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鏡の国と影の国──「劇場版SPY×FAMILY CODE:White」について
100兆点!
予告編の段階から、すでに「ファミリー向け冬休み娯楽映画」の最大公約数といった趣きがぷんぷんしていた「劇場版SPY×FAMILY CODE: White」だったが、予想を遥かに超える素晴らしい「ファミリー向け冬休み娯楽映画」に仕上がっていた。「SPY×FAMILY」にはさして興味がなかった(原作はジャンプ+で読んでいるけどTVアニメは見たことがない、くらいのレベル)私でもここまで
「君たちはどう生きるか」における母と石と悪意のこと
宮﨑駿監督の最新作「君たちはどう生きるか」を観た。
最高。ぼくはそこまでジブリファンというわけでもなく、宮﨑駿という人についても語れるほど詳しくはないのだが、ともかく観ている間ずっとワクワクする映画だった。特に前半のお屋敷パートが異様に面白く、中でも盗んだタバコで使用人を買収して弓矢を作るところが素晴らしい。中盤に入って異世界での物語が始まると若干心配になったが、それでもちゃんと面白いのだから
「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」を観た
話題のマリオ映画を観てきた。最高!
単純に見ていて面白かったし、ピーチ姫が萌え萌えだった(こういう、”先輩転生者”ポジションのヒロインに弱い!)のもあるのだが、何より「ゲーム」の映画化について考えるうえで、色々と勉強になったように思う。
大抵の場合、ゲームを映画化するときには、「ゲームの世界観を下敷きにした物語」をやることになりがちである。最近の作品だと、「モンスターハンター」とか「名探偵ピ
MATSUKIN REVIEWS(1〜3月編)
恐ろしいことに2023年も1/4が終わろうとしている。
おそらくこれは一年が12か月しかないことによるものだろうから、岸田総理には思い切って異次元の暦改革を行っていただき、一年を16か月とかにしてもらいたい。
今年は色々あってほとんど家から出ていないし、映画館にもあまり行けていない。おかげで見た映画の感想を全部書くことができるので、皮肉といえば皮肉だが……。
「アイカツ! 10th STO
ONE PIECE FILM REDの話をしよう
「ONE PIECE FILM RED」、初日に見てきました。正直そこまで期待してなかったし、なんなら本当は初日に行くつもりもなくて、「ラストサマーウォーズ」を見たかったけど上映館が全然なかったので諦めてその代わりだったというか。舐めてました。最高。傑作です。
ウタ、最高
とりあえずウタの台詞ベスト3を書いておきますね。
3位 「いつの間にか、ルフィの方が背が高くなってたんだね」
2位
「劇場版からかい上手の高木さん」について(続) ──フェリー、花火、ペットショップ
前回の記事はこちら。
映画のおおまかな内容については上記の記事で書き切った(何しろ1万字くらいある)のだが、その後再び劇場に足を運んだり、友人たちと話したりしたことで、色々と細かい部分についても書きたくなってしまった。
というわけで、今回は小ネタ集です。
・教室の窓
映画の冒頭、高木さんが西片を相合傘でからかうシーンでは、教室の窓が二人の姿を反射して、鏡の機能を果たしている。これは「か
恋の終わり、「からかい」の死──「劇場版からかい上手の高木さん」について【ネタバレあり】
白状すると、そこまで期待していたわけではなかった。というより、期待しないようにしていた、という方が正しいだろう。アニメ3期の結末から鑑みるに、おそらく「高木さん」のアニメシリーズはこの劇場版をもって終わる。それがもしつまらなかったら……と思うと、とても耐えられなかった。実際、予告編が出た時は、「あ、これダメかもな…」と思ったりもした。(中3の夏に子猫を拾います、というあらすじで面白くなるとはあん
もっとみる2022年1月〜4月まとめ
何だか最近、文章を書く量が減ってしまった気がする。別にサボっているわけではないのだが、商業用の原稿というのは何回も書き直して世に出すため、形になって発信できる文章というのは、トータルで見ると結構少ないのだ。Twitterなんかも、もう少し小説家っぽいことを呟いたら?とよく言われるのだが、これがなかなか呟くことがない。あんまり自作の話をするのもネタバレになりかねないし、そもそも読み手からしても鬱陶
もっとみる映画「犬王」についての小さな違和感
タイトル通り「犬王」を観た。映像作品としては傑作だろうし、事実絶賛の感想も非常に多い。にもかかわらず、ぼくはどこか話にノリきることが出来なかった。
本作は間違いなく面白い。アニメーション表現としては超一級品だろう。脚本だって悪くはない。音楽も良かった。しかし、どうしても喉の奥に小骨が引っかかったような、小さな違和感を拭うことができないのだ。
最も違和感を覚えたのは、終盤の展開である。将軍た