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”ジュニアアスリート子育て塾” はじめます!

”ジュニアアスリートの子育て塾 は

スポーツを始めたい! がんばりたい!

と思っているお子さんの保護者が

アスリートの親になる

ためにコンディショニング、食事、メンタルトレーニングを通して

子どもが”人としてアスリートとして”成長するための関わり方

を学びます。

はじめまして。
日本スポーツ協会公認スポーツ栄養士の松田幸子(まつださちこ)です。


今日から ”ジュニアアスリート子育て塾” をはじめます。

自分がジュニアアスリートであった時代を経て、今ではたくさんの選手やご家族のサポートをする立場になりました。現場にいると、栄養士だから食事のこと、トレーナーだから運動のこと、それだけではジュニアアスリートの成長がおもうようにいかないことに直面しました。

なぜ、食事を作っても食べないのか?
なぜ、練習がうまくできないのか?

それには必ず理由があります。

そしてそれを一緒に考えられるのが、選手と一番身近にいるご家族です。

なぜ、そこに至ったかを今日はお話します。


ジュニアアスリートだった自分への母からの言葉


小学2年生から競泳のジュニア選手としてチームで頑張っていた私。母は、入会した当初、ほとんど泳げなかった私が、選手コースのお誘いを受けたことに喜びました。練習ノートを書いていると、反省点を書くように促したり、私の話を聞くと言うよりも、自分が思うことを強く言うタイプでした。食事はどこかでよいと聴けば、飽きるほど続け、逆に私が体を壊すこともありました。

今は、ネットで手に取るように情報が入ります。40年前ではそうはいきません。母は泳げませんし、スポーツをしっかりやっていたわけではありません。でも、


自分のこどもが成功するのを夢見て、こころがどんどん、突っ走っていた


のだと今では思います。

私は小学校高学年になると、第二次性徴とともに身長が伸び、体型は女性らしくなってきました。すると、タイムがどんどん伸び悩みます。

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(中1の時の松田)

どんなに頑張ろうとも、中学でのベストは0.1秒刻み。毎試合、終わると、うまくいかない自分に腹が立ったり、落ち込んで帰宅する日が続きました。結果、種目転向をコーチから提案されることに。


今ではなぜ、第二次性徴でそうなったのか、理由はわかります。


話を戻します。

元々、腰が悪かった私は慣れない他種目の練習で腰を壊したり膝を痛めました。中学では教室移動のときに膝が痛くて歩けず、友達におぶってもらったこともあります。その頃はスポーツドクター制度もなく、一般の整形外科での受診も湿布や痛み止めのみ。だましだましの練習でした。

そして中学2年の夏合宿の最終日、左肩を肉離れし、その年のシーズンを棒にふりました。(この怪我は「食事が問題」でした。この話は別の機会に)

腕があげられず、固定してキックだけの練習する毎日。試合もすべて欠場しました。

「もう、これ以上、泳いでもダメかも知れない」

自分1人で思い悩んだ結果、選手を辞めて、普通に勉強で高校を受験しようと決め、コーチに伝えました。

練習最終日、コーチに促され、みんなの前で

・水泳をはじめたきっかけ
・はじめて泳げてうれしかったこと
・選手コースでのできごと
・自分がケガをしたこと

いろいろなことを話し、涙が止まりませんでした。そして自宅に帰ってきて、母に辞めてきたことを伝えると、こう言われました。

だからあんたは何も出来なくて、ダメなのよ」


辞めてきた私にとっては、とてもハードな言葉でした。
当時はやってきたこと、すべてを否定されたような気がして、この一言で、勉強どころではなく、学校に行ってもぼーっとして、家に帰ると布団に入り込んでいました。


”ジュニアアスリート子育て塾”を始めるきっかけ


母としては、娘がスポーツで花開くのを楽しみにしていた=期待していたからこそ、そうならなかった娘に思わず出てしまった言葉なのかも知れません。

ジュニアアスリートは戦うことに意欲はありますが、その分、素直で、感受性も高いです。そのため、選手にとって大人の言葉は言霊というくらい、

言葉1つが選手の競技パフォーマンスを変えます。

・練習への意欲
・食事への興味
・コーチや仲間との関係

などにも言葉は影響します。ところで、私の母の言葉をみて、


「私はこんなことは言わないから大丈夫」


そう思ったりしませんでしたか? 



