こころのオアシス(応用編)
◆プレゼントとは何か
プレゼント(present)には、いくつか語義がある。
〇現在、いま、現在形、出席している
〇贈り物
〇贈呈する、進呈する、プレゼンする、提案する、提出する
砕いてとらえれば、それぞれは
〇「私はここにいるよ」
〇「私からの気持ちです」
〇「私のことを分かってね」
ちなみに、さらに平易に括ると
「(自分を)相手の目の前にあるようにする」
ようは、「自分の存在を認めてもらいたい」。
「自分」を知ってもらいたい。
おもしろい。それがプレゼントの本質なのだ。
贈り物のプレゼントが、そうである。
極論すれば、中身よりも自分なのかもしれない。
ただし、謙虚な姿勢は欠かせない。
相手に喜ばれるプレゼントなど二の次で
「私を忘れないで」なのかもしれない。
中身によっては、相手は迷惑なのかもしれない。
クスッと、笑いたくなる話である。
◆顧客のことは分からない
顧客のほしいもの、顧客にないものは分からない。
プレゼント効果を媒体とする、交流機会の創造。
人のニーズなんて、はじめから分かるものではない。
まして、不特定多数のニーズを設定するなんて…
それほどハイリスクな企画に、設備投資をするとは
気の弱い経営者には、とてもできるものではない。
それゆえ
そこに、しなやかな「ソートウェア」が欠かせない。
◆未知数は未知数でしかない
予測技術は、適用できる範囲が限られている。
台風の進路予測もそうである。
ニーズなんて、未知数なんて
(オーダーメイドを除いて)
はじめから設定できるはずがないのである。
未来を知る者はいない。
巨大地震はいつ来る? 分からない。
トレンドで導くのは、競争原理への誘導。
その繰り返しでは、全体の成長経営は期待できない。
未知数へのアプローチには危険がいっぱい。
というより、企業には創造性開発しかない。
そもそも、サルと分かれた人類だから
創造性開発の喜びを大事にする知性はゆたかである。
いや、それでしか本当の自信と喜びをもち得ない。
若者たちの夢と行動を、もっともっと信じよう。
さもなくば、この国は委縮するいっぽうになる。
若者たちに、自由と活動を与えてほしい。
そして、若者たちの働く場に、エレガンスを!
若者たちのゆたかな知性を、エレガンスに!
そんなオーナーシップで組織づくりを!
いまこそ、後進を信じるエレガンスが必要である。
◆未知数はエレガンスで解ける
エレガンスは、ハートをとらえるもの。
ハートをとらえるものは、ハードではない。
プレゼントである。
それは「誠意」である。
エレガンスである。こころのオアシスである。
それが本当の商品(マークス)である。
分からないニーズではなく
できる誠意(sincerity)である。
ニーズの御仕着せではなく、誠意である。
本当の商品は、誠意:偽りのないこころである。
「ニーズを知りたい本心」である。
「ニーズを知りたいこころ」である。
それは「ハードを知った顧客の感想と要望」である。
顧客はハード・現物を見れば、自身のニーズに気づく。
そうじゃない。こういうものなら満足だ、と。
そこで、ニーズのオーダーメイドがはじまる。
需要力との調和のとれるニーズが見えはじめる。
それを確認するまでが、誠意である。
だから、商品は改良されるべきなのである。
それが成長経営(マークシング)のみちである。
それが、イデア(誠意)を追求するみちである。
その原理が「創造性開発」、エレガンスのみちである。
半世紀まえに生まれたのが
プロダクト-アウトから脱する「ニーズ指向」。
そのマーケット-インの気持ちはよく分かる。
しかし、市場が情報化すればするほど
「ニーズへの認識をあらためるニーズ」が不可欠。
これは、いわば「誠意あるプロダクト-アウト」。
それを、誠意ある若い力で
こころの籠もった経営力で築き上げるのである。
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