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読書日記㉞55歳からのハローライフ/村上龍
こんにちは。GWも終わってしまいましたね。みなさんいかがお過ごしでしょうか?
私は帰省する予定だったんですが、諸事情によりできなくなってしまいました。そのため、とくにどこにも行く予定がなく、ほぼ毎日家にいてだらだらと毎日を過ごしていました。
最近気づいたんですが、私、だらだらするの好きなんですよね。当たり前だって思われそうですが。休職から退職して割と時間がある生活をしてますが、暇すぎて辛い!と思うことがあまりないんですよね。1日家にいるのも苦痛じゃないし。休日にずっと家にいるのしんどい!1日を無駄にしてる気がする!というタイプもいると思いますが、全然平気。私、だらだらするのが得意なタイプのようです。
55歳からのハローライフ/幻冬舎文庫/村上 龍
熟年離婚した女性が通う結婚相談所、日本一周を反対される夫。55歳、定年を間近に控えたこの年齢をテーマに、新たな人生のスタートを切る人々の物語。
「13歳のハローワーク」の著者で、カンブリア宮殿のMCをされている村上龍さん。小説家なのは知っていましたが、難しそうなテーマの小説が多いのかなと思っていました。図書館で、「13歳のハローワーク」とタイトルのフォントが同じで目を引かれました。「13歳のハローワーク」私も読んでたなぁ。その頃、イラストを描くのが大好きで、イラストレーターと漫画家のページにドックイヤーをつけて、将来にわくわくしながら何度も読み返したっけ。
懐かしさで思わず手に取ったこの本。私、人生のイベントをテーマにした本が好きだ。就活、結婚、家族、子育て、定年、老後・・・などなど。自分が経験していることは共感の嵐だし、未経験のことも先取り体験みたいでわくわくします。
この本は4つの物語がありますが、長めの短編集で、1つ1つの話が濃厚でした。55歳を迎えたそれぞれの事情が細やかに表現され、結構金銭的にぎりぎりな方を主人公にしていることもあり、リアルさと切迫感がすごくありました。
特に2話目の「空を飛ぶ夢をもう一度」は、ホームレスの友達が息絶え絶えになり、命がつきそうな場面の臨場感がすごい。なかなか年齢が先の話なので共感できるところは少なかったけど、3話目の「キャンピングカー」は早期離職から再就職する様子が、私の転職活動と重なって辛かった。転職活動したことある方なら、参考になる部分も多いかも!
とてもざっくり言うと、家族と生き方の話。良くあるテーマだけど、作家さんによって、全然書き方が違うんだなぁ。私の印象、大好きな垣谷美雨先生は、家事・育児・お金の大変さを女性側からイライラマックスに描くことが多いし、「我が家シリーズ」の奥田英朗先生は、家族のほんの些細な出来事を面白おかしく、ユーモラスに描く。こういう特徴を見つけていくのも、面白いですね。
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