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【読書感想】疲労回復の専門医が選ぶ健康本ベストセラー100冊「すごい回復」を1冊にまとめた本/梶本 修身

『疲労回復の専門医が選ぶ健康本ベストセラー100冊「すごい回復」を1冊にまとめた本』こちらの本、読みました。

健康に関連するジャンルに興味があるので読んでみました。
また、本書を読んで興味が湧いた本もたくさん見つかりました。
ブックガイドとしてもしっかり機能してくれました。ありがたい。


本の内容

まずはAmazonから本の内容を抜粋します。

健康本ベストセラー100冊分が、
たった1500円でわかる本。
世の中、情報だらけ…。一体、何を読んだらいいの!? そんなお悩みに最適解を出すべく、100冊分のベストセラーを1冊に要約した「すごい回復」本。
『ホンマでっか!?TV』など、テレビでおなじみの“疲労回復のスペシャリスト”医師・梶本修身が自信をもって薦められる健康法・食べ方・睡眠術などを厳選。その場しのぎの栄養ドリンクを10本買うより、あなたの生涯の健康を守る「ドクターの叡智」が詰まった1冊です。

こんな感じの本です。

記事の冒頭でも触れましたが、本書で興味が湧いた本がたくさん見つかりました。

健康本はけっこう読んでいるつもりでしたが、健康本の中でもジャンルが偏っていたりしたのかもしれません。

著者情報

本書の著者である「梶本 修身」でネット検索したところ、いくつかヒットしました。
リンクしておきます。

いくつか引用と感想

疲れた日は休む?働く?

”今感じている疲れ”を対症療法的にすばやく解消する手段として、山田さんが取り入れているのが「動的回復法」というメソッドだそうです。これは、文字どおり、体を動かして回復をはかるという方法。
「体を動かせば疲れないの?」
「そもそも疲れている日に、体を動かしたくないよ」
と思うかもしれません。でも、「1日まったく体を動かさないのはよくない」のは事実です。その理由を次のように説明しています。

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「『疲れないために、じっとしている』よりも、体を軽く動かしたほうが、血液の流れが促進されて脳と筋肉にたくさん酸素を送ることができ、疲労物質の滞留を防ぐことができるのです」
「脳(中枢神経)はそもそも『体を移動させる』ためにできていて、原始時代からその構造はあまり変わっていないそうです。
つまり、人は動きつづけているのが本来の姿ということ。(中略)『働きすぎて疲れた日』は、『体を動かせていない日』であることも多いはず。だからこそ、軽い運動で疲れを取るのが効果的です」
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『スタンフォード式 疲れない体』より

ここで大切なのは、”軽く”体を動かすということ。まったく動かさないのもよくないですが、やりすぎもよくありません。「ほどほど」が大事です。
どのぐらいが「ほどほど」かというと、一例として「『ゆっくり走る』『泳ぐ』という軽めの有酸素運動を20~30分すると、血行がよくなって、筋肉のこりがほぐれていく」と山田知生さんは紹介しています。

疲れている日はのんびり過ごしてしまいます。
それは体力回復の目的もありますし、疲れているので動く体力や気力がなかったりもします。

平日の仕事量が多かったりすると、土日の活動量は控えめにしてしまいます。
控えめにしてしまうというより、控えめにしかできない、とも言えるかなと。

のんびり過ごすのは体力回復の目的もあるので、わざわざ積極的に運動してなかったです。
ですが、今回の引用を読むと多少無理してでも運動した方が良さそうですね。

大切なのは「軽く」「ほどほどに」とのことなので、散歩とかで良いなら取り入れやすいかなと思いました。
普段からよく散歩しているのですが、疲れた状態で無理してまでは散歩していませんでした。

ですが今後は、疲れた状態でも多少無理して運動してみようと思います。
「軽く」「ほどほどに」で良いわけですし。

疲れた状態で散歩に出かけるのは少し気合が必要ですが、それが体力回復に繋がるというならモチベーションは上がりそうです。

散歩のメリットはたくさんあるなと感じています。
今回の引用の「軽い運動で疲れを取る」もそうですし、過去に散歩に関して引用した内容でもメリットをたくさん挙げています。

