『本の虫の本』——本好きのための用語辞典
みなさん、こんにちは。
むささびです。
読書に関するnoteの投稿を始めて、約半年が経ちました。
こんな拙い文章のnoteを読んでくださり、本当にありがとうございます……!
今回は、実はあまり(一度も?)やってこなかった、一冊の本にテーマを絞った本紹介をしようと思います。
本の虫、集え
早速ですが、今回紹介する本はこちら。
「本に埋もれて、生きる。」
本好きの夢を代弁した、素敵なキャッチコピーですね。
このnoteを読んでいる方は、ほとんどが「本の虫」なのではないかと思います。
「虫」とまではいかなくても、本が好きな方が多いのでは。
かく言う私も本の虫で、誘蛾灯に近寄る羽虫のように、タイトルに吸い寄せられてこの本を買ってしまいました。
『本の虫の本』……いったいどんな本なのか。
簡単に説明すると、本好きなら誰もが知っている・共感できるような、読書にまつわるテーマについて、本好きの著者たちが熱く語っている作品です。
5人の著者は、書店員・ライター・画家と経歴は様々ですが、揃いも揃って本の虫。
著者紹介のページを見てみると、昆虫の学名のような表記になっていて笑いました。本の虫って、分類上は虫なのか。
読み手も、書き手も、本の虫。
なんだか、この本を媒介として、全国の本の虫が繋がっているようですね。
さあ、そこの本好きのあなた。次はあなたが手に取る番です(誰)。
本好きのための用語辞典
さて本作、読書にまつわるテーマについて語った作品と書きましたが、具体的にはどんなテーマを扱っているのでしょうか。
イメージを持っていただけるように、目次を少しだけ覗いてみます。
いかがでしょうか。
「犬耳(ドッグイヤー)」「積読」「青木まりこ現象」「読書会」「カバーおかけしますか」……。
テンションが上がってきませんか?
とにかく、本にまつわるあらゆることが、ギュッと詰め込まれた1冊なのです。
驚くのは、そのテーマの網羅性。
「本に関することを何か思い浮かべてください」と言われて思い浮かべたことが、ほとんど書かれていると言っても過言ではありません。
それまで知らなかった言葉と出会ったり、既に知っていた言葉に関する知識が深まったり。
関連する用語の知識が少しずつ繋がっていって、その先に新たな学びが待っている。
まさにこの本は、「本好きのための用語辞典」なのです。
そこまでする!?というような、行き過ぎた情報も少なくありませんが……笑。
エッセイ集としても
各テーマにつき、大体1ページと少しくらいの短い文章が書かれています。
スキマ時間に少しずつ読めるのが良いですね。
目次をご覧いただくと分かりますが、5人の著者がそれぞれ担当テーマを持って、自由気ままに語っているといった感じです。
そのため「用語辞典」とは言いつつも、内容は著者の個性が表れまくっていて、五人五色。
用語の定義や歴史の紹介だけでなく、著者自身の経験に基づいた説明もあり、全体として本好きによるエッセイ集的な作品になっています。
「本好きあるある」がたくさん詰め込まれている内容は、納得と共感の連続。
ときに行き過ぎた本への愛に、呆れてしまうこともありました。
「蟲文庫」という古書店(名前!)で働く田中さんの文章は、本を売る方の視点から見た本の世界を知ることができて、とても面白かったです。
『本の虫の本』、ぜひあなたの家の本棚にいかがでしょうか(だから誰)。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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