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割と自分にも関係のあったブランドの話。〜読書感想文〜
よく聞くワード、「ブランド」。大学時代から勉強はしていたものの、イマイチその正体を描ききれずにいたため、今回改めて勉強することにしました。
今回勉強させていただきた書籍は『小さな会社を強くする ブランドづくりの教科書』です。
読もうと思ったきっかけ
読もうと思ったのは、サービスのブランドを改めて構築する、という仕事が舞い込んだからです。
すでにサービスがリリースされて1年以上経っているサービスでした。ある一定の顧客数も獲得しており、すでに、ある程度の形ができつつあるサービスでしたが、何か、一貫した「らしさ」が欠けている、ということを常々思っていました。
今回、サービスサイトの改修も任され、これをきっかけに、ブランドの再定義をしてみよう、と思い立ちました。
しかし、改めて「ブランド」とはなんなのか、ということを勉強したく、この本を本屋さんで発見し、読むに至りました。
早速ですが、簡単に中身を抜粋してご紹介します。
ブランドとは
そもそもブランドとは何か。
ブランドにはそもそも、自身の商品を区別するための役割しかありませんでした。世に出回る商品の母数自体が少なかったため、どんな商品であれ、それが自分たちの商品であることが分かればよかったのです。
ブランドは「名前」でした。
しかし、いつしか沢山の商品が世の中に溢れるようになり、名前をつけるだけでは差別化の役割を果たすことができなくなります。
そこで、他の商品と差別化する要因となったのが「品質」。ブランドが意味するものが「名前」から「品質」に変わります。
やがて、技術の向上や顧客の商品の選択肢が増えることにより、品質が高い商品が増え、「品質が高いのは当たり前」という時代になっていきます。
名前、品質だけでは他の商品と区別することができなくなった…。そこで商品に求められたのは、商品に込められた「意味」や「イメージ」となりました。
名前を聞いて、どういったものか「イメージ」できること。顧客の中に、名前を聞いただけでポジティブなイメージが描かれること。これが、ブランドという言葉が指す意味となります。
<ポイント>
☆名前を聞いて何かポジティブなものがイメージできること。
☆顧客の中にイメージを作りあげること。
→名前、品質を超えた何かしらのトンガリを作ること。(トンガリ=ポジティブなイメージと本書では定義。)
ブランドのメリット
では、なぜブランドが大切とされているのでしょうか?それには4つのメリットがあります。
①数量プレミアム効果
…ブランド力が強いと競合他社より選ばれやすくなる。
②価格プレミアム効果
…価格競争に巻き込まれにくい。
③リピート効果
…リピ買い(繰り返し購入)してくれる顧客が増える。
④クチコミ効果
…顧客が顧客を呼ぶ。
ブランドを形成することで、上記のようなメリットが得られます。顧客に選ばれるようになり、選ばれるようになると最終的に業績につなっがていきます。
ブランドを形成することは、間接的に業績向上につながっていくのです。
強いブランドの条件
ブランドとは何か、ブランドのメリットは何か、の次は、強いブランドの条件です。
本書では、経営者と消費者の両者の視点から、強いブランドとは何かを調査しました。簡単にまとめます。
<経営者、消費者の両者共通の条件>
1>明確なコンセプトがあり、顧客の中に明快なイメージがあること。
2>デザインや売り手のセンスによって、感情に訴求されていること。
一貫したコンセプトと一貫したビジュアル、それらのセンスの良さが大切だと、経営者も消費者も考えているようです。
また、両者でちょっとだけ認識が違っていた部分も紹介します。
<消費者目線の強いブランドの条件>
・低価格で競争していない。
・独自のポジションがある。
<経営者目線の強いブランドの条件>
・情報発信力がある。(メディアに取り上げられる、クチコミが広がる など)
消費者は独自性、経営者は発信力(カリスマ性ともいえるでしょうか)が大切だと考えているようです。
ブランドの作り方① アイデンティティを明文化する。
では、ブランドを形成することのメリット、大切さがなんとなくわかってきたので、本書から数点抜粋して、具体的なブランドの作り方(作るときの留意点)をご紹介します。
まず一つ目は、そもそものブランドアイデンティティを明確にすることです。
自分たちが何をしたいのか、どういった世界観を描きたいのか。まずはそれを言葉として明文化することをしましょう。
ブランドの作り方② たったひとつの武器を磨く。
たくさんの強みがあることはいいこと、とは一概にいえません。たくさん強みがあることは、逆に言ってしまえば、ひとつひとつの強みがぼやけてしまう、ということでもあります。
人はたくさんの情報を覚えられません。同レベルの情報を並べられても、そのどれもが印象に残らないものです。
だからこそ、自分たちの強みは「これだ!」といえるものを、たったひとつに絞ることが大切です。他を捨てるのではなく、特に押し出すべき強みをひとつに絞ること。
そうすると、たったひとつの強みが顧客に対して引っかかりとなり、他の強みの魅力をさらに引き上げる効果をも発揮します。
ブランドの作り方③ 常にPDCAを回す
ブランドは最初の作り込み、設定も大切ですが、常にPDCAを回すことも大切です。
自分たちが伝えたいブランドを設定して、いざ市場に出してみると、いつの間にか顧客のイメージするブランドと違っていた、ということもあったりします。
伝えたいイメージと伝わっているイメージに乖離がないか、常に調査、確認しましょう。そして、乖離があった場合、原因を追求、対策を講じる、というPDCAを回すことこそ、よりブランドを強くします。
※PDCAとは
「PLAN(計画)」「DO(行動)」「CHECK(確認・反省)」「ACTION(実行)」の略。
自分なりのまとめ〜ブランドには3つの柱がある。〜
抜粋して内容をご紹介しましたが、私なりの結論として、ブランドには3つの柱があると感じました。
それは「独自性」「一貫性」「常に更新」です。
⭐︎独自性
他にはない、自分たちだけのたったひとつの強みを追求し、明確にすること。
⭐︎一貫性
顧客とのコミュニケーションの内容、方法、意味、姿勢など、あらゆる面で一貫性を持たせること。
⭐︎常に更新
常に顧客に目を向け、伝えたいことと、伝わっていることとの、理想と現実のギャップを埋める作業を欠かさないこと。
最低限、この3つ意識しておくことが大切なのかな、と学びました。
筆者紹介
関西圏内でデザイナー/カメラマンとして週末フリーランスをする23歳、女。スターバックスのコーヒーを飲みながらスターバックスで仕事をするのが好き。
好きなブランドは、ZARA(ファッション)です。
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