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夏い! 

皆さんは、夏は好きですか?
私は、好きと言いたい気持ちは山々だが、好きと言えるほど、毎年夏を存分に満喫できないタイプの人間であるため、秋派、ということで世間に話を通しています。

夏を楽しまないと損、という風潮そろそろやめにしませんか。(20代で得た知見にも、こんな話あったな)花火、祭り、海、プール、、、夏の醍醐味をコンプリートできれば勝ち組、という世の中の仕組みを変えたい。

私が住んでいる岩手県では、8月にさんさ踊りという大イベントがある。太鼓パレードを見に行く、というより、夏の醍醐味を楽しむ、という人も多数いるように思える。これも偏見。さんさガチ勢だってたくさんいるだろうし、毎年さんさに青春を注ぎ込む学生だって多いのだ。
さんさ踊りをカップルで一緒に行く、というのが、若者のステータスなのだと勝手に思っている。つまり、さほど興味ない女子と気軽にさんさに誘う、誘いに乗る男子は、ちょっとだけ、反省してほしい。
しかし、このご時世のせいで、さんさは2年連続中止になってしまった。今年こそ、開催されるといいのだが。

夏がどうした、と涼しげな顔をする一方で、正直、楽しみにしている人間がいるらしい。私のことである。
まず、この時期から夏服の調達は始まっている。
岩手の春は短いため(4月でも雪が降る!)春を満喫することを諦め、(お花見1回できればそれで充分である)早速夏へと思いを馳せる。
ZOZOTOWNで、2022年の、春夏服を予約する。1か月ほどすると、ようやく注文した服が届く。
セールで買った方が安いじゃん、と思う人もいるだろう。しかし、欲しい服は、欲しいうちに、買いたい。当たり前すぎるな。まるで、おかずクラブのオカリナがイッテQで『好きになるまで好き』という名言を残したのに似ている。要は、思いが熱いうちに手に入れたいのだ。ここで、値段で渋り、決断をずるずる引き伸ばし、最終的に売り切れ、、、となったら、それはそれで、縁がなかったのだと割り切る。服に関してはこのような思考だが、恋愛はそうはいかない。それくらい淡白になりたい。
先日は、Millerのタンクトップが届いた。一昨年から、Millerのトップスを1着ずつ増やしている。
数ある色展開の中で、緑のボーダーに、茶色の縁取りのものに惹かれた。デニムと合わせたら絶対かわいい!という私の予感は的中した。実際着てみると、かなりしっくりきた。これに、麦わら帽子があれば、今年の夏はバッチリだ。
この服を着て、ここに行きたい、と妄想するのが好き。遊びに行く服を買うのではなく、服を着るために遊ぶ。というのは、ちょっと大袈裟である。

好きな服を着て、海へ行く。お祭りに行く。アイスを食べる。
そんな空想をしては、夏を待ち侘びる。
まだ雪が道の片隅に残っているうちにこんなことを考えるのだから、夏が恋しいのだと思う。


結局、夏が好きなのだ。夕暮れの生温い空気、風鈴の音、近所の小学校から流れるラジオ体操や、プールを泳ぐ子どものはしゃぎ声、採れたてのきゅうり、お風呂上がりのガリガリ君、そろそろ夏だね、というありきたりな会話、どれも愛しい。
イベント事がなくても、夏の日常というのは、心をくすぐられる。さんさの浴衣デートも、サークル仲間との海合宿も、なくたって、日常を切り取る天才になれたら、充分満喫、と呼んだっていい。

そんなことより、自分の凝り固まった概念をまず変えたい。誰かに言われたわけでもないのに、変に焦る傾向。自分なりの夏を楽しめばいい、と20代ならそんな思考になってもいいはず。

とりあえず、Millerのタンクトップを着て、海へドライブに行くことを、今年の目標にします。

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