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映画「正欲」から派生して考えた、ふうふのかたちについて
朝井リョウ原作の「正欲」を映画館でみてきた。
本で話題になっていて気になっていたけれど、
映画化ということでぶっつけで映画を視聴することに。
ネタばれしない程度にごく端的にストーリーを紹介すると、
世間ではなかなか理解されない性癖を持つ人たちの葛藤のストーリー。
視聴した感想としては、物語の核となるテーマも、主人公らの悩みも理解できる。
理解できるんだけど、やはり感情移入が少し難しかった。
映画では感情移入するストーリー全てがいいというわけではないけど、やっぱり感情移入していくストーリーのが感情が揺さぶられることが大きいので満足感はあるなと思ったり。
印象的なシーンがあって。
世間からは特殊な性癖を持つ男女が一緒に暮らし合う場面があるんですが、
女性が自分と同じ性癖を持つ人に対して(一人だったときに戻れない、というような話をして)「離れないで」と男性に言うシーンがある。
自分の性癖が世間から理解されず、当初は生きていくのに都合がいいという理由で一緒に暮らし始めていたが、次第に一人で生きていたころに戻れなくなっている。というようにうつる。
このシーンがちょっとぞっとした。
その他のシーンがなかなか感情移入できなかったこともあって、この感情移入できるこのシーンが自分にぐっと鮮明にせまってきたような感じで強く印象に残ったのだ。
壇密さんが昔、結婚した理由に「一人で生きていけると思ったから結婚した」とお話されていることがあったが、これにはわたし、ものすごく共感したのだ。
なんだろう、結婚って、相手にどっぷり依存してしまった時に、もし自分もしくは相手になにかあった時に裏切られてしまった時、途端に自分の人生の指針だったり、自分の生きる目的だったりが失われてしまうのがとってもこわいんです。
その先を見据えたリスク管理がないと怖い。
あと、夫とは仲が良いほうだと思うんですが、例えば夫が自分の知らない世界をどっぷり楽しんでいる様子をみたときとか、ちょっと自分のリスク管理センサーがはたらく。そういうところが過敏なんだよな。
例えば、私たち夫婦は社会人になってから出会ったので、学生時代の大勢の友人と飲みにいくときとか、ほんとうにばからしいのかもしれないけれど、
「あ~、いざとなったらこの人は私以外の世界があって、しっかりと生きていける」という一種のたのもしさ、安心感(?)と、さびしさと。
と、同時に、自分も自分の世界はきっちり持っていたいなあと思うのです。
夫婦っていろんな形があっていいというのは、言葉にするまでもなく当たり前のこと。
結婚後、夫婦二人の絆をどっぷりと大事にしているようで、一気に疎遠になってしまった友達もいるし、
関係性がかわらない友人もいるし、
逆にもっとなかよくなった友人も。
それぞれがそれぞれのあり方であっていいと思うのだけど、
夫婦二人どっぷりというのは、なかなかわたしたち夫婦にはないかも。笑
憧れるんですけどね!
いろんな余計なことを考えてしまって(無意識のうちに)
でも、今はこれが心地よいので、お互い良い距離で、でも支え合っていければいいなと思っています。