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辛かった過去にとらわれているあなたに伝えたいこと~前編~

今日は長くなりそうなので、今日と明日の二日間に渡って「前編/後編」としてお届けしたいと思います。

誰もが過去にとらわれている

生きているのですから、みんながみんな、なしかしら傷を負いながら生きているのものです。その中で、幼い頃の傷は、大人になっても大きな影響をもたらすと言われています。それは、記憶に残るものだとは限りません。その傷は、例え思い出せなくても心と身体に沁みついていて、今の自分がネガティブにとらえていることは、その影響を受けているものなのです。

参考になるかどうかわかりませんが、僕の例を聞いてみて下さい。僕の家はごくごく普通の家でした。周りからみれば、幸せな家庭に見えたかもしれません。でも、その中で、ずっと苦しんでいましたし、不幸だと感じていました。

僕の母はとても厳しい人でした。小さな頃から、学業に厳しく、習い事も週に6日は通わせるほどでした。家の中でも、勉強しなさい勉強しなさいと、やかましく。みんなクリスマスは好きなオモチャを買ってもらっていたのに、僕は勉強道具でした。

それがどうやら、僕には合わなかったみたいでした。友達と何よりも遊びたかった。放課後、学校の外でみんなで待ち合わせして、そこで遊んだ同級生たちが、次の日の学校で楽し気にはなしているのを聞いて、疎外感を感じました。

だから、どの習い事も僕には、身にならなかったのです。だけど、それを上手くこなしていく弟がいたのです。そんな弟の方が母にとっては、お気に入りで、明かに弟に原因がある兄弟喧嘩も、決めつけで僕が叱られていました。そして、いつも僕は弟を引き合いに出されては、叱られ否定されるのでした。

そんな過去の傷が、ずっと僕を苦しめていました。大人になっても、すぐに自分と誰かを比較しては、自分を否定してしまうのです。この癖が心に染みついていて、どうにもこうにも、自分を否定的にしか見ることが出来なかったのです。

僕のようなケースは、往々にして起きる問題で、誰もがその傷を抱えているものなのかもしれません。人間関係の問題は、こうした、過去の傷が関係しているものだからです。

過去を否定すると、辛さが増す

しかしながら、誰もが傷を負っているいるはずなのに、過去の記憶さえ、前向きにとらえて、人生をポジティブに生きている方々がいらっしゃいます。そこに、傷の深さは関係ありません。自分が抱えている問題の原因を、自分以外に求めているのかどうかなのです。

僕のように、他人との比較は、母親のせいだって言ってしまう方が、自分をより傷つけることはないし、簡単な解決策になります。しかし、そうしてしまうことで、自分を変える打ち手がなくなってしまうのです。親のせいにしてしまったら、自分に出来ることがなくなってしまうではないですか。そして、もう変えることができないと決めてしまうのです。結果的に、過去の自分を否定することになります。それではあまりにも悲しいし、残念極まりないです。

分かり切っていることですが、不幸だった記憶にとらわれているままでは、ネガティブな感情はいつまでも付きまとってしまうもの。これまでの人生で、どれだけ楽しいことがあっても、どれだけの喜びがあったとしても、思い出すのは、辛いできごとばかり。どうしたものが、良い思い出は全く思い出せないのです。

僕にも、この現象が起きています。過去の話を思い出したときに、辛い思い出は、すらすらと細かい部分まで思い出すことができます。時には、映像で思い出すことも出来るくらいです。楽しかった思い出は、どういう訳か、ペットボトルを捨てるように、ラベルを剥がして、潰してしまって、捨ててしまったみたい。まるで、全くなかったかのように感じてしまうのです。

過去を否定することは、何よりも過去を意識してとらわれているということなのです。

過去を手放すアプローチ

ここまでお話しさせて頂いた通り、過去をどう捉えるかによって、今の自分に多大な影響を及ぼしていることが分かります。そして今、自分が思う問題の原因を自覚して解決したいと考える時に、過去の辛い出来事と向き合うことになります。

そうした思いで様々な心理学の本を読んでいくと、自分で気付かなかった感情に気づくことも出来るし、把握することもできます。そうした中から、過去を手放すヒントが多く書かれているものです。その中のいくつかを僕なりに紹介したいと思います。

「自分だけじゃないことへの認識」
同じような境遇で、同じような経験をして、同じように悩んでいる人は、この世界には、思う他多いものです。そうしたことを知ることは、何りも力になるものです。それは孤独から一歩逃れることが出来るからです。共感できる力は絶大です。心が軽くなります。それに、その人が自分の可能性を広げてくれ、希望にもなり得るのです。

「自分の努力不足ではないということの理解」
過去を振り切れないということは、悔いがのこっているということです。あの時に、どうにか出来たのじゃないかとか。自分の努力不足が招いてしまったからではないかと。この様に主張してしまうのです。だけど、これらは、ひとつの視点から見た要因であって、必ずしも、それだけが、理由とはならないことが理解できるはずです。そしたことは、自分の行動次第で、知識として知ることは可能なのです。これは、ビジネスだって子育てだって、色んなことに言えるはずです。他に原因があるはずだと思い、探してみるのです。そうやって行動するだけでも、過去から一歩ふみだすことが出来るのではないでしょうか。

「アウトプットして俯瞰する」
こういった、過去は思いこみやひとつの視点でしか物事がみれていないから、理解できずに苦しくなるのです。もしくは、その出来事の苦しみや辛い部分しか見えていないからなのかもしれません。それには、俯瞰することで、視点を変えることができます。自分の頭の中で、俯瞰することが出来ていない時は、実際に俯瞰してみることが必要なのです。ですので、自分の今の気持ちや、過去の出来事。その時の心境など、思いのままに紙に書きだして見るのです。実際に目視してみると、物事を第3者の視点になり得ることが出来るのです。

このように、自分の行動で、辛いと感じる過去にアプローチすることは、可能なのです。過去を手放すのは、自分次第だと言うことなのです。


読んで頂きありがとうございます。
それでは、明日が後編です。



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