#82 基本的思想と真理
私は、常々この世の心理を知りたいと思って生きている。
真理にたどり着きたい、そんな気持ちが私を突き動かしている。
そのような気持ちが自分の中で貫かれていることを再認識したので、私は、最近になって「追求型人間」という分類を自らで下すことが出来た。
そして、最近ショウペンハウエルの「読書について」を少し読んだ。その中で、「自分のいだく基本的思想にのみ真理と生命が宿る」と書いてあった。私は、心底共感した。
結局、本を読んだって、テレビを見たって、人の話を聞いたところで、基本的に自分の基本的思想は曲げられることはないし、それらのインプットは後付けにしかならないと思う。
結局、自分の考えは何なんだ??というところに行きつく。
これは、人間が生きている中でずっと問われることの1つだと思う。
またその本の中で、「読書は思索の代用品に過ぎない」とも書いてあった。読書をしている間は、基本的に人間の脳は思考停止している。
最近は、多読が正義、読書は必須という意見も多くある。確かに言っていることは間違っていないのだが、読書をしている間は基本的に思考停止していることを忘れてはならないし、思考しているとしても他人の脳を使って考えていることに他ならない。また、読書に逃げる人も多いのではないかと思う。読書をしていることは確かに素晴らしいことだとは思うが、読書をし過ぎて自分の意見や考え、思いなどを醸成する時間を逆に奪っていることになる。
結局逃げても、最終的には自分と向き合わないといけない。
自分と向き合うことは、孤独で寂しくて辛いかもしれない。
でも、ショウペンハウエルの言う、「自分のいだく基本的思想にのみ真理と生命が宿る」に立ち返ってみると、自分と向き合うことは、「真理にたどり着く一歩であり、生命=つまり情熱が宿り、人生に火が付き始める着火剤なのでは」と思う。
そして、その基本的思想を獲得した際には、己を貫く武器となり、指針となる。
ぜひ、みんなにも、基本的思想を追求し、真理を見つけてほしい。