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『現実を見ないと変わらない』
■アメリカ/2022
■監督:シノニエ・チュクウ
■脚本:マイケル・レイリー、キース・ボーチャンプ、シノニエ・チュクウ
■出演:ダニエル・デッドワイラー、ジェイリン・ホール、ほか
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人種差別と戦い、向き合ってきた人達のお話です。こちらも実話ベースのお話です。
実話ベースというのが恐ろしいと感じる内容でしたね、、、
1955年、メイミーはシカゴで暮らしていました。夫が戦死してしまい、シングルマザーのメイミーは14歳の一人息子のエメットを溺愛してました。
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ある日、エメットは南部に住む親戚の家を訪ねます。そこで白人女性に口笛を吹いたことで、白人の怒りを買ってしまい、集団リンチによって殺されてしまいます。リンチにより原型を留めていないほどに無惨な姿となったエメットの遺体がメイミーの元に運ばれます。変わりはてた愛息子の姿を見てエイミーは泣き崩れます。辛い気持ちを抱えながら、メイミーはこの事件を世に広めるために立ち上がります。エメットのお葬式では、遺体を公表し公開葬儀を行います。世界に現実を見せるため、棺を開けての葬儀でした。そして、メイミーはエメットの事件に関する裁判を戦います。しかし、裁判所でも黒人に対する差別が所々にあり、メイミーたちは不利な状況でした。
その後、メイミーは公民権運動に尽力し、子供達の教育に力を注ぐのでした。
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人種差別をテーマにした作品は、ムチで打たれるシーンなど、ホントに見るに絶えない場面がありますよね。。。
エメットの遺体ですが、映像にそんなに映らないよねぇ。。。と思いながら最初は鑑賞していたのですが、なかなかはっきりと映ってまして、、、、、もちろん劇中なので特殊メイクとかそういうものなのでしょうが、、、
しかし、この作品はそのシーンをある程度はきちんと映さないといけないんですよね、、、メイミーは本物の遺体を、世界に公表したわけですから。。。
メイミー達の活動の甲斐もあり、2023年3月、エメット・ティル反リンチ法が成立しています。エメットが亡くなってから67年もの歳月が経っています。
毎度毎度、差別を題材にした作品は観賞後気持ちが沈むのですが、やっぱり大事なんですよね。
幸せなのはいいことなんですが、平和ボケしないようにしないといけないなぁと思う今日この頃です。
〈一言目メモ〉
こちらの作品にはウーピー・ゴールドバーグ氏が出演されてました!久々に天使にラブ・ソングを…見たくなりましたね\(^-^)/