人はなぜ物事を大げさに見積もるのか~インパクト・バイアスとは~
こんにちは。ryosukeです。
リハビリテーション専門職として、
患者さんや対象者さんの身体の回復に対するサポートについて考える仕事をしています。
今回は「人はなぜ物事を大げさに見積もるのか」という事で書いていきたいと思います。
人は・・・というよりも私は・・・なんですが(;’∀’)
私自身、結構やる前からそれを成功させるためにはどうすればよいのか・・・
例えば、
受験やら、学会発表やら、プレゼンテーションやら・・・
それに対する傾向と対策をめちゃくちゃ考える方で、
要は「力が入りすぎちゃう」タイプであり、「考え過ぎちゃう」タイプです。
でも実際は終わってみると意外とすんなり終わることもあれば、もうちょっと周りを見ておけば・・・などと後悔することもあり・・・
その傾向は、最近少しずつ冷静に考えられるようになりつつあるとは思っていますが・・・汗
インパクト・バイアスとは
感情予測研究では、未来のある出来事から生じる感情を予測するとき、
人々は未来の感情反応を、実際に経験するよりも過大に推測してしまい、
正確に予測できないことが示されています。
このような感情反応はインパクト・バイアス(impact bias)と呼ばれています。
そしてインパクト・バイアスの現在の定義によれば、感情反応の持続時間、そして感情反応の強度までも過大推測してしまうというのです。
つまり人間は将来の出来事における感情の反応をかなり大きく、
そして強く見積もる傾向にあるという事なんです。
私自身が経験した、実際の出来事と、それまでの自分の行動のギャップはこれで説明できるかもしれません、
なぜインパクト・バイアスが生じてしまうのか
これについては2つ説明されていて、
1つは焦点化(focalism)です。
つまり、その出来事ばかりに注意を払ってしまうことで、
他の出来事によって未来の感情が和らげられることを考慮できないという事です。
もう1つは心理的免疫システムの無視(immune neglect)です。
心理的免疫システムとは、ネガティブな精神的ダメージから回復する力のことです。
人間の身体には病気を最小限に抑えるための免疫システムが備わっているのと同様に、心理的ダメージを最小限にするシステムも備わっているんです。
つまりその恩恵があるという事を排除して考えてしまうという事です。
では、なぜこのようなズレが生じてしまうかについては・・・
明日の投稿で書いていきたいと思います。
ここまでの情報で実際に対処できる方法があるとすれば・・・
主観的な感情からいったん離れて、今現時点では「まだ何も生じていない」という事実を、もっと感じるという事を認識することだと感じています。
そしてその出来事から逆算して、「今何が必要なのか」を客観的に(紙などに書くなどして視覚化し)していく必要があると感じています。
どうしても感情は思考よりも早く生じるため、先行しがちですが、
よく考えてみたら「まだ大丈夫」だと思えることもあるかもしれません。
今回は「人はなぜ物事を大げさに見積もるのか~インパクト・バイアスとは~」について書かせていただきました。
今回は私の大好きな場所の1つ。札幌。確かに旅行なんかも当日より前日の方がウキウキしますよね。アレも「実際の楽しさ」を高く見積もっていると言われています。が・・・まあ・・・実際も楽しいですけどね。 fragile2020さんありがとうございました。
それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。
また明日~~(^^)/
参考文献)
・道家瑠見子他:後悔の課題推測:ネガティブフィードバック直後と時間経過後の予期的後悔と経験後悔.実験社会心理学研究.Vol.48.No.2,2009