【勝手に現代語訳】三遊亭円朝作『怪談牡丹灯籠』第4話(全22話)
四 さて、萩原新三郎は山本志丈に連れられ、一緒に臥竜梅へ梅見に行き、その帰り際、かの飯島の別荘に立ち寄りました。かのお嬢様の姿をふと見つめ、互いにただ手を手拭いの上から握り合っただけなのに、枕を並べて寝たよりも、なお深く思い合いました。
昔の者は皆こういうことに固うございました。ところが、当節のお方はちょっとしゃれ半分に言います。「君、ちょっと来たまえ。雑魚寝で」と男が言えば、「おふざけはやめてよ」と女が言う。また、男の方でも「そう君のように言っては困るねえ。嫌なら嫌だと