成約率が13.8倍アップした!コピーライターが教える プレゼン資料作成の教科書
今回、アドビさんの「みんなの資料作成」という企画に参加させていただくことになりました。せっかくの機会ですので「コピーライター流のプレゼン資料作成のコツ」を書いていきます。
わたしはこれまでコピーライター(セールスライター)として広告やセールスレター、本の表紙などのコピーを書く仕事をしてきました。
直近の実績は以下の通り↓
また、わたしのプレゼンの成約率は最大69%です(93人の参加者のうち65人が商品購入)通常、成約率の平均が5%と言われている業界ですので、単純計算で13.8倍です。
まだ道半ばで、特に才能もなく凡人のわたしが、誰の影響力も借りずに、このような実績を出せたのは、まぎれもなく「コピーライティング」のスキルのおかげです。
この記事では、「コピーライティング(文言)」から始める資料作成のコツをお伝えします。コピーライティングという観点から資料作成ノウハウを説いている記事は少ないのではないでしょうか。ステップ通りに実践すれば、あなたも効率よく、相手に伝わる資料を作れるようになるでしょう。
「ヨワ・ムズ・ズレ」を防げば資料は劇的によくなる
まずは「初級者がやりがちな間違いワースト3」について。「反応がよくない」「資料がわかりにくい」「伝えたいことが理解されない」それらの原因は、『ヨワ・ムズ・ズレ』です。
【❶ 単語がヨワヨワ】
単語が弱いと記憶に残りません。強い単語を使うと反応が上がります。
例)資料作成について → 【永久保存版】資料作成のコツ
【❷ 単語がムズムズ】
単語が難しすぎると伝わりません。中2でもわかる言葉で書きましょう。
例)アジェンダ → 議題 (※相手が理解できる言葉ならOK)
【❸ 単語がズレズレ)】
単語の前提知識がズレていると読者に刺さりません。読者の頭の中にある単語を使いましょう。
例)経営者→年商、会社員→月収、学生 →時給
上記の内容を含め、相手に伝わる資料作成の流れを書いていきます。
相手に伝わる資料作成 7ステップ
相手に伝わる資料作成の全体像は、以下の7ステップです。この流れで作成すれば、相手に伝わる資料作成が効率的におこなえます。資料作成に限らず、何かしらの「心が動くコンテンツ」をつくることにも応用できるでしょう。
ステップ1:目的を明確にする
まずは目的を明確にしましょう。それは何のための資料なのか、どういった情報を伝えたいのか。その目的によって、作成手法やアプローチが変わります。
たとえば、講座用の資料であれば、わかりやすく伝えること+受講生のモチベーションを上げる内容が必要になります。会議用の資料では、具体的なデータや事実に基づいた情報が必要となるでしょう。セールス用の資料では、商品やサービスの魅力を最大限に伝え、顧客の購買意欲を高めることが目的となります。
だからこそ「目的の明確化」は資料作成の最初の重要なステップとなります。目的が明確であれば、その後のステップがスムーズに進むでしょう。
わたしは、資料作成の目的を以下のように定めています。
ステップ2:ターゲットを決める
次に「誰に向けて書くのか」を明確にします。相手に伝わらない原因の9割は『ターゲットの理解』が足りていないことです。その人たちが何に興味があり、どんな言葉を使うのか。徹底的に理解することで、相手にとって魅力的なメッセージを作れます。だからこそ、まずはターゲットを明確にしましょう。
そして、ターゲットを設定するだけで終わる人が多いのですが、本当にやらないといけないことは「悩みと願望」のリサーチです。
たとえば、この記事のターゲットの悩みと願望は、以下のものです。
読者を悩みのある状態(マイナスの感情)から、願望の状態(プラスの感情)へ連れていければ、相手に満足してもらえる可能性が高いです。
【価値の方程式=悩み解決+願望実現】
この悩みと願望のリサーチがどれだけ正確にできているか。どれだけターゲットに向き合えているかの徹底的なリサーチがよい中身につながります。
ステップ3:キーメッセージを決める
次に「キーメッセージ」を決めます。キーメッセージとは、最も伝えたいメッセージのこと。他にも、コンセプト、ビッグアイデア、切り口、ログラインなど業界によって呼ばれ方が変わります。
「資料がわかりづらい」「何が言いたかったの?」と聞かれてしまう原因の9割は『キーメッセージ』が定まっていないからです。
