクトルを具現化していると思います。ベクトルとは方向性を持った力です。方向性は横軸で、それを外向けの言葉に転換するエネルギーが膝を折ったときの”ため”のような深さに相当するでしょう。
KJ方の場合にはどちらかといえば、グルーピングで見えてくる正しい分類を思考しているように思います。『言葉にできるは武器になる』では、分類にとどまらず、グルーピングすることで「外向けの言葉」という出口を探すための手がかりを作っていると言えるでしょう。
縦(深さ)横(方向性)グルーピングの例
(この項目の例は著者の例を少し簡単にアレンジしてあります。もともとの例と微妙に違っているので、詳しくは書籍でお確かめ下さい)
<恋愛について>
・好きな人のどこが好きか?
・好きな人からどう思われているか?
・好きな人になりやすいタイプはあるか?
・恋人とどういう関係を築きたいか?
・結婚についてどう思っているか?
これを横軸にして良いでしょう。
縦軸については、T字型思考法の縛りでひねり出した項目を書き出すと良いでしょう。その際には、自分の書いた文字の「深さ」を意識して並べて下さい。
<深さ>
←建前だけじゃないのか
←自分の本音なのか
←本当に意味があるのか
←結局何が言いたいのか
←結局何がしたいのか
←結局どんな効果があるのか
←自分の根本に関わるのか
←思考の源泉に関わるのか
←自分の価値観は変化するのか
並べ終わったらKJ法と同じく、ネーミングをしていきます。グループごとに見出しをつけて、自分の内なる言葉を抽象化して外向けの言葉にしていくわけです。
ここまで終わりますと、次の段階である④足りない箇所に気づき、埋める<視点の拡張>が非常にやりやすく可視化されていることに気がつくでしょう。
ぜひチャレンジしてみて下さい!(^o^)/
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