辛かった過去にとらわれているあなたに伝えたいこと~後編~
それでは昨日の続きです。
辛い過去の捉え方
辛い過去は心の中に、炎をともしているようなものです。上手くいけば、逆境をも乗り越えていけるような力にもなり得るし、その反面、自分をも焼き尽くしてしまう危険な兇器にもなり得るからです。
そのキーポイントとなっているのが、自尊感情だと言われています。つまり、今、自分を尊重できるのか出来ないのかで、過去のとらえ方が変わるということです。
つまり、これは辛かった過去を忘れることが必要だということではないということです。過去を断ち切り、忘れて、新しい自分に変われと言うものではありません。辛い過去との距離間が大事なのです。
辛い過去にとらわれている人は、辛い過去を、まるで、自分の脇に抱えてしまっているようなものなのです。放っておいても忘れてしまうようなことも、ことあるごとに思い出そうとします。そして、何かあるたびに、人に辛かった経験話をしてしまうのです。それは、誰かに辛かったんだねとか、可哀そうだねって、言って欲しと求めてしまうのです。このことは、まさに僕自身のことのように思えて仕方がないのですが。
それは、どうしてなのかというと、今の自分自身を尊重することができていないからなんです。だから、過去の自分に矛先を向けて、不幸をダシにして、得られる同情や哀れみを心の拠り所にしてしまうのです。
でも、過去はもう過ぎ去ったものに過ぎません。そこを拠り所にしてしまうと、今の自分も過去のままになってしまう。どう考えても、ある程度の距離間が必要なのです。そして、こうともとらえることが出来るのです。全ての痛みとも言える辛い過去は、過去形だということ。すでに、過ぎ去っているものなのです。そう思い、過去との距離をとっていくことが必要なのです。
辛い過去のフラッシュバックを止める
こう説明されたところで、どうしたって辛い経験が脳裏に浮かび、頭から離れないことだってあります。僕にも経験があって、大人になって受けた、酷いいじめも、そのひとつです。未だに、夢にもでてくるし、何かと連想させては、辛い気持ちが蘇ってきます。
そうした、過去と距離をとりたいのは、みんな思うことです。その為には、前を向く覚悟が必要だと思うのです。覚悟を決めて、積極的に生きてみるのです。
もし、その辛い過去がなかったら、どういう自分なのか想像できるでしょうか。きっと、前向きになのは、間違いなさそうです。自分で目標を定めて、その目標に向かって前進しているはずです。こんなにも自分を責めたりしないはずです。自分をこんなにも嫌いにはなっていないものだと思うのです。
僕の勝手なイメージですが、皆さん、それぞれのイメージがあるのではないかと思います。でも、そのイメージに近づいていくことで、対象的に、過去との距離をとることができるものだと思います。
ただ、長い間過去にとらわれていた人にとっては、実践したくても出来ないものです。そうした、思考の癖を直していくには、新しい思考を根気よく育てていくしかないのです。上手くいかずに辛い過去が何度も出てきても、そこに心の拠り所としない、その過去に逃げたりしないと、覚悟を持ってのぞむしかないということです。
自分を高めるために今日すべきこと
過去を変えることは出来ません。しかし、僕らは過去に生きている訳ではありませんし、未来を生きている訳でもありません。今をこうして生きているのです。過去にとらわれているのは、自分自身を過去に置き去りにして、過去に生きてしまっているのです。
その状態では、どんなに未来をみても不安しか生まれません。それは、今をあまりにも疎かにしているものだということだということです。だから、もっと今に集中して目線を合わせていく必要があります。
自分を高めていくために今日するべきことを想像してみて下さい。過去にとらわれてしまい、今何もしても意味がないと感じることで、行動しないことが、自分を高めていけるものではありません。
過去の出来事を思い出す時間を使って、目標は何かとか今の自分には何が出来るのかとかを考えることに時間を使っていく方が、自分を高めていけるのではないでしょうか。
否定的な言葉を使わない。そう決めるだけでも、自分を高めていけるものです。そうした小さな行動からでも、行動していかないと、これからも変わることは出来ないのです。
決してこれは、過去との対立ではありません。過去を断ち切る必要もありませ。辛い過去の全てを否定することは、今のあなたの優しさをも否定してしまうものになってしまうものだからです。
安心してください。過去は変えられないけど、過去の解釈はいくらでも変えることができます。自分は絶対に変われないと思うのは、過去の不幸な経験や、その時の感情の部分ばかり見ていたからです。その視点を今に変えるだけで、逃げないときめるだけで、その思い込みも過去の解釈も変えられるというものです。
何度もイメージしてください。
もし、自分が過去の影響をひとつもうけていなかったら、どうなのかを。
それが、本来のあなたの姿なのですから。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー
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