プレゼンや資料作成では、一番伝えたいことや目的がはっきりしていないといけません。
では、どうやってキーメッセージをつくればいいのか。以下の秘伝のコンセプトシートを使って、一言で表現してみてください。
この記事の場合は【伝わらない】悩みが解消されて【伝わる資料が効率的に作れるようになる】ことをキーメッセージにしています。
他にも、過去にストアカで全国1位になった講座のキーメッセージを以下に紹介しておきます。
「自分の強み」で相手の「悩み」を解消し「願望」に近づけるにはどうすればいいのか?まずは、大きめの紙にすべて書き出してみましょう。わたしは100円均一のスケッチブックを愛用しています。
ステップ4:ストーリーボードをつくる
「頭の中のモヤモヤを整理できない」「伝えたい内容が多すぎて、考えがまとまらない」「作成に時間がかかってしまう」これらの悩みは「いきなり資料作成している」ことで起こることが多いです。
いきなり作るのはやめて、まずは「ストーリーボード」を作りましょう。ストーリーボードとは、全体の構成、目次のようなものです。
ストーリーボード作成(思考の整理)でおすすめのツールはマインドマップです。わたしはMindmeister(マインドマイスター)というツールを使用しています。
資料作成のゴールを描いた地図のようなものですね。今回の記事作成で作ったマップの一部を特別に公開します。
「伝わりやすい資料の型」は決まっていますので、以下の型を使って情報を整理しましょう。
他にも読みやすい資料や心が動いたプレゼンテーションがあったら、事例集としてストックしておき「よい部分」を自分にとりいれていきましょう。(セールスライター界ではこれをスワイプファイルと呼びます)
ステップ5:リサーチする
次に、ステップ3のストーリーボードに肉付け(素材集め)をしていきます。ステップ3までしっかり取り組んでおけば、目的と仕上がりイメージが明確なので、効率的に調べられるはずです。
目的なく、いきなり資料を作成したりリサーチしたりすると、かなり時間がかかってしまいます。非効率極まりないのでしっかり準備しておきましょう( ←過去の自分に強めに言ってあげたいです)
主なリサーチの手法は以下3つです。
まずは、手軽な「1」でリサーチしていきましょう。ここでのポイントは、「信頼できる情報源のデータベース」を作っておくことです。信頼できる情報源とは、以下のようなものです。
わたしの場合は、関連書籍を5〜10冊読んでから資料作りをすることが多いです。書籍は各業界で評価の高いものや業界の権威者が書いたものを選びます。時間がないときは、ずるい調べ方があるので、少しラクしたい人は3Sの法則を参考に。
同じ業種で資料作成するときは、リサーチした情報を引き出せるようにしておくと便利ですよ。ちなみに引き出せない情報はゴミです。
わたしはGoogleスプレッドシートを使っています。今回は「資料作成」「プレゼン」「伝え方」など人気の記事や書籍の要約などを以下のようにまとめました。
ステップ6:コンテンツを構築する
ここまで素材がそろった段階で、スライド作成(コンテンツ化)していきます。ここでのポイントは3つ。
1つ目は、「30秒の法則」です。資料作成やプレゼンするとき、最初の30秒で相手の心をグッとつかまないと、その先の話を聞いてもらえません。逆に、面白い話や驚きの事実を出すと、人は興味を持ちやすいです。プレゼンの権威者である前田鎌利氏によると、つかみには4つのパターンがあります。「質問」「データ」「エピソード」「問題提起・宣言」。(参考:" 孫正義が認めた、社外プレゼンの技術 " PIVOT公式チャンネル 2023/5/19)
2つ目は、「1スライド1メッセージ」です。1つのスライドで言いたいことは1つにしましょう。これにより、相手は伝えたいメッセージをはっきりと理解できます。逆に情報がたくさんあると、何が大切なのかわからなくなります。だからこそ、1つのメッセージに絞るのです。
最後は、「1コンテンツ1CTA」です。専門用語でCTA(コール・トゥ・アクション)」という言葉があります。これは「資料請求はコチラから QRコード」「お問合せはコチラから 0120-×××-×××」のようなメッセージのこと。相手にしてほしい行動を明確に表現しましょう。ここで重要なことは、1つのプレゼン・資料で「相手にしてほしい行動は1つ」にすること。出口が多いとターゲットは迷ってしまうからです。出口はなるべく1つにしよう。
