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国際情勢:プーチン大統領について⑧
ニュース速報だが、ロシア・ウクライナ戦争で、和平交渉の話が続いている。両国の仲介者が現われた。(⑧は4,288字)
ハンガリーのオルバン首相と、ブルガリアのグラフチェフ首相代行だ。オルバン首相はロシア寄りだ。
オルバン首相は、ウクライナの大統領と会った後、ロシアに行き、プーチン大統領と会っている。
だが双方の主張の隔たりが大きくて、話が纏まらず、和平交渉は失敗した。これは今月初めの話だった。
これからブルガリアのグラフチェフ首相代行が、和平交渉に取り組むが、ウクライナからクレームが出た。
ブルガリアは和平交渉を政治目的に使っていると批判した。どうやらウクライナは交渉する気がないらしい。
それでは2024/07/01に、ウクライナが発表した、和平交渉は一体何だったのか?停戦目的の時間稼ぎか。
和平交渉は纏まらないだろう。やはりトランプ・プーチンのカードが実現しないと、和平は無理か?
アメリカ大統領選挙は11月に行われ、来年1月から、新しい大統領が就任する。それまで間に合うのか?
8月のパリ五輪終了後から11月まで、三か月もある。フランスのマクロンはその間、動かないのか?
アメリカ、イギリス、フランスで選挙があるので、マクロンが様子見に入ってくれれば、助かる。
だが先に、ウクライナの戦線が崩壊すれば、予告通り、フランスはロシア・ウクライナ戦争に介入する。
う~ん。ここはウクライナに粘ってもらって、アメリカの大統領が変わるのを待つしかないのか?
万が一、先にフランスが、ロシア・ウクライナ戦争に介入した場合、トランプでもどうにもならないだろう。
プーチンのインタビューの続きに戻る。
プーチン大統領
「2014年に戦争を始めたのは彼らです。私たちの目標は、この戦争を止める事です。2022年に戦争を始めた訳ではありません。これは戦争を止めるための試みなのです」
President Putin
“It was they who started the war in 2014. Our goal is to stop this war and we did not start this war in 2022. This is an attempt to stop it.”
これは東側の主張である。
見事なまでに、西側の主張とあべこべである。
試しに、ちょっと話者を、マクロンに置き換えてみよう。
マクロン大統領
「2014年に戦争を始めたのは彼らです。私たちの目標は、この戦争を止める事です。2022年に戦争を始めた訳ではありません。これは戦争を止めるための試みなのです」
とってもナチュラルである。
これだけなら、プーチンではなく、マクロンの発言だと言われても、誰も疑わないかもしれない。
ま、戦争なんてこんなものだ。お互い、正反対の事を言い合う。
それにしても、お互いの目標が、戦争を止める事なのに、一向に戦争が止まらないのは、どういう事か?
これはどちらかが嘘を吐いているからだ。嘘を吐いているのは、西側か?東側か?
だが少なくとも、メルケルは馬脚を現している。ミンスク合意を守る気はなかったからだ。
ここから考えて、騙されたのは東側であり、騙したのは西側だ。つまり、西側が嘘吐きだろう。
嘘吐きは泥棒の始まりではないが、ここで確実に東側の怒り、呪いが発生している。悪は見逃せない。
タッカー
「しかし、外から見ていると、これは全世界を紛争に巻き込み、核発射を始めるような事態に発展しかねないように思えます。バイデンに電話して、解決しよう、と言ったらどうですか?」
プーチン大統領
「一体何を解決するんですか?とても簡単なことです。繰り返しますが、私たちは様々な機関を通じて接触しています。この件に関して、私たちが言っている事、アメリカの指導者に伝えている事をお話しします。本当に戦闘をやめたいのであれば、武器の供給をやめる事です。数週間以内に終わると思います。それだけです。そうすれば、幾つかの条件について合意する事ができます。どっちが簡単なことでしょうか?なぜ私が彼に電話するのですか?一体何を頼むのですか?一体何のために?」
Tucker
“But from the outside, it seems like this could devolve or evolve into something that brings the entire world into conflict and could um initiate some a nuclear launch and so why don't you just call Biden and say let's work this out?”
President Putin
“What's there to work out? It's very simple. I repeat we have contacts through various agencies. I will tell you what we are saying on this matter and what we are conveying to the US leadership. If you really want to stop fighting, you need to stop supplying weapons. It will be over within a few weeks that's it. And then, we can agree on some terms before you do that stop. what's easier? why would I call him? What should I talk to him about or beg him for what?”
西側が武器の供給を止めれば、ウクライナは敗けて、戦争は終わるだろう。
だが西側は、ここまでウクライナに「投資」したのに、勝負を降りるなんて、とんでもないと考えている。
だから西側は、ウクライナに「投資」し続ける。いつか、ロシアを倒せると信じて。
だが現状、ウクライナの兵員不足が目立ち始め、武器だけ供給しても、肝心の人がいない。
だからフランス軍が地上部隊を送ろうか?という話が出ている。まずは旅団規模からだ。
もう泥沼だろう。先行投資を回収できないまま、納税者の金が戦場に突っ込まれ続ける。
これはヨーロッパやアメリカの金だけではないだろう。日本の金も入っている。
タッカー
「NATOは、これが世界戦争や核紛争になることを懸念していると、あなたは思いますか?」
プーチン大統領
「少なくとも、彼らはそう言っており、想像上のロシアの脅威で、自国民を威嚇しようとしている。これは明白な事実であり、世間知らずではなく、思慮深い人々、真の政治に携わっている分析家、賢い人々は、これがフェイクである事を完全に理解している。彼らはロシアの脅威を煽ろうとしているのだ」
Tucker
“Do you think NATO is worried about this becoming a global war or a nuclear conflict?”
