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『本の虫の本』——本好きのための用語辞典

みなさん、こんにちは。

むささびです。


読書に関するnoteの投稿を始めて、約半年が経ちました。

こんな拙い文章のnoteを読んでくださり、本当にありがとうございます……!


今回は、実はあまり(一度も?)やってこなかった、一冊の本にテーマを絞った本紹介をしようと思います。




本の虫、集え

早速ですが、今回紹介する本はこちら。


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本の虫の本 | 創元社
林哲夫、能邨陽子、荻原魚雷、田中美穂、岡崎武士 著
2,300円+税


「本に埋もれて、生きる。」

本好きの夢を代弁した、素敵なキャッチコピーですね。


このnoteを読んでいる方は、ほとんどが「本の虫」なのではないかと思います。

「虫」とまではいかなくても、本が好きな方が多いのでは。

かく言う私も本の虫で、誘蛾灯に近寄る羽虫のように、タイトルに吸い寄せられてこの本を買ってしまいました。


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『本の虫の本』……いったいどんな本なのか。

簡単に説明すると、本好きなら誰もが知っている・共感できるような、読書にまつわるテーマについて、本好きの著者たちが熱く語っている作品です。


5人の著者は、書店員・ライター・画家と経歴は様々ですが、揃いも揃って本の虫。


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著者紹介のページを見てみると、昆虫の学名のような表記になっていて笑いました。本の虫って、分類上は虫なのか。


読み手も、書き手も、本の虫。

なんだか、この本を媒介として、全国の本の虫が繋がっているようですね。

さあ、そこの本好きのあなた。次はあなたが手に取る番です(誰)。



本好きのための用語辞典

さて本作、読書にまつわるテーマについて語った作品と書きましたが、具体的にはどんなテーマを扱っているのでしょうか。

イメージを持っていただけるように、目次を少しだけ覗いてみます。


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いかがでしょうか。

「犬耳(ドッグイヤー)」「積読」「青木まりこ現象」「読書会」「カバーおかけしますか」……。

テンションが上がってきませんか?

とにかく、本にまつわるあらゆることが、ギュッと詰め込まれた1冊なのです。


驚くのは、そのテーマの網羅性

「本に関することを何か思い浮かべてください」と言われて思い浮かべたことが、ほとんど書かれていると言っても過言ではありません。

それまで知らなかった言葉と出会ったり、既に知っていた言葉に関する知識が深まったり。

関連する用語の知識が少しずつ繋がっていって、その先に新たな学びが待っている。

まさにこの本は、「本好きのための用語辞典」なのです。


そこまでする!?というような、行き過ぎた情報も少なくありませんが……笑。



エッセイ集としても

各テーマにつき、大体1ページと少しくらいの短い文章が書かれています。

スキマ時間に少しずつ読めるのが良いですね。

目次をご覧いただくと分かりますが、5人の著者がそれぞれ担当テーマを持って、自由気ままに語っているといった感じです。


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そのため「用語辞典」とは言いつつも、内容は著者の個性が表れまくっていて、五人五色

用語の定義や歴史の紹介だけでなく、著者自身の経験に基づいた説明もあり、全体として本好きによるエッセイ集的な作品になっています。


「本好きあるある」がたくさん詰め込まれている内容は、納得と共感の連続。

ときに行き過ぎた本への愛に、呆れてしまうこともありました。

「蟲文庫」という古書店(名前!)で働く田中さんの文章は、本を売る方の視点から見た本の世界を知ることができて、とても面白かったです。


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『本の虫の本』、ぜひあなたの家の本棚にいかがでしょうか(だから誰)。




最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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