「散歩」は頻繁に遭遇するトピックなので、これまでの引用を1つの記事にまとめました。
こちらの記事も良ければぜひ。

今回の引用で紹介している本のリンクも貼っておきます。

血糖値の急上昇・急降下が不健康を招く

ビジネスパーソンを悩ませる病気や不調の9割以上は血糖値の問題と言い切るのは、糖尿病専門医で『医者が教える食事術 最強の教科書』の著者、牧田善二先生です。

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血糖値が高いことで免疫力が落ち、さらには「AGE」という悪玉物質が体の中でつくられ老化が進みます。血糖値が高ければ、血管も内臓も、皮膚などの外見もぼろぼろになってしまうのです。
また、血糖値が安定しないことで、イライラ、眠気、倦怠感、吐き気、頭痛といった不快な症状も招きます。
まさに血糖値は、健康管理における最大のカギと言えます。
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『医者が教える食事術 最強の教科書』より

(中略)
健康な人であれば、血糖値は空腹時で80~90mg/dl前後、食事をすれば1時間後に120mg/dlくらいまで上がるものの、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されて、やがてゆっくりと下がっていきます。こうしたゆるやかなカーブであればいいのですが、一度に大量の糖質をとると、30分ほどの短いスパンで血糖値が急上昇し、慌てて大量のインスリンが分泌されるため、今度は血糖値が急下降してしまう。これを「血糖値スパイク」といいます。

血糖値スパイクの件は、過去に何度か記事で引用している内容です。
またしても引用してみました。

血糖値スパイクにならないようにするためには、仕事の日の朝食や昼食は糖質の量に気を付けた方が良さそうですね。

かといって仕事を終えた後の晩ご飯で自由に好きなものを食べていいかと言うと、そんなこともなく。
夜にドカッと食べるのはダイエットの観点からも良くないなと。

私の場合、タンパク質と炭水化物の量が同じくらいになるように気を付けています。
そしてもちろん、カロリーも一日の目安を超えないように気を付けています。

そうなるとメニューの選択肢が限られてくるのですが、食事が楽しめないのも違うなと。

この辺りの詳しいところは、以下の記事で書いています。
こちらも良ければぜひ。

結局は健康的かつ、毎回の食事が楽しみになるくらいのメニューを日々考えたいところです。
意外と難しいですが。

今回の引用で紹介している本のリンクも貼っておきます。

血糖値を上げにくいのは低GI食

ということは、糖質は控えたほうがいいのでしょうか。
「糖質が少なすぎても、多すぎても、脳は十分に機能できません。『血糖値スパイク』を起こさないように食べることが大切になります」。こう語るのは、脳科学者で『低GI食 脳にいい最強の食事術』の著者、西剛志先生です。
脳がエネルギーとしてもっとも効率的に利用できるものは糖質のみ。だから糖質は必要です。1日の摂取エネルギーの50~60%は糖質でとったほうがいい、というのが一般的な考え方です。
一方で、一度にたっぷりの糖質をとれば、血糖値スパイクを引き起こし、血糖値の急下降とともに、脳もエネルギー不足を引き起こします。そのため、血糖値を急激に上げない食べ方が大事になるのです。その方法として西剛志先生が推奨するのが、「低GI食」。つまりは、糖質を選ぶこと。
GI値とは食後の血糖値の上昇度を表す指数で、100に近いほど血糖値を急激に上げ、低いほどゆるやかです。では、どうやってGI値の高い食品と低い食品を見分けるのか。西剛志先生が挙げるポイントは次の3つです。
 ①甘すぎるものは要注意
 ②炭水化物は、白い食べ物より黒い食べ物を選ぶ
  白米より茶色の玄米、白いパンより茶色のライ麦パン、
  うどんよりそばのほうがGI値は低い。
 ③食物繊維が多いものを選ぶ
  食物繊維は糖の消化吸収をゆるやかにしてくれる。

1つ前の引用に繋がるような内容です。

糖質を多く摂ると血糖値が急上昇して血糖値スパイクの恐れがあるわけですが、脳に効率的にエネルギーを供給するには糖質が必要です。
なので糖質を極端に摂らなくするのも良くないですし、1日の摂取エネルギーの50~60%は糖質でとったほうがいい。