また、それぞれの資料の文言については、以下の「タイトルの型」と「コピーライティング技術」が参考になるかと思います。ぜひ活用して、相手の「価値に翻訳」してください。
タイトルがうまく作れない場合は、ChatGPTに以下のプロンプト(質問)を打ち込んでみてください。
ステップ7:PDCAをまわす
資料が完成したら、内容を見直し、必要な修正をします。誤字脱字のチェックだけでなく、メッセージが正確に伝わるかどうか、情報がモレなくダブりなく伝えられているかなどを確認します。
できれば、資料を他の人に見せてフィードバックをもらいましょう。それを元に改善し、最終的な完成形に近づけます。これらのステップは一度きりのものではなく「PDCAサイクル」を回すことでより効率化できます。資料が完成した後も、更新や修正を繰り返すことで、より反応のよい資料作成ができるようになるからです。※ PDCAとは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)の略
PDCAサイクルでは、以下の3つのものを作っておくと便利ですよ。
わたしもはじめは失敗ばかりでした。元々人前で話すことは苦手でしたし、資料もうまく作れずいつも半泣きだったように思います。ですが、上記の3つを作って、講座・プレゼンごとに一人反省会をして、試行錯誤を繰り返すことで、冒頭の実績が出ました。本当に「失敗は成功のもと」なのです。
資料作成で一番大切なこと
以上が全体の内容でした。どの工程も重要ですが、一番大事なことは、ステップ2の「ターゲットの理解」です。
プレゼンテーションの技術に「WIIFY」(ウィッフィー)」という言葉があります。これは「What's In It For You.(あなたにとって何の得があるか?)」の略で、「聞き手志向」と表現されます。コンテンツの冒頭で、このWIIFYを明確にしておかないと、相手に関心をもってもらえず、コンテンツ作成は失敗に終わってしまいます。コピーライティングの本質は「相手の価値に翻訳すること」。だからこそ、相手を知るために徹底的なリサーチが重要なのです。
わたしも今回の記事作成で、実際にターゲットに話をきく、ChatGPTで悩みを深ぼる、Amazon類似テーマの星1レビュー集め…などを行いました。
言葉の力で自由に生きる
わたしには夢があります。すべての人が”言葉の力”で自分の可能性に気づき、自由に生きる社会を実現することです。そのために、自分の脳みそを全部言語化して、SNSか書籍に落とし込んでから人生を終えたいです。
その一環として、今回は「資料作成」をテーマにコピーライティングの知識をお届けしました。役に立ったという場合は、「スキ&フォロー」してもらえると励みになります!
よりよいコンテンツが世の中に広まりますように……。
必要な情報が必要な人に届きますように……。
そして、あなたの魅力がより多くの人に届きますように……。
では、また!ちゃお〜
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資料作成の効率化には「アドビのオンラインツール」が便利
クライアントにPDF資料を提出するとき、または仲間にPDF資料を共有するとき、ジャンルごとに結合して1つのPDFにしておくと管理しやすいです。PDF結合するなら、Adobe Acrobat オンラインツールが優秀です。高品質でセキュリティ対策万全。わたしは複数回にわたる講座のPDF資料を一括にするときにも使っています。無料なので試してみてください(回数制限あり)
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おすすめサイト
" プレゼン資料作成に役立つ19のチェックリスト " プレサポ 2023/5/19
" プレゼンテーションテンプレート " デザインAC 2023/5/19
" 孫正義が認めた、社外プレゼンの技術 " PIVOT公式チャンネル 2023/5/19
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