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84歳寅年京子ばあちゃんの老いるを楽しむを書き留めてみる その十八


久しぶりにタローの近況報告です。相変わらず一日のほとんどを寝て過ごしています。

朝は変わらずペットシッターのお兄ちゃんが散歩につれて行ってくれて、その時は飛んでいきますが、帰ってきてご飯を食べたらソファで朝寝。正確な腹時計で、11時にむくっと起きて足元にやってくるとお昼ご飯の催促。そして、昼寝。週に2回お掃除に来てくれるお姉さんが、時間があれば午後の散歩につれて行ってくれるので、玄関でお姉さんをお迎えして、飛びついて存在を大アピール。そしてお散歩から帰ると夕寝。お姉さんが来ない日はその間もずーっと昼寝。私も、朝の家事がひと段落した後と午後の2回、必ずマッサージをしてお昼寝をするのでヒト(犬?)のことは言えませんが、それにしてもよく寝ます。大好きなお散歩のためにエネルギーを温存しているのでしょうか。

夕方5時には一緒に夕食。プロ野球が始まったので、私は6時からはソフトバンクの野球観戦。

これが唯一の楽しみなので、リビングの大きなテレビで見るために、娘に勧められて旭川の職人さんがつくった椅子を思い切って買ったので、そこに座って観るのが私の最高の楽しみなのですが、6時になると、タローがベッドに行こうと誘います。野球がない冬の間は付き合っていましたが、今日はダメよと、気づかないふりをしてテレビを見ていると、私の足に手をのせてつぶらな瞳でじっと見つめ、それでも動かないと、最近は声に出して文句をいいます。

ここでほとんど根負けしてベッドに行きますが、今日の試合はどうしてもここで、大きな画面で観たいと、タローに言って聞かせると、しばらくはソファに戻りますが、我慢できなくなって一人で寝室に行きます。なんだ、一人でできるじゃない…と安心してお菓子とお茶を用意してテレビに向かうと、匂うのか、廊下をヒタヒタヒタと戻る足音がして、「僕も」。

一人でこっそり悪いことをしているのを見つけられたような気まずさがあるので、一緒におやつタイム。満足すると、今度は背中をかけと、私の手に背中を当ててきます。少しかいて、「おしまい」と言っても、「もっと」。これは、旦那と一緒です。いつも背中をかいてくれと言っていた夫を思い出します。さては、タローに入ったか…

まあ、自分のことばかりで、唯一の私の楽しみにも付き合ってくれません。それでも野球はほぼ毎日あるので、私も負けずにアピールし続けると、最近はあきらめて一人で寝に行くようになりました。

そんなときに、次女が来ました。すると、タローは一変します。あんなに寝てばかりいたのに、次女の足に絡みつくように歩いて、トイレに行く時も、部屋にものを取りに行くときにもずっとついて歩いています。夜も、次女がリビングで夜遅くまで仕事をしていると寝室とリビングを行ったり来たり… 朝も4時から次女の部屋のドアの前で、起きるのを待っています。

翌日は長女が車で迎えに来てくれて、狂犬病の予防注射を受けに行きました。いつも診ていただいているクリニックへは片道約1.5キロの距離で、今年初めて歩けなくなって車で行くことにしました。美人の先生は嫌いじゃないけど、お医者は好きじゃないようで、隙があれば逃げようとします。少し早めに行ったので、一番に注射を打っていただけたのですが、去年までは声など出したことないのに、ものすごく大きな声で叫び、待合室にいる4匹のワンちゃんたちをビビらせました。

先生は「まだ触ってないやん(笑)。声大きすぎ。ちょっと耳が遠なったかなぁ。」と笑っていました。注射が終わると、待合室で笑っている飼い主さんたちの前を一目散に横切り、長女と一緒に外に出ました。タローの次に順番待ちをしていた柴犬のモモちゃんは、それまでおとなしくてとてもお行儀よく座っていたのに、その様子を見て思わずタローの後に続こうとして、「モモちゃん、こっちよ」と看護師さんに連れていかれたのが面白かったです。タローは車に乗るのも嫌いなので、無事に注射を済ませて帰ってくると、もうぐったり。一日中爆睡。夜は寝言も多くなりました。どんな夢を見ているのやら…

翌日は1か月に一度のお風呂。これも、好きではないけど、終わったらさっぱり気持ち良いことは知っているので、一応逃げるけど、つかまったらおとなしくされるがまま。

濃密な1週間が終わって次女が帰ると、寂しくて食事ものどを通らず、食べると吐き、死ぬんじゃないかと思うほどの落ち込みようですが、お散歩のお姉さんが来ると復活!

耳も遠くなり、その不安で声がもれてしまい、感情の起伏が大きくなるのは、人間も同じ。最近は、私と同じものを食べたがるので、おでんとかおうどんとかお味噌汁のような汁物を必ず作ってご飯を入れて一緒に食べます。

ぼちぼちいきましょ。

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