President Putin
“At least, that's what they're talking about and they're trying to intimidate their own population with an imaginary Russian threat. this is an obvious fact and thinking people not Philistines but thinking people analysts those who are engaged in real politics, just smart people understand perfectly well that this is a fake. they're trying to fuel the Russian threat.”
西側はメディアを使って、徹底的にロシアを悪く言っている。プロパガンダだ。
だから、ロシア語の学習でさえ、日本では抑制される。敵性言語と言う訳だ。だがロシア語に罪はない。
むしろ、こういう時期だからこそ、ロシア語を勉強すべきという勇気ある人もいる。よい事だ。
『カチューシャ』とか『ソ連国歌』を、ロシア語で歌える声優の上坂すみれを、応援したくなってしまう。
最近も、深夜アニメ『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』とか見てしまう。
語学の世界だと、ああ言う言語野が発達した女が沢山いる。一昔前なら、きっと皆、巫女になるだろう。
話が逸れたが、想像上のロシアの脅威というものが、存在するか、存在しないかで言えば、微妙である。
今はウクライナに掛かり切りなので、そんな余裕はないが、余裕があれば、北海道に来るかも知れない。
これを想像上のロシアの脅威と断定する事はできないだろう。そういう脅威は存在する。
リアルなポリティクスとして、想像上のロシアの脅威について、考える事は必要だろう。
隙があれば、ロシアが北海道を占領しようとするかもしれない、という用心は必要だ。
だがロシア語の学習を抑制する、想像上のロシアの脅威というものは、考える必要はない。
むしろ、相手の言葉を知る事が、第一歩であり、戦争と平和に必要な事だろう。
日本は、さしあたり、北海道の心配をしなくてよいが、将来は分からない。
ただ2022/07/08、奈良県で起きた暗殺事件で、一体誰かが、一番利益を得たのか、考えた方がいい。
結果として、事実として、ロシアと、プーチンと、太いパイプを持っていた人物が消えた。
この人物は、嘘が多く、まさにPersona non grataではあったが、まだ生きていれば、多少違った。
日本の外交は、外部勢力によって、誘導されている可能性がある。憂慮されたし。
タッカー
「彼はウクライナに侵攻し、大陸全土に領土的野心を持っている事をご存知だと思いますが、あなたは明確にそうではない、と言っているのですか?」
※ここで「彼」とは、プーチン大統領の事を指している。「あなた」もプーチン大統領だ。直訳だと分かり難い文章になるが、あなたはそう言われているけど、あなたはそうでないと言うのですか?という意味になる。
プーチン大統領
「それは全くの問題外です。アナリストである必要はありません。何らかの世界戦争に巻き込まれることは常識に反します。世界戦争は人類全体を破滅の瀬戸際に追い込むでしょう。それは明らかです。抑止手段は確かにあります。彼らはずっと私たち全員を脅かしてきました。ロシアは明日戦術核兵器を使用するだろう。ロシアは明後日にはそれを使用するだろう。それで、ウクライナ戦域でのロシアとの対決で私たち納税者とヨーロッパの納税者からさらにお金を巻き上げるために何ができるのでしょうか?戦争の目的はロシアを可能な限り弱体化させることです」
Tucker
“I know you know this is that well he invaded Ukraine he has territorial aims across the continent and you're saying unequivocally you don't.”
President Putin
“It is absolutely out of the question. You just don't have to be any kind of analyst. It goes against common sense to get involved in some kind of a global war and a global war will bring all Humanity to the brink of Destruction. it's obvious. there are certainly means of deterrence. They have been scaring everyone with us all along tomorrow. Russia will use tactical nuclear weapons tomorrow. Russia will use that no the day after tomorrow. So what in order to extort additional money from us taxpayers and European taxpayers in the confrontation with Russia in the Ukrainian theater. A war the goal is to weaken Russia as much as possible.”
ロシアを可能な限り、弱体化させる。西側の目的はこれに尽きると思う。
そしてロシアにある莫大な資源を押えたいと考えているのだ。特にアングロ・サクソンは。
これは19世紀から続いている。所謂、ハートランド論争だ。
地政学の祖、イギリスの地理学者ハルフォード・マッキンダーは、ユーラシア大陸の中心部、ロシア一帯を、膨大な天然資源が眠るハートランドと命名し、凍れる大地として、難攻不落だと言った。そして周辺の地域をリム・ランドと言い、不凍港を築いて、ロシアを攻略すべし。このハートランドを押えた国が、世界の覇者となるとした。
帝国主義の時代の残滓のような考え方だが、正しい側面もあるので、現代でも誘惑を感じている人はいる。
言い方や表現は異なっても、実質この考え方をしている人が、現代のアメリカやイギリスの政治家にいる。
ロシアとっては、迷惑な話だが、これは金持ちが、泥棒から狙われるのと同じだろう。
とにかく、西側では、ロシアを悪く言って、資源を奪う口実を作っている。プロパガンダだ。
Cererum delenda est Carthago.
とにかく、カルタゴは滅ぼさなければならない。
上記は、共和制ローマで、マルクス・ポルキウス・カト・ケンソリウス(BC234~BC149)、所謂、大カトーが、元老院の演説で、どんな内容の話であろうと、必ず最後につけた名台詞?である。当時、ローマはカルタゴと戦争中で、第三次ポエニ戦争を起こそうとしており、ローマとカルタゴの戦争は、最終局面を迎えていた。
今、現代風に言うと、こうなるだろうか?
Cererum delenda est la Russie.
とにかく、ロシアは滅ぼさなければならない。
西側と東側は戦争中で、第三次世界大戦を起そうとしており、西側と東側の戦争は、最終局面を迎えていた。
どうだろうか?この言葉遊びは、言葉遊びで終わるのか?心配である。