血糖値スパイクにならないようにしたい、でも脳にはしっかりエネルギーを供給したい。
なんだか難しいですね。

難しいですが、そこでオススメなのが「低GI食」とのこと。

1つ前の引用でも書いたように、自分はタンパク質と炭水化物(糖質)の量が同じくらいになるように気を付けています。
ですが、糖質の中でどの食品・食材をチョイスするか、そういった厳選はあまり気にしていませんでした。

今回の引用で紹介されている本を読んでみるのも良いですし、「低GI食」でネット検索してみるのも良さそうです。
とりあえず、ちょっと意識してみようかなと思います。

せっかくなので「低GI食」の参考リンクも貼っておきます。

今回の引用で紹介している本のリンクも貼っておきます。

睡眠が足りているかは、4時間後にわかる

医師の小林弘幸先生と睡眠改善コーチの三輪田理恵さんの共著『なぜ、あの人はよく眠れるのか』では、睡眠時間が6時間以下のショートスリーパーと、睡眠時間が9時間以上のロングスリーパーは全体の1、2割にすぎず、日本人の8~9割はその間、つまり6~9時間の睡眠を必要とする、と説明します。
そのうえで、十分に睡眠がとれているかどうかを確認するために注目すべきとアドバイスするのが、「日中の眠気」と「日中の体調やパフォーマンス」です。
なかでもわかりやすいのが、「起きて4時間後の眠気と体調・パフォーマンスをチェックすること」。
(中略)
私は、「起きて4時間後の眠気」に加えて、次の3点もチェックポイントとして挙げたいと思います。
・朝起きたときに眠気、だるさがある
・夜、寝落ちしてしまう
 (布団に入って5分以内に眠るのは、疲れがたまって寝
  落ちしている可能性あり)
・電車やバスで次の駅・停留所に着くまでに眠っているこ
 とがある。または飛行機の離陸前に寝てしまう

これらにあてはまる人は、睡眠が十分ではない可能性が高い。逆に、いずれもあてはまらない人は、今の睡眠で合っているということです。

今回の引用は興味深い内容でした。

試しに自分の睡眠が足りているかをチェックしてみると、

  • 起きて4時間後くらいの状態
    ⇒ 眠気なし

  • 朝起きたときの眠気、だるさ
     ⇒ かなりある

  • 夜、寝落ちしてしまう
    ⇒ ほとんどない

  • 電車やバスで寝てしまう
    ⇒ ほとんどない

といった感じです。

寝起きがスッキリせずシンドイ感じはあるのですが、それ以外の項目はけっこう良い感じです。
寝起きのシンドイ感じを頑張ってなんとか乗り切れれば、以降で眠くなるタイミングはあまりないです。

寝起きのシンドイ印象が強いので睡眠が足りてない感覚でいたのですが、自分で思っているよりは睡眠が足りているのかもしれません。

あとは寝起きのシンドイ感じだけなんとかできればスッキリできそうなんですが、これには長年悩まされています。
まだ解決の糸口があまり見えていない状況です。

今回の引用で紹介している本のリンクも貼っておきます。

眠りはじめの90分がすべて

8時間寝ても、なんだか寝足りないときもあれば、5時間ぐらいの睡眠でも意外とスッキリ目覚められることもありませんか? この違いが、睡眠の質です。
「睡眠研究のメッカ」と称されるスタンフォード大学で睡眠生体リズム研究所の所長を務める西野精治先生は、「睡眠の質は、眠りはじめの90分で決まる」と断言します。

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「最初の90分」さえ質が良ければ、残りの睡眠も比例して良質になるのだ。
逆に最初の睡眠でつまずいてしまうと、どれだけ長く寝ても自律神経は乱れ、日中の活動を支えるホルモンの分泌にも狂いが生じる。
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『スタンフォード式 最高の睡眠』より

