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【墨絵本】線のたび

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埋もれていたスケッチブックを発掘したことから、思いつきで始まった物語。 墨絵本。
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#瞑想

線のたび(12)

線のたび(12)

美しい碧色に囲まれた何処かから来た
天の子との出逢い。
自分もその憧れの場所へ辿り着いた
宙の子。
ただ、居心地が良かった其処は、何故かずっと居てはいけないと感じた。
そして、また再び、自分が来た"宇宙"へと、帰ることに。

「なんだか、あっという間だった。
もっと長く居たかった氣もしたけど、ずっと居たくないなぁ…とも感じたしなぁ。何故だろう?」

宙の子は、帰りながら、高く昇りながら、
ぼんやり

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線のたび(4)

線のたび(4)

空がどんなふうか?
これから向かおうとしている
天の子は、ちょっぴり、怖かった。

宙の子は言った。
「みんな、"空"って言うけどさ、
もっともっと、ずぅ〜っと遠くて
高くて、広くてさ、"宙"って言うんだ。」

「あら! "空" じゃないのね?
…で、そこは、どんな色なのかしら。」

「そうだなぁ、何色って言うのかな。
赤かな、いや、黒だったり、紫だったり、
たまにはそう、白かったりもするしね。

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線のたび(3)

線のたび(3)

天の子は、
宙の子に訊いた。

「あなたは、何を見たいの?」

「う〜ん、その、綺麗な碧色が
何か?確かめてみたいな。
君は、それが何か知ってるんだろ?」

天の子は応えた。「…そうねぇ、
私はずっと、その中で過ごしていたから。
一体、それが何なのか、見たことないの。」

「ふぅん…そうかぁ。
でもさ、君みたいな子が居たところなら、
きっと、優しい素敵なところだね!?」

「そうかしら?
そうだと

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