ワールドカップ、何を「食べながら」応援した? W杯応援グルメの特徴をTwitterから調査!【後編】
こんにちは、見える化エンジン情報調査部です。
4年に一度の祭典と言われるサッカーのビッグイベント、FIFAワールドカップ(W杯)カタールが始まり、熱い戦いが繰り広げられていますね。
今回は、日本からエールを送ったサポーターの「食」に注目し、どんなものを「食べながら」応援しているのか、見える化エンジン(※1)で分析。
【前編】では今回のワールドカップ全体での観戦グルメを調査しました。
その結果、ランキングから、
観戦グルメの1位は「ピザ」となり、王道はやはりファストフードであること
史上初の冬開催であり、日本時間の深夜早朝のキックオフであったことから、自宅で「おでん」を仕込んでちびちびと楽しむ方もいたこと
マップ図による料理の組み合わせ調査から、
イメージ通り、「ポテトチップス×コーラ」「ポップコーン×コーラ」で交互に飲食している様子
「寿司×ケーキ」の組み合わせで、ご飯とデザートという流れのある"お祝い・ごちそう"感のある取り合わせもあったこと
など、定番の再確認と、新しい楽しみ方の発見をすることができました。
調査記事の【前編】はこちら
前編ワールドカップ全体のデータで分析してみましたが、各試合ごとに食べているものに違いはあるでしょうか?
ここからの【後編】ではさらに深掘りをし、ドイツ戦・コスタリカ戦スペイン戦…と、日本代表の試合ごとにデータを区切って、試合ごとの特徴を調査してみます。
試合ごとの特徴語は:ポイントは対戦国の名物料理とキックオフ時間
試合ごとに食べているものに違いはあるのか?
まずは「特徴語」から全体像を把握していきます。
図3は、日本代表戦の対戦相手国ごとにデータを分け、対戦相手国ごとに特徴度の高い料理名を線で繋いで表したものです。
こうすることで、どの試合でもよく食べられている料理ではなく「他の試合と比較して、この試合でよく食べられたもの」を可視化することができます。
試合の流れに通りに見ていきましょう。
ドイツ戦:「ポテト」「ソーセージ」などのドイツ料理
まずはドイツ戦(11/23 22:00キックオフ)。
「ポテト」「ソーセージ」など、「ドイツ料理」が出現しました。
このように対戦相手国のドイツにちなんで、ドイツ料理を食べながら応援した方がいたようです。
コスタリカ戦:晩ご飯に「カレー」「すき焼き」
続いてコスタリカ戦(11/27 19:00キックオフ)。
「カレー」や「すき焼き」などが出現しました。
19時のキックオフということもあり、おつまみや軽食というよりも、晩ごはんを食べながら観戦していたということかもしれません。
「カレー」に関しては
と、ワンプレートで食べやすく、観戦中に手間のかからないようにという意識も見ることができました。
「すき焼き」では、
と、先程出てきた「おでん」のように、冬開催ならではの食事だったようです。
一方で、こんなつぶやきもありました。
ドイツ戦でドイツ料理を食べたように、コスタリカ料理を食べようと思ったものの、そもそもコスタリカ料理がわからなかった…という一面もあったのかもしれません。
スペイン戦:スペイン料理「パエリア」
続いて、予選最終試合だったスペイン戦(12/2 4:00キックオフ)。
わかりやすくスペイン料理「パエリア」が出現しました。
埼玉県和光市の小中学校の給食でパエリアが出されるなど、予選通過をに向けての盛り上がりがうかがえます。
クロアチア戦:深夜に手軽で"カップ"にちなんだ「"カップ"ラーメン」
そしてベスト8をかけたクロアチア戦(12/6 0:00キックオフ)。
「カップラーメン」が出現しました。
といったツイートも。
深夜0時のキックオフということもあり、手軽に食べられるカップラーメンが選ばれたのかもしれません。
また、
と、ワールド"カップ"とかけて、スーパーカップ・カップスープ・カップラーメンなど、「カップ」のつく食べ物を食べたという方もいたようです。
