自尊心うんぬんよりも
自分を大切に出来なかったのは
あの頃の僕は、言い訳ばかりでした。どんなことも仕方がないと諦めていた。今思えば、きっと自分が傷つくのが怖かったんだと思います。ただ、それは都合が良い言い方かもしれません。ありのままの言葉で言ってしまうと、自分さえよければ良かった。自分を何よりも守りたかっただけ。プライド、体裁、立場、そうしたものを何よりも守りたかったんだと思います。
思い当たることが沢山あるのです。仕事で部下がミスをしても、仕方がないと許していました。だって、いつ上司である自分が、管理責任を追及されか分からなかったから。それに、人のミスを許しておけば、いつか自分がミスをしたときでも許してもらえると考えていたからです。口ではお店の為だとか、あなたの為だとか言いながら、僕は自分の立場を守りたくて仕方なかったんです。
そんな臆病で卑怯な自分を、心の中では情けなく思っていました。だから、誰よりも自分が嫌いだった。そんな人間なのに、夢だとか目標だとか、目指す価値があるのかといつも自問自答していました。やがて、自分を裏切り続けた僕は、その問いが、僕は生きている価値があるのかに変わってしまっていたのでした。
その頃から、自分を大切に思えなくなって、どんなことも受け入れてしまうようになりました。
売り上げの作れない、役立たずな人間は、ああだこうだという前に、体を駆使してでも貢献しろと会社から言われました。休みを返上し、大幅な減給も受け入れました。どれだけ、価値がないと罵られて、不当に扱われても、癖なのか仕方がないと思った。無能だから仕方がない。役に立たないのだから仕方がない。こうして、毎日、不眠不休のような生活になり、気が付けば、電卓が打てないくらい精神を壊してしまったのでした。
心の病気は気が付きにくいもので、自分の異変に気が付かないまま、生きる価値がないと責め続けた結果、僕は自ら命を絶つことを選んでしまったのです。
後悔から見えたもの
人って、死を直前にすると、心残りなことを考えるものです。僕は、ひとつ大きな後悔をその時に感じました。
それは、家族をないがしろにしていたことでした。大切に出来ていなかったことでした。
この後悔は、その後どこまでも僕を苦しめた。
運よく生き残った僕ですいたが、家族は離れてしまいました。ただでさえ、ほったらかしにされていたのです。その挙句、何の相談もなしに、勝手に死を選らんで家族の前から逃げようとしたのです。それは、完全に見放されたと感じたらしいのです。
僕はうつ病で入院したベットの上で、どこまでも自分勝手な自分を呪い続けたのでした。
ですが、僕は人生のどん底を味わったおかげで、人生最大の学びを得たんです。
それは、大切な人は大切にするということ。あたり前のように聞こえるかもしれないけれど、これ以上大事なことはないと思います。
人は支え合いながら生きていくものです。大切な人を支えずして、誰が自分を支えてくれるのでしょうか。自分を大切にして欲しいのなら、人を大切に扱わないといけない。自分を大事に思いたかったら、大切な人を大事にしなくてはいけないのです。
最近では一般的になってきているし、心理学の本を読めば、自尊心を高めることだとか、セルフイメージがどうのこうのと教えてくれるものです。確かに、とても大切なことであるし、悩める人達にとって、救いとなるものではあるが、そうしたものうんぬんよりも、自分は大切な人を大切に出来ているのかを自分に問う必要があると思う。
大切なひとを支えていき大切にすることが、何よりも、自分を支えてくれるし大切に思ってくれるのです。結果的に、それが自尊心を高めてくれるし、自信だってみなぎらせてくれる。
ついこないだ、日曜日に駅で電車を待っていたんです。その時に、ある家族が目に止まりました。きっと、旅行に来ていたんだと思います。その家族のお父さんが、ずっと険しい顔で電話をされていました。きっと、お仕事でトラブルでもあったのかもしれません。でも、その後ろで奥さんとお子さんは、ずっと退屈そうで寂しそうな表情をしていたんです。そのお父さんがかつての自分とかさなり切なく感じました。
その時に、改めて思い直しました。僕は、もっと考えなければいけないと。今の僕にとって、大切な人達と、どうやったら、もっと一緒に過ごせるのかを。
お知らせです
お悩み相談はじめました!
人生に迷った時、どうしたらいいのか分からない時、誰にも相談できずに、苦しみました。いつか、僕自身も誰かに寄り添い、背中を押すことが出来たらと思い続けてきました。
だから、あなたのお悩みに、寄り添いたいのです。
どの記事でも構いませんので、コメント欄にてお待ちしております。
詳しくは、こちらを読んでください。
相談される方は上の記事内にある注意事項を読んでから、ご相談下さい。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
今日と言う一日が皆さまにとって最高の一日となりますように。
メルシー