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⛩️無宗教民による八方除けレビュー\マストバイ/⛩️

家族と初詣に行った

毎年、初詣でご祈祷をしてもらう。普段は入れない神社の奥に入るのも、待合室のお茶と砂糖を固めたお菓子も、白いピラピラがついた葉っぱを振るのも、羽織らされる白装束も、全部が謎なのにお正月という感じに納得させられるのがとても楽しい。ご祈祷が終わったら、出店を冷やかして、近くのコメダ珈琲で朝ごはんを食べてるのが年中行事だ。

今年は少しだけ違うことがあった。いつもご祈祷は3000円のコースにしているけど、今年は5000円のコースにしてみた。特に意味はないけれど、今年度も仕事を頑張りたいし、なんだか気になることも多いし、健康も心配だし、みんな死んだら嫌だし、念入りに祈ってもらおう。2000円の差額で何が変わるかというと、八方除けのお札が付いてきた。おそらくもっといろいろ違うのだろうけど、私が感知できる範囲ではお札の有無の違いだった。


えっこれ家に貼るの?9枚も?

お札の包みを開けると9枚のお札が入っていて、説明書に家に貼れと書かれていた。1枚を家の中心に、8枚を北・北東・東・南東・南・南西・西・北西のできるだけ高いところに貼るらしい。
結構大変だ。私のお家のリビングはダークブラウンと黒を基調としたインテリアで揃えていて、正直、お札で景観を損ねるのが気になった。逆に禍々しさが出るような気がする。お札を貼るということは、対策しないといけない障りがあるということという思考がある。でも捨てるのもなんだし、せっかく2000円多く出したし。
一旦貼ることにした。私は怠惰な人間なので、一度貼ったら剥がさないだろうなと思いつつ貼った。コンパスで方角を確認しながら、家の9カ所にお札を貼る。


ある程度より曖昧な不安を根絶した

やはり景観は損なわれたが、すぐに慣れてすぐに忘れた。次に思い出したのは、深夜にふと起きたとき。ベッドの中でもう一度寝ようと努力しているときに、扉を隔てた向こうにあるリビングで物音がした。人がいるのではというほど危機感のあるものではないが、何となく気になる。でもそれよりも眠い。いや、見に行っても何もないことは分かっているけど、気になる。眠い。寒い。その時、「あ、お札貼ってるんだった」と思った。9枚のお札に囲まれて寝ているのだから流石に大丈夫だ、と再び眠りについた。そこからしばらくして、同居人から、夜中悪夢で起きた時に「あ、お札貼ってるんだった」と思って寝たという話をされた。
もちろん、お札を貼ってもお金は増えないし、仕事は終わらないし、痩せないし、人間関係は疲れるけど、ぼんやりとした「考える」ということを必要としないくらいの曖昧な不安には抜群に効く。お札自体を曖昧なものだと捉えているから、そういうことにはぴったり説得力がある。
これって結構嬉しいことだ。曖昧な不安は曖昧すぎて、考えることで乗り越えることができず、対策を立てられずにきた。

もっと早くお札を貼れば良かったな。
早くも2025年のマストバイだ。


せっかくだから9枚のお札の写真を載せようと思ったのに、5枚しか見つからなかった(1枚はサムネイル)。自分で貼ったのになぜ。

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