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編集の仕事 2008年6月号 美術手帖 京都アート探訪

『美術手帖』編集部時代、この雑誌をリニューアルするプロジェクトが立ち上がり、アートディレクションをダイナマイトブラザーズシンジケートにお願いすることになった。
私はリニューアル2号目の特集担当となり「京都アート探訪」という特集記事を手掛けた。
日本美術史家の山下裕二先生に京都で見るべき作品を挙げてもらい、キャッチーな見出しとともに紹介。
美術手帖は、美術の専門誌とし、難解な記事がまだまだ多かったが、もっと人々に伝わるもの、制作者だけでなくコレクターや美術愛好者に間口を広げ、時代感に合うものをつくるためにリニューアルをすることになった。
当時は、アートを切り口よくユーモアを含め楽しくわかりやすく紹介する試みはそれほど多くなく(『BRUTUS』が頑張っていた)、山下裕二先生や漫画家のほしよりこさん(表紙画)の力を借りて、そうしたものを実現しようとした。

なかなか斬新の特集ができたと当時は思ったけれど、いまアートを楽しくわかりやすく紹介するという編集の技術は、教科書などにも導入されていて「当たり前」のこととなったなあとしみじみ思う。
そうしたら今、どういう切り口でアートを編集するのがいいのかな?とふと思うことがある。

『美術手帖』2008年6月号 美術出版社

info

イラストレーターのすずきももさんが運営する、とても素敵な本とカフェとギャラリーがある「ポンピイェハウス」で、森の出版社ミチクルの本と來嶋の編集の仕事を並べた展示を行わせていただくことになりました!

森の出版社ミチクル 本とカゴと土偶 
11月1日ー25日(火水休)
森の出版社ミチクルの活動では、これまで制作した本とともに、最近熱心に取り組んでいるかご編み、野焼きで作品をつくっている縄文土偶も販売させていただこうと思っています!

來嶋路子 編集の仕事
アーティストと一緒にゴールの見えない道を歩いていたら30年が経っていました
11月14日ー25日(火水休)
20歳からアートの本の編集に携わるようになり、さまざまなアーティストの画集や著作集などを担当。これまでつくったアートブックを一堂に並べます。

トークイベント
アートブックの編集について話します
聞き手 佐藤優子(編集者・ライター)
11月17日(日) 14:00-15:30
先着当日20名(予約不要) 1500円(ワンドリンク付き)

カゴ編みワークショップ
11月24日(日) 13:00-15:00くらい
定員5名 2000円
要予約 michikururu@gmail.com

プロフィール_來嶋路子 くるしまみちこ
@ michikokurushima
東京出身。大学4年生の頃から、美術出版社でアルバイトを始め、その後『みづゑ』編集長、『美術手帖』副編集長など務める。東日本大震災を機に北海道岩見沢市へ移住。その後もアートやデザインの本の編集を続ける。2017年より人口300名ほどの美流渡地区で出版活動を始め、ローカルのつながりを生かした本づくりを行う。マガジンハウスWEB「colocal」で日々の暮らしを連載中。
ポンピイェハウス
@ponpiyehe
北海道札幌市中央区南6条西24丁目1−27
11:00−18:00(金・土22:00まで)


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