なぜ、最初の90分が大事なのでしょうか。
眠りには「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があるという話は聞いたことがあるでしょうか。レム睡眠は、体は眠っているけれど脳は働いている状態で、ノンレム睡眠は脳も体も休んでいる状態のこと。
寝ついた後、まず訪れるのがノンレム睡眠です。とりわけ最初の90分間のノンレム睡眠は、睡眠全体のなかでももっとも深い眠りで、ゴールデンタイムと呼ばれます。

眠りはじめの90分が大事というのは以前、睡眠の本で読んだ記憶があります(記事で引用したかは記憶が曖昧ですが)。

私は睡眠トラッカーを使っており、「深い」「浅い」のグラフが表示されます。

それを見返すと、眠りはじめの90分が深い眠りになっている確率は50%くらいです。
深い眠りの割合がかなり少ない日もありますし、なぜか後半に深い眠りになっている日もあったり、細切れに深い眠りになっている日もあったりしました。

睡眠トラッカーのデータがどこまで正確か、どこまで信じていいのか、この辺りは人によるかもしれません。
ですが、データとその日のスッキリ度合いはけっこう一致していることが多いです。

なのでデータをある程度信じたうえで、眠りはじめの90分を深くする方法を模索してみたいなと。
おそらく今回の引用で紹介されている本に、その方法が書かれているのかなと。
いずれ読んでみます。

今回の引用で紹介している本のリンクも貼っておきます。

理想の昼寝は15時までに15分

夜、朝ときたので、最後に昼の習慣も。睡眠改善の手段として「15分のパワーナップ(昼仮眠)」をおすすめするのが『濃縮睡眠®メソッド』の著者・松本美栄さんです。睡眠の質を高めることで、結果的に、短い睡眠時間で深い睡眠がしっかりとれるようになることを「濃縮睡眠」と呼び、短時間の昼寝は、濃縮睡眠を実践するうえでも、午後のパフォーマンスを上げる意味でも効果は絶大といいます。
理想的なパワーナップは、午後の12時から15時の間に15分間だけ仮眠をとること。
15分という時間は非常に大事なポイントです。寝すぎると深い睡眠に入ってしまい、脳が覚醒するのに時間がかかり、起きたときにボーッとしてしまうのです。これは「睡眠慣性」という現象です。
また「12時から15時まで」という時間帯も重要。15時以降の仮眠は、たとえ短い時間であっても夜の睡眠に影響を与えてしまうのです。
もしも短時間で切り上げることが難しい場合には、「コーヒー仮眠」を、と松本美栄さん。コーヒーに含まれるカフェインの覚醒効果が現れるのは20~30分後ぐらいなので、仮眠前にコーヒーを1杯飲んでおくと、ちょうど起きたい頃にカフェインの効果が表れ、起きやすくなるのです。クロロゲン酸の抗酸化作用で疲れもやわらぎ、一石二鳥ですね。

昼寝の引用をまたしても。

これまでの昼寝に関する引用は1つの記事まとめているので、リンクしておきます。

今回の引用も、昼寝のポイントがうまくまとまっているなと感じました。
「午後12時から15時の間」「15分間」「コーヒー仮眠」など。

引用すると長くなりすぎるので割愛しましたが、オフィスで仮眠を取るのが難しい場合は1分ほど目を閉じてボーっとするのもオススメとのこと。

オフィスでそのまま目を閉じると変に見られそうなので、トイレの個室とかでなら気軽に試せるかなと思います。時間も1分で短いですし。
睡眠ほどの回復効果はないそうですが、脳の負荷は少し下がるそうです。