私が選手を辞めてから40年経ちました。

現在の試合会場には、私の時代では考えられない程のご家族が現地にいます。そしてビデオカメラ片手に大きな声で声援をしています。会場の熱気は夏場ならTシャツを何枚も着替えたいほどです。(今はコロナで出来ませんが・・・)

ふと、観客席に目をやると、タイムが出なかった子どもたちを叱咤激励するご家族があちこちにいます。遠くからも、その声は聞こえることもしばしば。

言われている子どもたちは黙って下を向いていたり、泣き出したり、口をへの字に結んでいたり。それを見ていると、こころがザワザワします。


家族が思う叱咤激励は、本当に子どもが伸びるためのものでしょうか?


家族は子どもに成長して欲しいと思っているはずです。

期待しているから、おもわず言ってしまった

ことで、実際に子どもたちに次のようなことが起きています。


・食事を食べない
・練習に前向きになれない
・調子が出ない


親子一緒に相談を受けると、方法論を知りたがってしまうことが多いのですが、実はその前段階に課題があります。


子どもと家族の目標への熱量や方向性のズレ


このズレが限りなく少なくなれば、自然とパフォーマンスもあがりやすくなる環境が出来ます。そこでようやく、練習・食事などアスリートとしての土台づくりが揺るぎないものにできるのです。

実際の相談中に、方法論を後にして、このズレを修正していくと方法論に行く前に、子どもが気づき、自分から取り組む姿勢を出すようになります。

このような長年の経験から、普段の生活の「ちょっとした違和感や疑問」を修正して1人でも多くの子どもたちが大きな成長を遂げられるようにしたいという気持ちがこの子育て塾を始めたいと思ったきっかけです。

”ジュニアアスリート子育て塾”は当面、このnoteで発信をしていきます。


ジュニアアスリートの子育てで、最初に実践するたった1つのこと


10年以上、ジュニアアスリートをサポートしてきて、最初にやったほうがよいと感じていることがあります。

まず、今日はこれだけ覚えていただければOK。それは

立ち位置をはっきりさせる

ということです。

家族は家族、コーチはコーチ。

当たり前だと思いますよね。でも熱が帯びてきたら、おもわず泳ぎのことを言ってしまったり、ついつい意見をしてしまいたくなるのが人間です。

その

おもわず
ついつい


を一呼吸おいて、今が言うタイミングかな?と考えてほしいのです。言う場面であればOKです。でも、

補食とらせてからでもいいかな? 
お風呂入った後でもいいかな?

と思ったら一呼吸置いてください。同じ話をしてもそれをするだけで、変わります。これに関しては、また別記事で詳しくお話します。

まずは深呼吸&一呼吸を忘れずに。


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日刊スポーツ新聞社 アスレシピ コラムとレシピがテーマ別に書籍になりました。

【テーマ】
第1巻「ジュニア選手の基本の食事」
第2巻「練習で追い込める体を作る食事」
第3巻「1cmでも身長を伸ばす食事」
第4巻「貧血を予防する鉄強化の食事」
第5巻「試合でベストを出す食事」

電子書籍も販売しています。




ジュニアのご家族向け、スポーツ栄養オンライン講座
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こどもを選手として自立させ、体を作りたい!


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このマガジンは「スポーツと子育て」を軸に「アスリートの親の考え方、行うこと」を多角的に伝えます。記事は文章や音声などの形でアップします。月に2本以上読む場合は定期購読がオススメです。

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