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眠る「私の中の私」を起こしたのは誰?


少し前までの私は、どうにも気分が晴れなかった。

特に大きな悩みがあるわけじゃない。でも、なんとなくモヤモヤする。頭が重いし、やる気も出ない。何か新しいことを始めたい気もするけれど、その「何か」がはっきりしない。

まるで、心の奥深くにもう一人の自分がいて、その人はずっと眠ったまま目を覚まさないような、そんな感覚だった。

心の中に薄い霧がかかっているみたいでもあった。

こういうとき、気分転換に美味しいものでも食べればいいのかもしれない。でも、そういう単純な問題じゃない気がする。むしろ、私の中には「もう、いろんなものを詰め込みすぎているのでは?」という感覚があった。情報や思考、感情——そういう目に見えないものまで、必要以上に抱え込んで、頭も心も消化不良を起こしているのかもしれない。

そんなとき、私は「毒出しハーブファスティング」というものに出会った。

植物力研究家の織田剛さんが書かれた『4日で若返る「毒出し」のトリセツ』という本に書かれていたものだ。

ハーブの力を借りながら、4日間、消化に負担を与えるものは摂らず、スープの上澄みや生搾りジュースなどを摂りながら過ごすことで、カラダの中の余分なものを排出し、スッキリ軽やかになるファスティングだ。そして、それはカラダだけの話ではなく、心までクリアになるのだという。

「もしかして、今の私にぴったりなのでは?」

そう思い、私はこのファスティングに挑戦することにした。

4日後。

気づけば、カラダだけでなく、心まで軽くなっていた。

不思議なことに、カラダの毒が抜けたら、そのあとに「自分の可能性」が見えてきた。

今まで「やらなきゃいけないこと」ばかり考えていたのに、「本当にやりたいことは何だろう?」と素直に思えるようになった。

今までは何かを決めるたびに、「これでいいのかな?」と迷っていたのに、今は「やってみよう!」と即決できる。まるで、ずっと眠っていた「本当の私」が、ようやく目を覚ましたみたいに。

私の中に、ずっとくすぶっていたものがあった。

「こうしたい」と思っても、「でもなぁ…」と躊躇してしまう。
新しいことを始めようとしても、「本当にできるかな?」と不安になる。
やりたいことがあるのに、いつの間にか「やるべきこと」に追われて、忘れてしまう。

そういうものが、少しずつ、積もり積もって、自分の中に沈殿していたのだ。

それが、この4日間でスッと抜けていった。

そして、世界の見え方が少し変わった。

朝、空気を吸い込むだけで気持ちがいい。
ハーブティーの香りが豊かに感じる。
いつもの道を歩くだけで、見える景色が少し違って見える。

まるで、眠っていた感覚が研ぎ澄まされたみたいに。

「もしかして、私は今まで、自分の中にある可能性に気づかないまま生きていたのかもしれない」

いろんな情報、いろんな思い込み、いろんな不安。知らず知らずのうちに積み重なったものを、毒出しファスティングを通して手放したら、その下に、本来の自分がちゃんといた。

私にできること、私がやりたいこと、私が心から楽しめること——。それらが、くっきりと見えてくる。

「何かを足す」のではなく、「余計なものを引く」。

それだけで、こんなにスッキリするなんて。

毒が抜けたら、新しい自分が始まっていく。いや、正確には「本来の自分が動き出す」感じかもしれない。今まで眠っていた可能性が、ようやく目を覚ますような。

眠っていた「私の中にいた私」を起こしてくれた。

それは、この毒出しハーブファスティングでもあったし、それと出会い、やってみるという選択をし、その一歩を踏み出した自分自身でもあったと思う。

出会うものとどう向き合い、どう歩んでいくのか。

余計なものを手放したことでようやく聞こえた、本来の自分の声。

「私の中の私」は目を覚まし、このnoteを始めて、書いている。

誰かひとりが一歩を踏み出すことで、何か変わるのかもしれない。

水の中に投げ入れられた小石の波紋が広がるように。

きっとまた、日々の生活の中でモヤモヤすることもあるだろう。そのときは、またこの毒出しをしてみよう。そして、新しい自分と出会うのだ。




ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

よき日でありますように!







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