今回の引用で紹介している本のリンクも貼っておきます。

栄養ドリンクで疲れは取れない

ところで、疲れているときの間食といえば、仕事の合間や、もうひとがんばりしたいときに栄養ドリンクやエナジードリンクに頼る人は多いですよね。
当然、疲れを回復したいと思って手を伸ばすのだと思いますが、残念ながら疲れはとれません。さまざまな種類の栄養ドリンク、エナジードリンクが市販されていますが、現状、臨床試験で疲労回復効果が実証された商品はないのです。
飲んだ直後になんとなくシャキッとしたように感じるのは、栄養ドリンクやエナジードリンクに含まれている微量のカフェインとアルコールが眠気を取り払い、気分を高揚させるから。疲れがとれているわけでも、回復できたわけでもないのです。
むしろ、カフェインやアルコールが一時的に疲労感をごまかして、疲れを隠してしまいます。それなのに「疲れがとれた」と錯覚して、そのままがんばり続けてしまうと危険です。
一時的に隠された疲労は、しばらくすると必ず戻ってきます。だから、栄養ドリンクやエナジードリンクは、「あとちょっとがんばったらなんとか乗りきれる!」というようなときに”一時的に疲れをしのぐもの”と理解して活用を。
それよりも大事なのは、疲れのサインを感じたら、こまめに休憩をとって疲労をためないことです。

エナジードリンクの件は以前も記事で引用しました。

【読書感想】仕事で成果を出し続ける人が最高のコンディションを毎日維持するためにしていること - 清涼飲料水・エナジードリンクはラストスパート時以外に飲まない

上記の引用と今回の引用を読むと、納得感が増すかなと思います。

エナジードリンクを飲むとしたら、上記の引用では「ラストスパート時」、今回の引用では「あとちょっとがんばったらなんとか乗りきれる!」というようなときをオススメしています。
エナジードリンクの使いどころはかなりピンポイントな感じがしますね。

エナジードリンクは種類が豊富にありますし、昔と比べると市民権を得た印象があります。
でも冷静に考えると、たしかに効果はそこまで大きくなかったかもしれません。

飲んだ直後は気合が入るというか、シャキッとする感じはあるにはあります。
でも、その効果は飲んだ直後だけな気もします。
効果が長く持続する感じはないかもしれません。
感覚としては30分くらいでしょうか。

大事なことは「疲れのサインを感じたら、こまめに休憩をとって疲労をためないこと」とありますが、仕事が忙しい時期だと難しいかもしれません。
かといってエナジードリンクに頼るのもあまり良くなさそうです。

疲れを隠してしまうというのも危険ですね。
エナジードリンクに頼らず、疲れを自覚して食事や睡眠でケアできるようにするべきなのかもしれません。
それも簡単にできるものではない気がしますが。

「ダイエット=善」とは限らない

ダイエット本はつねに人気です。やせたい、でもうまくいかない・・・という人がそれだけ多いのでしょう。
まずは「なぜやせたいのか」から考えてほしいと思います。
そもそも必ずしもやせることが善、やせれば健康長寿になるわけではありません。太っている人がやせて、内臓脂肪が落ち、適正な体型に戻ることの健康メリットは大きい。一方で、日本人の特に女性の方が「きれい」とする体型は、医学的に見るとやせすぎていることが多いのです。
BMI(体重kg ÷ 身長m ÷ 身長m)でいうと、少なくとも中高年者以降は23~24がもっとも健康長寿ですが、女性からするとそれでは太っているイメージではないでしょうか。
でも、やせて筋肉が落ちると、冷え性にもなれば、基礎代謝も下がります。疲れを取る、健康長寿を目指すという観点では、やせることが必ずしも正解ではありません。
こうしたやせることの健康被害に触れ、なぜ人びとが「やせたい」にふり回されてしまうのかを考察しているのが、人類学者の磯野真穂さんの『ダイエット幻想』です。

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骨粗鬆症、妊娠時の胎児への悪影響、不妊症のリスク増大の可能性はすでに指摘されており、そればかりでなく濃い体毛、ウエストとお尻のない寸胴のような幼児体型、内臓を支える組織が弱くなり下腹部がぽっこりでてしまうという見た目への悪影響も考えられます。
しかしこのような身体への悪影響を知ってもなお、「やせたい」という気持ちを捨てることは難しいと思います。
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『ダイエット幻想』より

「痩せているのが正義」という感じは、世の中に蔓延している気がします。

健康になるためにダイエットしているというより、痩せるためにダイエットしている人が一定数いるかなと。
同じダイエットですが、目的が少しズレている感じがします。

太っている人が痩せて標準(適正)になるのはOK、ですが何故かそこをキープせずに更に痩せようとしてしまう。
せっかく標準になって健康メリットの大きいラインに到達したのに、そこから更に痩せようとして不健康に向かってしまうのは不思議ですよね。

