【大学生の読書感想文】『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』を読んで考えたこと
こんにちは。medien-lienのちひろです。
medien-lienでは、ここ最近、主な活動である ラジオ番組「ケロケロ見聞録」放送関連記事だけでなく、「特集記事」や「九大七不思議シリーズ」といった自由に書ける記事にも力を入れている次第です。
そんな中、また新たに「大学生の読書感想文」と冠して、「medien-lienのメンバーが読んだ本の感想や、その本を読んで考えたことを自由につづる」シリーズを始めます!
「他の人がどんな本を読んでいるのか気になる」「読んだ本の内容をアウトプットできる場がほしい」
そんな声から、「じゃあ読書感想文シリーズつくるか~」という軽い(?)動機で始まった同企画。
そのため投稿は不定期にはなりますが、ぜひ今後の記事にも期待していただければと思います!
第一弾は、同企画の発案者である私が最近読んだ、藤谷千明 著『オタク女子が、4人で暮らしてみたら』です。
「身に覚えのある」タイトル
私がこの本を手に取ったきっかけは、ただ単に「タイトルに惹かれたから」。
「『オタク女子4人』のルームシェアって何だか楽しそう」という直感に従い、すぐにレジへと向かいました。
しかし、「直感」には大抵何かしらの理由や背景があるものです。
この「何だか楽しそう」の背景には何があるのか、自分なりに考えてみたところ、
・大学3年生で一人暮らしも3年目。一人暮らし自体には慣れたけれど、たまーに寂しく感じることがある。
・同じ趣味を持つ友人と「40代になっても結婚できてなかったら、一緒に住むのもアリだよね~」などと冗談交じりに話すことがある。
こんな感じで、同書のタイトルは私にとって「何となく身に覚えのある」ものだったのだと思います。
さて、このように軽い気持ちで手に取った本でしたが、「他人と暮らす」ために必要なことを多く学ぶことができました。
以下では、その学びを2点に絞ってまとめたいと思います。
努力と尊重が、「自由」を支える
突然ですが、「自由」はどうすれば手に入るのでしょうか。
世界史を履修したことのある方なら、特に西洋における歴史には「自由」という言葉が密接に関わっていることをよくご存じだと思います。
(試しにChatGPTに「世界史における『自由』」について聞いてみると、時代ごとに分かりやすくまとめて教えてくれました。気になる方はぜひ。)
どの時代も人々は、抑圧や制限から逃れること、すなわち「自由」を追い求めている。
そして、どの時代の人も、「自由」を得るために泥臭い「努力」をしてきました。
『自由』は待っているだけではやってこない、自ら動くことで初めて得られるもの。
歴史が教えてくれるこの壮大なメッセージは、現代におけるわれわれにとっても通ずることではないでしょうか。
話を戻します。
『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』では、ルームシェアならではの、思わず「私も混ぜて~!」と言いたくなるようなエピソードがつづられています。
例えば、焼肉パーティーを定期的に開催したり、共用費で『鬼滅の刃』を全巻購入したり。
一人暮らしではなかなかハードルが高いことも、誰かと暮らすことでぐんとハードルが下がる。そんなエピソードの数々に、私は「自由」を感じました。
そんな「ルームシェアの醍醐味」エピソードを読んでいると、安易に「私も誰かとルームシェアしたい!」と友人にメッセージを送ってしまいそうになります。しかし!同書を読み進めていると、ルームシェアがそんな軽い気持ちでできるものではない、ということを痛感させられるのです。
具体的にはどういうことか。いくつか抜粋すると、物件探しから、入居後も掃除、洗濯といった家事問題などなど…
とにかく様々なハードルがあることが分かります。
しかしながら、同書で登場する4人の入居人は、それらの問題を、オタクならでは(?)のノウハウで解決していきます。(そこに同書の面白さがつまっているように感じました。)
ただ、お察しの通り、オタクスキルで全ての問題を解決できるわけではありません。
(「オタクスキル」については、ここでは敢えて触れません。詳しくは是非本書を手に取ってみてください!)
そこで何より大事なのは、上でも触れたような「努力」、そして「尊重」の2つのキーワードです。
4人の入居人は、日々他のメンバーに迷惑をかけないように、また「自分にできることはないか」を日々意識しながら動いています。
何かあればメンバーに相談するし、気になることははっきり伝える。「メンバー全員が快適に生活する」ための努力を惜しみません。
そんな、一部の人にとっては「息苦しい」「面倒くさい」と感じるような「努力や尊重」を、自然とできる人たちだからこそ、このルームシェアが成り立っているのだと感じました。(実際、同書のなかでも入居人のひとりがそのように述べていました。)
適度な距離感を大切にする
同書で度々登場するキーワード、それは「程よい距離感」です。
例えば次のような文章。
そう筆者が述べているように、入居人は普段「いい意味で他人行儀」な接し方を基本にしているように感じました。(だからこそ、上で述べたような「努力と尊重」の姿勢につながっているのだと思います。)
そんな、「甘えが発生しない」距離感は、誰かと暮らす上で重要なこと。
これは、誰と暮らすにも大切にすべきことなことなのではないでしょうか。
友人、恋人、あるいは家族であっても、誰かに甘えたり、依存したりして暮らすことは「健全である」とは言い難いと思います。
「親しき中にも礼儀あり」という言葉もありますが、誰かと生活をともにするうえで、この言葉は非常に重要になるのだと学びました。
まとめ
私が「オタク女子が、4人で暮らしてみたら。」を読んで感じたのは、まず第一に「いろんな暮らし方がある」ということ。
著者が繰り返し強調する、「家族じゃなくてもパートナーじゃなくても、いろんな生活があっていいんじゃないか」という意見に、私も強く同意します。
仕事、出身地、家族構成、趣味…私たちはそれぞれ多様な要素や価値観を持っていて、「自分と同じ人間」など一人として存在しません。
誰かとともに暮らすには、まずはそこを受け入れることが重要。
そして、その次に重要なのは、その違いに対して、「どう折り合いをつけていくか」ということだと思います。
家族や恋人と暮らす場合、その折り合いの付け方は、「自分と異なる価値観を持っていたとしても許せるくらいの関係性を結ぶ」ことが主でしょう。
一方、そんな関係性などなくても、「ニーズや目的」が一緒なら別に暮らしていける。そんな暮らし方があったっていい。(もちろん、乗り越えるべき壁や、諸々の条件の一致という前提をクリアしなければなりませんが。)
「折り合いのつけ方」にはそんなやり方もあって当然なのです。
この本を読んで、私はそう強く感じました。
この本を読んで感じたことの二つ目は、「固定観念にとらわれずに、視野を広くもつ」ことは、私たちを救ってくれるということ。
ルームシェアの発起人である著者は、ルームシェア開始以前、将来の不安などから「夜に涙が止まらない」という状態にまで行きついていました。
しかしながら、そこで立ち止まらずに、「オタク同士でルームシェア」という一見突飛な選択肢を見つけ、すぐに行動に移しているのです。(この行動力はオタクならではなのかもしれない?)
その結果、現在ではそれまでの悩みも解消し、仲間とともに楽しい生活を送っています。
やはり、何事も、視野が狭いままでは良い解決策は見えてきません。
「課題・目的・動機などを鑑みつつ、自分の頭で考えること」
このことで、それまで考えなかったような「新たな選択肢」が見つかるのではないでしょうか。
「自分の頭で考える。視野を広く持つ。」この二つは人生をより良くするために必要である。この本を読んで、そう強く感じました。
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