#ひとりごと
BLUE ENCOUNT「ユメミグサ」が包んだ青春の情景
生きている中で、いくつもの「さよなら」が通り過ぎた。
前を向けよ。大人になれよ。どこからともなく聞こえてくる声に押し潰されそうになる。
次第に、未練や後悔はかっこ悪いものだと擦り込まれていったように思う。年齢を重ねるほど、経験を積むほど、見えないしがらみは強くなった。
人間は大人になるにつれ、なにも感じないフリがうまくなっていくようだ。それは、時に生きやすさにも繋がるのかもしれない。けれど、本
エモーショナルな夜明けが見せてくれた音楽との未来
午前3時40分、目覚ましが鳴る。
子どもたちを起こさないようにそーっとベッドを抜け出した。2階の寝室からリビングまで忍び足で階段を降りる。
しん、と静まったリビングは主役不在のステージのようだ。眠気覚ましに淹れたコーヒーのコポコポコポという音が緊張を溶かしていく。
10分前。YouTubeから届いたメールを確認して、テレビ内蔵のアプリをオンにした。
「ELLEGARDEN_OFFICIAL
BUMP OF CHICKENが歌う「強さ」と「強がり」の境界線
人の強さってなんだろう?
頭の隅にずっとありながら答えが出なかった問いだ。誰かの言葉で簡単に傷ついたり、誰かをむやみに傷つけたりしない強さを持った人間になりたかった。
なのに、そうあろうとすればするほど本当の自分を置き去りにしているように思えた。強さの意味を履き違えていた。
BUMP OF CHICKENの音楽と出会ったのは、そんな自分を持て余していた10代と20代の狭間だった。
うだる暑さ