ラウリー『火山の下』復刊ですって
年度末。書物復権の復刊ラインアップ発表はまだだけど、各社のホームページでちょいちょい情報が出てきてます。ツイッターの読書クラスターでじわじわ話題に上がっています。
(書物復権2023のサイトはこちら。ただし復刊候補ページは見られないため、復刊ドットコムのページを参照)
白水社では今のところ以下5冊の復刊が確認できます。
マルカム・ラウリー『火山の下』(斎藤兆史監訳、渡辺暁・山崎暁子訳)
大江健三郎に大きな影響を与えたとされる一冊。マルグリット・ユルスナール『火 散文詩風短篇集』(多田智満子訳)
ワイリー・サイファー『文学とテクノロジー 疎外されたヴィジョン』(野島秀勝訳)
高山宏セレクション 〈異貌の人文学〉の一冊。セレクションでは10冊刊行されており、エルネスト・グラッシ『形象の力 合理的言語の無力』(原研二訳)とともに品切れしていました。アラン・ロブ=グリエ『弑逆者』(平岡篤頼訳)
アルトゥール・ショーペンハウアー『随感録』(秋山英夫訳)
ルソー『自然と社会』は候補に挙がっていたが復刊はされないか。さいきん東浩紀氏がルソーを積極的に紹介しており、主著が改めて書店に並ぶとよいです。
ほか、青土社からも1冊がすでに近刊著書として出ています。
エッセーやさいきんは小説でも注目される鈴木氏、今でもこの本の衝撃の印象が強い。増補内容が気になります。
ほか、青土社ではダナ・ハラウェイ『犬と人が出会うとき 異種協働のポリティクス』(高橋さきの訳)、蓮實重彦『大江健三郎論』、ジョルジョ・アガンベン『王国と栄光 オイコノミアと統治の神学的系譜学のために』(高桑和巳訳)などが候補になっており、注目してます。(ちなみにアガンベン本は某書店で新刊在庫を見つけていたのだが、復刊候補に入ったので購入を見送っていた)