『一日一日 僕は世界について学んで 昨日の自分よりも偉くなる』
【ペンギン・ハイウェイ】
森見 登美彦氏の小説をアニメ映画化した作品です。大分前からこの個性的なタイトルが気になっててウォッチリストにいれていたのですが、あらすじを読むとストーリーを理解できる自信がなくて先延ばしにしていました。。。
夏期休暇を利用して思いきって観賞しました\(^^)/
研究が大好きな小学4年生の“アオヤマくん”が主人公です。ある日、街に突如ペンギンが現れます。早速アオヤマくんは、友達と一緒にこのペンギンの出現について研究を始めます。一方でアオヤマくんは、自身が通っている歯科医院のお姉さんのことが気になっていました。憧れのお姉さんについても日々研究していたアオヤマくんですが、考察と実験を重ねるにつれ、ペンギンの出現はお姉さんと関係があることを突き止めます。歯科医院のお姉さんにはとある秘密があったのでした。。。
正直に申し上げますと、ストーリーの細部や世界観はあまり理解できませんでした。でも何故でしょうか、見終わったあとに、すごい爽快感があります!!!
ストーリーを理解できていないのにお気に入りの映画になるなんてどういうこと!?と自分でも思います(・・;)
おそらく、主人公のアオヤマ君のひた向きさに魅了されたんだと思います。この作品は、年頃の男の子の綺麗なお姉さんへの憧れを壮大に描いているだけのようにも見えるのですが、もちろんそれだけじゃないんですよね。
アオヤマ君は小学4年生ですが、自分の人生を生きている人でした。クラスの友人やガキ大将からからかわれても、自分の信じる研究をひたすら続けます。机に向かってノートで考察を重ね、実験や検証のために外に出る、ということを繰り返していました。研究者の方は、子供の頃からこんな感じなのかなぁ~と思わずにはいられません(^_^)
また、アオヤマくんのお父さんがとても素敵でしたね(・∀・)ガミガミ怒る感じではなく、アオヤマくんに適宜アドバイスをしていました。アオヤマ君の興味のあることを否定せず、ものの考え方がや問題解決の思考力を伝えてくれていました。アオヤマくんもお父さんのアドバイスを紙に書いて部屋に貼っており、それを眺めていました。父親を尊敬しているのが伺えるシーンでした。
アオヤマくんは常にノートを持ち歩いており、メモをとったり考察をしたりして、とにかく書く書く。フセンやインデックスももちろたくさん貼られいます。出張に行くお父さんにも、お土産は外国のノートがいい、と言うほどでした。しかし、映像をよく見ると、お父さんもノートに色々書いているのが伺えるシーンがちらほらありました。なるほど、お父さんのマネをしていた訳ですね。劇中では度々アオヤマくんのノートの中が映ります。短い時間しか写らないのですが、一時停止しして観てみるとこれが大変面白かったです\(^o^)/マニアックな楽しみかたですが、これはとてもお勧めです。というか、原作があるとはいえ、制作したスタッフも一時停止前提でこれ作ってるよね?とツッコミたくなるほどでした。
そして、この物語のキーマンとなる歯科医院のお姉さんですが、美人で気さくでチェスが強いというのが特徴です。アオヤマくんはお姉さんと将来結婚すると決めているようですが、、、物語のラストは少し悲しいものになります。それでもアオヤマくんが前向きなのが良かったです(^_^)そこからエンドロール入るのですが、トドメに宇多田ヒカルの歌声が響きます。
タイトルのセリフはアオヤマ君が、映画の冒頭とラストのモノローグで言うセリフです。前向きで、壮大で、他人ではなく過去の自分と比べているところがとても心惹かれました(*^.^*)
私もそうありたいものです!
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〈一言メモ〉
映画は基本ストーリー重視です。しかし、ストーリーの良し悪しに関わらず、見終わったあとの爽快感は、その作品が自分の心に残る作品になるのかどうか、とても重要なんだと気がつきました!