田園の憂鬱、のんしゃらん記録(ちくま日本文学全集)/佐藤春夫
積読本📚の中から佐藤春夫の小説
「田園の憂鬱」と「のんしゃらん記録(ちくま日本文学全集)」を拝読しました📖´-
(2023,1,15 読了)
二作品ともオープンチャット「読書会すみれ」内で開催されたオンライン読書会の課題作。
お恥ずかしながら、私は今回初めて佐藤春夫という作家を知りました。
予備知識のないまままずは「田園の憂鬱」から拝読。
「田園の憂鬱」は長編小説で、著者の経験をもとに描かれた私小説のようなもの。
都会に疲れ、精神の安定を求めて田舎に移り住んでみたもののそこでもまた新たに憂鬱な日々を過ごすことになってしまいます。
田舎の景色や天気と主人公の心情が重ね合わせるように描かれているので、鬱々としていく様がより分かりやすいように感じました。
ただ、鬱々とする原因が私にはイマイチ読み取れず。
いや、もしかしたら本人も原因が分からず悶々としていて、誰かに自分を理解して欲しいのだけど本人ですら理解できてないものを人から理解される訳もなく、更に鬱々してしまっているのかもしれません。
なんとなくですが、その気持ちは私も共感できるような気がすると思えたり。
拝読している時にはあまりよくわからないまま読了してしまったのですが、読了後少し時間を置いてこうやって感想を書いてみると何か見えてきたようにも思います。
結局、場所が変わっても自分で自分の内にあるものをしっかり把握できていなかったら何も変わらないということは、今の私も実感しているところです。
偉大なる文豪と自分を同じように考えるのはおかしいですが、佐藤春夫もそういった感じで鬱々としていたのでしょうか。
「のんしゃらん記録」は、ちくま日本文学全集に収録されている短編小説。
23世紀の世界を描いたSF小説です。
お金だけが価値のある格差社会。
まるで現代の行く末を描いているように感じました。
それを今より100年前に描かれているということが驚きです。
こんな未来になってしまわぬように今何をすべきか考えさせられもします。
佐藤春夫は詩人でもあるからか、内容は重いのだけれど文章がおどろおどろしくはありません。
抽象的でふわふわっと拝読できました。
ちくま日本文学全集の方は「のんしゃらん記録」以外はパラパラと拝読した程度ですが、詩も収録されていてその中で「水辺の月夜の歌」という詩が今の自分とシンクロしました。
まとまりのない感想になりましたが、最後はその詩で締めたいと思います。
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