ここでは、対戦国の料理を食べることで応援している方もいることや、試合開始時間や季節感などでも応援しながら食べるものは変化することが分かりました。
試合ごとの話題を時系列で探る:食事どきは2~3時間前からピザの用意、早朝は手軽にラーメン、深夜はのんびりお菓子
試合ごとの特徴を調査した前の章からさらに深掘りし、それぞれの試合の中で話題の上下はあるのかを時系列で確認してみます。
こちらも試合の流れ通りに見てみましょう。
ドイツ戦:キックオフ2~3時間前から「ピザ」が盛り上がる
まずはドイツ戦です。
全体的に、前編の料理ランキングでも1位になっていた「ピザ」の件数が伸びています。
赤線が引かれている通り、22時がキックオフですが、その前からピザに関する話題が伸びています。投稿を深掘りすると、キックオフにあわせて受け取るために2~3時間前にピザの注文をしていることが確認できました。
キックオフ時間周辺に「お好み焼き」に関する投稿が増えていますが、これはSnow Manの目黒蓮さんがお好み焼きを食べながら観戦しているのでは?という話題の盛り上がりでした。
コスタリカ戦:同じくキックオフ2~3時間前から「ピザ」が盛り上がる
次にコスタリカ戦です。
ドイツ戦と同じく、やはりキックオフの2~3時間前からピザに関する投稿が増加しています。
のように、注文が集中したことで受け取りに時間がかかった方や、購入を諦めた方もいたようです。
スペイン戦:キックオフ直前に「ラーメン」が増加
続いてスペイン戦。
スペイン戦はキックオフ直前に「ラーメン」に関する投稿がありました。
早朝4時のキックオフということもあり、試合開始前から食事を楽しむというよりは、キックオフ前に起きて、簡単に小腹を満たしエネルギーをチャージした方が多かったのかもしれませんね。
クロアチア戦:夕食後からのんびり「ポテトチップス」「ポップコーン」をつまむ
最後にクロアチア戦です。
「ポテトチップス」の投稿がキックオフ2~3時間前から増加し、「ポップコーン」はキックオフ前後に突発的に話題に上がりました。
深夜0時にキックオフということもあり、夕食を済ませてからポテトチップスやポップコーンなどのお菓子をつまみながらキックオフを待っている方もいたのではないでしょうか。
時系列で見てみたことで、
19時キックオフのドイツ戦、22時キックオフのコスタリカ戦は、キックオフに合わせて2~3時間前から「ピザ」の用意
早朝4時キックオフのスペイン戦は、ささっと食べられる「ラーメン」
深夜0時キックオフのクロアチア戦は、夕食後からのんびりと「ポテトチップス」「ポップコーン」などのお菓子
という特徴が見えてきました。
前後編まとめ:観戦グルメの王道はやはりファストフード!対戦国の名物料理やじっくり仕込む料理など、新しい楽しみ方も
今回は、サッカーワールドカップの日本戦を中心に、皆さんの観戦グルメについて探ってみました。
改めてサッカー観戦でピザをはじめとしたファストフードが定着していることが確認できました。
一方で、ドイツ戦ではジャーマンポテトやソーセージ・スペイン戦でパエリアなど、この機会に対戦国の名物料理を食べてみる・作ってみるという方もおり、今までの「ファストフード一強」のイメージから変化が起こっているようにも思います。
さらにキックオフ時間によっても食べているものや、言及が盛り上がり始める時間に変化があることも明らかになりました。
また、今回は前半で発見した「おでん」のように、手間や時間がかかる料理をおうちで仕込みからやってみる、というのも、おうちでのスポーツ観戦の新しい楽しみ方なのではないでしょうか。
今週いよいよ優勝国が決まるサッカーワールドカップ、皆さんは何を食べながら応援するのかぜひ教えてください!
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担当:住谷