見出し画像

歪んだ成功体験のおかげ様 +おまけアリ

山形の芸能事務所の人たちと、プロモーション映像を作りながら、無茶な仕事について振り返ってみました。

予定時間ギリギリの人生

新型コロナウィルスの存在がTVを騒がせ始めた2020年の2月のこと。僕は出張で来ていた愛媛で、ものすごく焦っていました。

前日に地域おこしの勉強会を終え、この日朝一番の便に乗らないと戻らなくてはいけないというのに、時間がもうぎりぎりだったからです。

送りを担当してくれた聡子さんは、渋谷のシェアハウスで一緒だったメンバーで、この依頼主。送りの時間余裕だと思っていたそうですが、思いのほか道が混んでいて着けるのかどうかが怪しくなっていました。(※渋谷のシェアハウスの話はこちら>>

でもそんな彼女を責められない理由は、僕もいつも予定時間ギリギリに到着だったりするから。今回も余裕を持ってとっていた行きの電車の途中で、なんか美味しそうなカレー屋を見つけてしまい、結果ぎりぎり到着をやらかしていました。
それを聡子さんが笑って迎えてくれるのも、ご自身にも似た経験があるからで・・・

店の佇まい見ただけで、美味しいカレーが出る店と確信していた。

つまりこの帰りの予定がギリギリになったのも、なんとなく僕らの中では予定調和のようになっていたのでした。
結果としてこの日はリミットを2分前に目的日に辿り着き、無事に帰路につく事ができたのですが、到着直前の車内でこんな話をしたのを、今日みたいな時に思い出しています。
「(ギリギリ間に合うなど)こういう歪んだ成功体験が僕らみたいなダメ人間を健やかに育んでしまうんですよね。」

CMを作ろう

さて、時はたち今週の話。
今年も山形ふるさとCMの制作をしています。自治体ごとに15秒のプロモーション映像を作成して入賞を競うコンテストの番組で、昨年はりんごと空気神社がある町をテーマにこんな映像を作りました。作品の紹介はこちらから↓

今年は別の施設で撮ろうということで、ロケ地はりんご温泉へ。
メイン映像はすでに撮り終えていて、この日は追加で入れたいシーンなどの撮影をしていました。

ロケ現場、休憩中

制作で組んでもらっているbrandnewdayさんは山形市にある芸能事務所で、ちょうど先日、新曲のリリース(anwe:夏疵/水色諸事情)と新しいアイドルグループ(ビビビビ)のW発表があったばかり。話題もおのずとその話になり、僕が気になっていいた事を聞いてみることにしました。

気になっていたのは、ミュージックビデオの撮影と、新曲発表タイミングについてです。先日に対面で打ち合わせがあって、MV撮影で海に行くん出すよって話をきいており、Xで撮影の様子がポストされてるのを見て夏の終わりの海いいなーって思ってたんです。
そしたら翌日にそのMVがリリースされて、あれ?編集の時間は??ってなったわけです。
「あのミュージックビデオって、もしかして、撮ったその場で作ってませんか?」

アイドルビデオのRTA

「カメラ兼編集の彼が一晩でやってくれました」
予想通りの答えが返ってきました。デスノートのジョバンニみたいだなと突っ込もうとしたら、
「しかも他の仕事もあるから数時間で仕上げましたよ(笑)」
とカメラマンさんが笑顔で付け加えるのを聞いて、あの言葉を再び口にしました。
「(ギリギリ間に合う)こういう歪んだ成功体験が僕らみたいなダメ人間を健やかに育んでしまうんですよ。」
まったくだと2人は同意しながらも、まったく後悔していない感じでした。
かくいう僕もなんとなく気持ちはわかっていて、結構ギリギリでも締切はちゃんと守って、その時出来る全力でつくるって世界にはある意味で作る側も観る側も感動があるから。
ゲームをいかに速くクリアするかをRTA(リアルタイムアタック)なんていうけど、速さやリアルタイム感や疾走感も人を感動させる要因だと思うのです。

歪んだ成功体験も必要か?

別に締切ギリギリまで何もやるなって訳ではないのですが、ここ一番という時間で集中して作り上げてくことでも良いものは生まれます。
ただ、できればその時の疾走感をリアルタイムで発信できる(SNS)環境ほしいところです。疾走感とリアルタイム情報発信はとても相性がいいです。撮影しながら応援してくれる人を1名くらい雇って行う価値があります。
逆に忙しすぎて情報発信まで手が回らなかったは、最終的な効果や価値を弱めやすくなります。
冒頭の僕と聡子さんも、行きはリアルタイムの食レポ、帰りは助手席の僕がいろいろ記録してるからこそ、楽しかった思い出がコンテンツのように活きています。
余裕や余白とはちょっとかけ離れたクリエイティブかもしれませんが、そんなギリギリの全力を捧げる僕らのCM作品の完成も、ぜひご期待いただければ幸いです。

【告知】10月5日は山形市ミュージック昭和セッションでウサヒ出演

アイドルグループanewの生誕祭ライブに桃色ウサヒも出演します。山形出身のアイドルるなっち☆ほしや、新ユニットビビビビも出演。
さあ、10月5日は疾走感最高のミュージック昭和セッションでウサヒと握手。

【おまけ】入浴シーンを撮るのって大変、どんな感じに予定調整したのか

ここから先は

387字
月に2本以上はマガジン用のネタを更新します。まちおこしや地方創生の仕事で、お金や交渉、本当の狙いなど、なかなか話せないネタを盛り込んでいきます。

ワンコインで楽しむ日々の企画の裏事情やおまけ話。 まちおこしの面白さは舞台裏にある。楽しい企画の裏の珍事やちょっとしたテクニックなどをコラ…

この記事が参加している募集

いただいたサポートは新しい取り組みをはじめる時に使わせてください。バリエーション豊かな笑顔を作り出す為に活用します。