シンエヴァ評:喪失と回復と、いつかの決別
結局、シン・エヴァンゲリオンは映画館で3回観た。1回目に鑑賞したときは後半部に感情移入したのだけれども、3回目にもなると、前半部におけるシンジの心の動きこそこの物語の真髄なのではないかと思えてきた。私の知る限り、あれほど丁寧に喪失と回復とそこから決別することを描いた作品はないように思う。喪失とサバイブは私の人生において大切なキーワードの一つで卒論のテーマもそれであった。人は大きな喪失体験をしたときにどうやって生き延びるのか。そして、そこからいかに<わたし>を獲得するのか。今