太りすぎず痩せすぎず、健康メリットの大きい適正な体型を目指したいところです。

私は痩せているのが正義とは思ってないですが、今回の引用で紹介されている「ダイエット幻想」という本タイトルはすごく興味が湧きました。
いずれ読んでみようと思います。

今回の引用で紹介している本のリンクも貼っておきます。

「その生活を一生続けられますか?」

「ダイエットしよう!」と思い立ったとき、まず考えるのは食事を減らすことでしょうか。食べる量を減らせばやせる。それは事実です。
でも、現実はというと、その考え方では失敗する、と『ダイエットは運動1割、食事9割』の著者で、フィットネストレーナーとして多くの人にダイエット指導をしてきた森拓郎さんはいいます。タイトルのとおり「あなたがもし太っているなら、その原因は、食生活であることがほとんど」と指摘しつつも、ただ食べる量を減らしてもうまくいかない、と。なぜでしょうか。
食べる量を減らせばお腹が空くので、間食に手が伸びます。また、ダイエット中の人の食生活でありがちなのが、「朝はドーナツ一つだけ」「ご飯を食べると太るから軽いパンを食べている」など、食べる量自体は減らしていても太りやすい食べ物を食べているパターンなのだそう。それでは結局やせるのは難しい。1日3食しっかりバランスのよい食事をとったほうが腹持ちがよく、消化吸収もよくて内臓にも負担をかけないのでラクにやせられるというのが森拓郎さんの答えです。
なおかつ、食事を減らしていったんは体重が減ったとして、「その生活を一生続けられますか?」と問いかけます。太る傾向のある人、リバウンドしやすい人は「ダイエットに成功したら、また前のように好きなだけ食べられる」と勘違いしている、と。1年かけてつくった体は1年以上キープして初めて「成功」といえるのであって、続かないダイエット法はムダと言い切ります。

リバウンドしないために大切なことが「その生活を一生続けられますか?」ですよね。
これは納得感があります。

私も過去にダイエットで15キロ痩せたりもしたのですが、見事にリバウンドした経験があります。
その時は「極端な食事制限」「ジムでハードな運動」「短期間」と、今思えばリバウンドしそうな要素がたくさんある中でガムシャラに痩せた感じでした。

で、目標体重まで痩せた後にその生活を維持できたかというと、全然できず。
極端な食事制限の反動からか一気に食欲が戻ってしまったり、ジムにも通わなくなってしまったりで、あっという間に体重が元に戻ってしまいました。

今やっているダイエットは「無理のない範囲の食事制限」「ジムに通わずに自宅筋トレ」「ゆるやかに体重減少」といった感じです。

ちなみに今やっているダイエットは「マクロ管理法」です。
以下記事にて詳しく書いています。こちらも良ければぜひ。

今回のスタンスなら、「その生活を一生続けられますか?」という問いにも「続けられる」と答えることができそうです。

懸念事項としては、ストレスが溜まった時にたくさん食べることで発散してしまうことです(毎回ではないですが)。
今そこまで仕事が忙しくないので大丈夫ですが、忙しくなったら気を付けないとです。

今回の引用で紹介している本のリンクも貼っておきます。

おわりに

ということで『疲労回復の専門医が選ぶ健康本ベストセラー100冊「すごい回復」を1冊にまとめた本』に関してアレコレ書いてみました。

今回の記事で引用したのは、

  • 疲れた日は休む?働く?

  • 血糖値の急上昇・急降下が不健康を招く

  • 血糖値を上げにくいのは低GI食

  • 睡眠が足りているかは、4時間後にわかる

  • 眠りはじめの90分がすべて

  • 理想の昼寝は15時までに15分

  • 栄養ドリンクで疲れは取れない

  • 「ダイエット=善」とは限らない

  • 「その生活を一生続けられますか?」

の9つでした。

読みたい健康本がたくさん見つかりました。
記事の冒頭でも触れましたが、ブックガイドとしてもありがたかったです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

「体調管理」関連の読書感想をマガジンにまとめています。
こちらも良ければぜひ。


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