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海の上のピアニスト/アレッサンドロ・バリッコ、草皆伸子(訳)
オンライン読書会の課題本、アレッサンドロ・バリッコの戯曲「海の上のピアニスト」を拝読しました📖´-
(2022,6,9 読了)
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本作のタイトルを聞くとおおかた映画を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
私も映画はまだ未視聴なので、いつか視聴したいと思っていました。
今回、オンライン読書会の課題本に取り上げられたことで原作があることを知り、映画を視聴するより先に原作を拝読しておくのも良いかもと手に取ってみることに。
船の上で生まれ、生涯を船の上で過ごした男・ノヴェチェントの人生を、友人が語っていく形で物語が描かれています。
戯曲とはいえ、ほとんどが語り部分なのでとても読みやすかったですし、短いお話なのでサラサラと読み進めれました。
船の上という狭い世界で一生を過ごしたノヴェチェント。
傍から見たら彼は「井の中の蛙大海を知らず」なのかもしれません。
それは不幸なことのようにも思えますが、私にはそうは思えませんでした。
幸か不幸かは自身が決めるものであり、人がとやかくいうことではないのでしょうが。
自分の居場所はここだということを受け容れ、その居場所で生きる覚悟を決めたノヴェチェントのことを私は幸せだと思いました。
私は未だに自分がいる場所を自分の居場所と受け容れれず、いつまでも心地悪いまま生きているような気がします。
自分の人生を生きているはずなのに、自分の人生を生きているという実感もあまりありません。
だから現状を自分の居場所と受け容れ、生きる覚悟を決めたノヴェチェントが羨ましくもあるのです。
覚悟するということは、諦めとか妥協というものではないから。
「何かいい話を心の片隅にもっているかぎり、そして、それを語る相手がいるかぎり、人生まだまだ捨てたもんじゃない」
こちらはノヴェチェントの言葉。
本書を拝読した方の多くがこの言葉を上げられていましたが、私もやはりこの言葉にグッときました。
私も語りたいこと、語りたい相手がある。
現状のあるがままを受け容れれずに苦しんでいる私ですが、ここに来るまでに経験したこと、見て聞いてきたことを大切な人たちに語っているうちに何か見えてくるのかもしれませんね。
本書はスグに拝読したくて図書館で借りましたが、再読するために購入します。
そして映画もDVDを買ってしまおうかな。。。😌
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